公正な和平に踏み出せ ウクライナ侵攻4年<この間の人的被害は双方で甚大だ。ウクライナの死傷者数早く60万人。ロシアはその約2倍とされる。>
2026年 02月 25日
2月23日付東京新聞朝刊社説に、「公正な和平に踏み出せ ウクライナ侵攻4年」の見出しが載った。今日はこの社説を学習することにした。
まず社説は、「ロシアのプーチン大統領が2022年2月24日にウクライナへの全面侵攻を開始してから4年。この間の人的被害は双方で甚大だ。
ウクライナの死傷者は約60万人、ロシアはその約2倍とされる。
ウクライナをいずれ属国化したいロシアは、ウクライナ東部ドンバス地域に大量の兵士を投入し続け、一日当たり死傷者は約千人に達する。だが23年以降、新たに占領した領土は約1%に過ぎず、最小限の目標である同地域の占領すら見通しは立っていない。
一方、ウクライナでは兵員不足が深刻な上に、広範な地域でのインフラ破壊や人口流出により、国内の疲弊が増している。
ロシア軍はこの冬、ウクライナの首都キーウをはじめ広範な地域でエネルギー施設などの民間施設に対し、ミサイルとドローンによる攻撃を激化させた。電力や暖房システムの破壊を繰り返し、ウクライナ国民の抵抗の意思をくじく狙いだが、人道危機は深刻さを増す。ロシアは国際法違反の攻撃を直ちに中止すべきである。」と切り出した。
続けて社説は、「ウクライナ侵攻をめぐる国際情勢は、米国で25年1月、第2次トランプ政権が発足したことを受け、孤立していたプーチン氏にとって有利な方向に様変わりした。
中小国の国家主権を軽視し、大国間取引を優先するトランプ氏がロシアに融和的な姿勢で和平交渉に臨んだからだ。ウクライナにドンバス地域の領土割譲、NATO(北大西洋条約機構)非加盟、軍の縮小などを迫る停戦案も、ロシアの要求に沿った内容だった。
プーチン氏は交渉に前向きな姿勢を示しつつも、実質的な譲歩を拒み、交渉を引き延ばし続けた。
こうした動きは経済制裁の圧力を弱め、戦場での優位を確保するための時間稼ぎにほかならない。
プーチン氏は、国際社会へのロシアの早期復帰を望むトランプ氏の思惑に漬け込み、資源開発などの取引も持ち掛けた。
しかし、ジュネーブでの米ロとウクライナの会合は領土や安全保障をめぐる溝が深く、1年以上に及ぶ交渉も結実しなかった。融和路線は事実上破綻したといえる。
欧州とともにウクライナを支えてきた米国が、軍事支援を大幅に削減したことが致命的な誤りだ。
トランプ氏は今こそ対ロ制裁の強化と、ウクライナ支援の全面再開へと方針転換すべきである。
一方、欧州はトランプ政権の対ロ姿勢を受け、米国頼みの安全保証から防衛費の大幅増額やウクライナへの兵器供与拡大に方針転換した。
冷戦終結後も安全保障を米国に頼る一方、14年のクリミア併合後もロシア産ガスに依存し続けた外交政策からの決別である。
日本政府はプーチン政権下で北方領土交渉が進むことへの期待から対ロ経済協力を強化してきた経緯があり、高市早苗政権も経済安全保障の観点からサハリン産の天然ガス輸入を続けている。
ただ、こうした対ロ関係を維持することが日本の総合的な安全保障につながるのか、考える必要があろう。法の支配に基づく国際秩序を維持するには、ウクライナと連帯する欧州各国と日本が、連携を強化しなければなるまい。
対ロ制裁を強化するのか否か、ウクライナ支援を拡大すべきか否か、本腰を入れて検討すべき時期に来ているのではないか。」と指摘した。
最後に社説は、「そもそも、この侵攻は、プーチン氏の独善的な世界観に基づき、ウクライナを欧州から「ロシア世界」に引き戻そうとして始めたものだ。占領地ではパスポートの強制取得や子供への洗脳など違法な「ロシア化」が進む。
しかし、ロシア語話者を含むウクライナ国民は侵攻を経てロシアとは決別している。停戦が実現しても児童連れ去りなど膨大な戦争犯罪の責任追及は終わらない。
一方ロシア国民の大多数は今もプーチン氏を支持し、自国優位の停戦を望んでいる。背景にあるのはウクライナの民族、文化の独自性を軽視する帝国主義的な精神構造と、教育や言論統制により20年以上かけて刷り込まれた偏狭な愛国主義だ。
和平は、ウクライナの主権尊重と、再侵攻を不可能にする安全保障体制の確立を大前提とした、公正なものでなければならない。
ウクライナは1994年ブタぺスト覚書で核放棄と引き換えに領土保全が保証されたが、ロシア自身が踏みにじりクリミアを併合しても国際社会は本格的な制裁をしなかった。その不作為が今回の侵攻につながった。
ウクライナの主権維持は同国自身の問題にとどまらず、国際秩序と欧州の安全保障、ひいては日本の安全保障に直結する。同じ過ちを繰り返してはならない。国際社会だけでなく日本の覚悟が今ほど厳しく問われているときはない。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「ジュネーブでの米ロとウクライナの会合は領土や安全保障を巡る溝が深く、1年以上に及ぶ交渉も結実しなかった。融和路線は事実上破綻したといえる。」とのこと、
「欧州とともにウクライナを支えてきた米国が、軍事支援を大幅に削減したことが致命的な誤りだ。」とのこと、
「一方欧州はトランプ政権の対ロ姿勢を受け、米国頼みの安全保障から防衛費の大幅増額やウクライナへの兵器供与拡大に方針転換した。」とのこと、
「日本政府はプーチン政権下で北方領土交渉が進むことへの期待から対ロ経済協力を強化してきた経緯があり、高市早苗政権も経済安全保障の観点からサハリン産の天然ガス輸入を続けている。」とのこと、
「そもそも、この侵攻は、プーチン氏の独善的な世界観に基づき、ウクライナを欧州から「ロシア世界」に引き戻そうとして始めたものだ。」とのこと、
「一方、ロシア国民の大多数は今もプーチン氏を支持し、自国優位の停戦を望んでいる。背景にあるのはウクライナ民族、文化の独自性を軽視する帝国主義的な精神構造と、教育や言論統制により20年以上かけて刷り込まれた偏狭な愛国主義だ。」とのこと、
等々を知ることができた。
そして社説は、「和平は、ウクライナの主権尊重と、再侵攻を不可能にする安全保障体制の確立を大前提とした。
公正なものでなければならない。」と指摘し、
「ウクライナは1994年のブタベスト覚書で核放棄と引き換えに領土保全が保証されたが、ロシア自身が踏みにじりクリミアを併合しても国際社会は本格的な制裁をしなかった。その不作為が今回の侵攻につながった。」と指摘し、
「ウクライナの主権維持は同国自身の問題にとどまらず、国際秩序と欧州の安全保障、ひいては日本の安全保障に直結する。同じ過ちを繰り返してはならない。国際社会だけでなく日本の覚悟が今ほど厳しく問われている時はない。」と指摘した。
社説の指摘に共鳴しながら、戦中生まれの一高齢読者の私も考えた。
若いころには想像したこともすることもできなかった年齢に今は到達している。振り返れば、戦争のない平和な日本で、普通の市民が比較的豊かな暮らしができているという、長いに日本の歴史の中でも「幸運な市民」でいることを感謝している私だ。この幸運を日本の孫子の時代にも繋げたいし、日本の戦争のない平和と安心の暮しを、世界中の人々におすそ分けをするには、どうしたらいいのだろうか?
一高齢読者の私の思い付きだが、日本に内乱がなくなったのは、天下統一を果たし、持続した「徳川幕府」の時代ではないか。その教訓を今の世界に生かせば、世界から国家を亡くし、世界連邦を作れば、世界から国家間の戦争がなくなるのではないか、と思っている。

