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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

その靴は 足に合っていますか<イタリアには「黄金の靴で旅する者は世界の果てまで行ける」という言葉がある。良い靴、自分に合った靴を履けば、望ましい結果がも足らされるという。>

 711日付け朝日新聞朝刊3面に、「日曜に想う」という欄がある。筆者は、論説委員・郷富佐子氏だ。今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「パカパカパカ。梅雨の晴れ間に駅の階段を上っていたら、背後で懐かしい音が響いた。思わず振り返ると、ヒールのあるサンダルを履いた女性だった。

 改めて、街の「足音」が変わっていたのだと実感した。流行や意識の変化もあるだろうが、特にコロナ禍が始まってからは女性の足元のカジュアル化が進む。

 私も人込みを避けつつ、スニーカーやペタン子靴で足早に歩いている。「コツコツ」や「パカパカ」とは無縁になった。

 「きっちりと足に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていけるはずだ」と書いたのは、イタリア文学者で作家の故・須賀敦子さんだ。そういえば、イタリアには「黄金の靴で旅する者は世界の果てまで行ける」という言葉がある。よい靴、自分にあった靴を履けば、望まし結果がもたらされるという。

靴好きが多いイタリアに住んでいたせいか、他人が履く靴には人一倍興味がある。取材でもつい、相手の靴を見てしまう。そして、「この靴はこの人に合っているだろうか」と考えたりする、」と切り出した。

 続けて筆者は、「ローマカトリック教会のトップであるフランシスコ教皇(84)は、いつもずっしりとした黒いひも靴を履いている。

 昨年に来日したときも、祭服の裾からのぞく黒靴が印象的だった。

 8年前ベネディクト16世(94)の退位によるコンクラーベ(教皇選挙)でフランシスコ教皇が誕生したとき、この靴が話題になった。

 就任後、40年の付き合いがある故郷アルゼンチンの靴職人カルロス・サマリアさんへバチカン(ローマ教皇庁)から電話し、「いつもの靴を送ってくれないか」と頼んだという。

 理学療法士でもあったサマリアさんは当時、「自宅で寝ていたら電話が鳴って、「もしもし、ローマ教皇だけど」というから驚いたよ。彼には中足骨(の痛み)や坐骨神経痛があるから、足型をとってつくっている。黒い牛革で、飾りのないシンプルな靴だ」と語っていた。

 歴史的にみると、ローマ教皇は殉教者の象徴として赤い靴を履く習慣があたっという。近年は白や茶色など好みの靴を履いた教皇もいたが、神学者出身で教義に厳格な保守派の前教皇は「赤い教皇靴」にこだわり復活させた。

 だが、フランシスコ教皇は簡素な黒い靴を履き続けている。それが「きっちり足に合った靴」なのだろう。サマリアさんが昨年9月に89歳でなくなったとき、「彼の公正さが私の人生に大きな足跡を残したのは間違いない。感謝する」という直筆の手紙を遺族に送ったそうだ。

 香港問題で沈黙していたフランシスコ教皇は今年5月、大きな決断をした。

 2年以上も不在だったカトリック香港教区の新司教に、同じイエズス会の中国管区長である周守仁神父(61)を選んだのだ。中国政府による香港国家安全維持法のもと、「政府と非常に近い聖職者があらばれるだろう」との予測が外れ、バチカン関係者にも驚きが広がった。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「香港には40万人余りのカトリック信者がいるが、「親中国政府」と「民主派」の分断が深まっている。

 前者の代表格は林鄭月娥(キャリー・ラム)行政官。後者では、先月廃刊に追い込まれた「りんご日報」の創業者で収監中の黎智英(ジミー・ライ)氏らがいる。

 香港生まれの周神父は、ハーバード大学で博士号を取得しており、教育畑が長い。中間的な立場とされ、民主派にも好意的に受け止められている。今回の任命を一度は断ったが、教皇自らが説得したという。

 発表翌日に開いた記者会見では「宗教の自由は基本的な人権だ。政府との対話でも伝える」と明言した。

 70年前から断行状態のバチカンと中国は、2018年に司教の任命権を巡って暫定合意し、昨年10月に2年間の延長を発表した。

 だが、「宗教の中国化」を進める習近平政権下で、政府非公認の教会の閉鎖などの弾圧は強まっている。

 周神父は会見で「どうすればまた、若者たちと一緒に歩けるかが問題だ」とも述べた。

 民主化を求め、傷ついた香港の若者と前へ進むための「黄金の靴」が見つかることを祈らずにいられない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「「きっちり足に合った靴さえあれば、自分はどこまでも歩いていけるはずだ」と書いたのは、イタリア文学者で作家の故・須賀敦子さんだ。」とのこと、

 「そういえば、イタリアには「黄金の靴で旅する者は世界の果てまで行ける」という言葉がある。よい靴、自分に合った靴を履けば、望ましい結果がもたらされるという。」とのこと、

 「ローマ・カトリック教会のトップであるフランシスコ教皇(84)はいつもずっしりとした黒いひも靴を履いている。」とのこと、

 「8年前ベネディクト16世(94)の退位によるコンクラーベ(教皇選挙)でフランシスコ教皇が誕生したとき、この靴が話題となった。就任後、40年の付き合いのある故郷アルゼンチンの靴職人カルロス・サマリアさんへバチカン(ローマ教皇庁)から電話し、「いつもの靴を送ってくれないか」と頼んだという」とのこと、

 「歴史的にみると、ローマ教皇は殉教者の象徴として赤い靴を履く習慣があったという。近年は白や茶色など好みの靴を履いた教皇もいたが、神学者出身で教義に厳格な保守派の前教皇は「赤い教皇靴」にこだわり、復活させた」とのこと、

 「香港問題で沈黙してきたフランシスコ教皇は今年5月、大きな決断を下した。2年以上も不在だったカトリック香港教区の新司教に、同じイエズス会の中国管区長である周守仁神父(61)を選んだのだ。」とのこと、

 「香港には40万人余りのカトリック信者がいるが、「親中国政府」と「民主派」の分断が深まっている。前者の代表格は林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官。後者は、先月廃刊に追い込まれた「リンゴ日報」の創業者で収監中の黎智英(ジミー・ライ)氏らがいる」とのこと、

 「香港生まれの周神父は、米ハーバード大で博士号を取得しており、教育畑が長い。中間的立場とされ、民主派にも好意的に受け止められている」とのこと、

 「70年前から断交状態のバチカンと中国は、2018年に司教の任命権をめぐって暫定合意し、昨年10月に2年間の延長を発表した。」とのこと、

「周神父は会見で「どうすればまた、若者たちと一緒に歩けるかが問題だと述べた。」とのこと、

 等々を知ることができた。

 そして筆者は、「民主化を求め、傷ついた香港の若者と前へ進むための「黄金の靴」が見つかることを、祈らずにはいられない。」とした。

 筆者の祈りが効することを共に祈りながら、考えた。

 中国国民が共産党の一党独裁を捨てて、思想信条宗教の自由に目覚めるか、香港市民が自由と民主主義への希望を捨てるか、それが何年かかるのか定かではないが、社会の安定には時を待つしかないのかもしれないと思った。黄金の靴を香港市民に、日本からプレゼントできるといいのだが、その役は香港に自由と民主主義を芽生えさせた「英国」にお願いしたいと思った。


by sasakitosio | 2021-08-01 14:41 | 朝日新聞を読んで | Trackback