主権の引き渡し<(筆者は)プーチン大統領が、平和条約を締結後に主権を含め、歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すならば、今回のラブロフ氏の主張に沿って交渉してもいいと思う、とのこと!>
2019年 08月 24日
8月23日付東京新聞朝刊23面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、作家で元外務省主任分析官・佐藤優氏だ。
今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「15日にロシアのモスクワ州ソルネノゴルスクで、全ロシア青年教育フォーラム「意味の領域」が行われた。
記者の質問に答えてラブロフ・ロシア外相が北方領土問題に関してこう述べた。
「プーチン大統領と安倍晋三首相は1956年の宣言を基礎に平和条約をめぐる交渉を活発化させることで合意したが、同宣言では、まず条約の調印があり、その後、それら二つの島々の返還ではなく、善意の精神による引き渡しの問題が検討されることを内容としている。われわれはその際、平和条約の調印は、第二次世界大戦後に形成された現実の確認、第二次世界大戦の結果の承認に向けられるべきだとの立場であり、そうした結果に基づき、南クリル列島の4島すべて、ソビエト連邦の継承国であるロシア連邦の領土であると考える。」」と切り出した。
続けて筆者は、「ロシア憲法80条2項で大統領は主権、独立、国家の統一性を擁護するための措置を取る義務がある。
もっとも国際法と憲法の関係をどう解釈するかはロシアの国内問題だ。
プーチン大統領が平和条約委締結後に主権を含め、歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すことに同意するならば、今回のラブロフ氏の主張に沿って交渉してもいいと思う。
歯舞群島と色丹島の主権が日本に変換され、北方領土周辺海域を日本人が利用できる仕組みを作るべきだ。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「15日ロシアのモスクワ州ソルネチノゴルスクで、全ロシア青年教育フォーラム「意味の領域」が行われた」とのこと、
「記者の質問に答えてラブロフ・ロシア外相が北方領土問題に関してこう述べた。
「<前略>同宣言では、まず条約の調印があり、その後、それら二つの島々の返還ではなく、善意の精神による引き渡しの問題が検討されることを内容としている。
われわれはその際、平和条約の調印は、第二次世界大戦後に形成された現実の確認、
第二次世界大戦の結果の承認に向けられるべきだとの立場であり、
そうした結果に基づき、南クリル列島の4島は全て、ソビエト連邦の継承国であるロシア連邦の領土であると考える」」とのことを知ることができた。
中で、気にかかる所がいくつかあった。
①一つは、平和裏にロシアと日本で交渉で領土を決めた「千島樺太交換条約」が全く見えないこと。
②第二次世界大戦の終了間際に、ソ連が「日ソ中立条約」を一方的破り、参戦し、火事場泥棒的に占領している「歯舞、色丹、国後、択捉」について、全く気にかけていないこと。
また、ラブロフロシア外相の述べた中で、
「二つの島々の返還ではなく、善意の精神による引き渡しの問題が検討されることを内容としている」とのこと、のくだりは、「返還ではなく、善意の精神により」「引渡し問題が検討されること内容」の点で、相手の胸三寸で北方領土問題がきまるような気がした。
また、「善意の精神」をロシアに期待できるのだろうか?
また、決定ではなくて「検討」では、先が全く見えていないのではないか?。等々が、気にかかった。
さらに、戦争で負けて失ったものを、戦争で失ったものを、平和時に交渉で返してもらおうとすることが、しょせん無理なのかもしれない、とも思った。国内での戦争責任の取り方を十分議論するのが、先のような気がした。

