皇国租税理念調査会<この調査会の狙いは明白だ!戦時財政の逼迫に伴う納税意識の高揚を目指し、租税を権利義務ではなく、「貢ぎ」として「お初穂」を進んで国に上納するようなものにしたかったようだ!?>
2019年 08月 16日
8月15日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、青山学院大学長・三木義一氏だ。今日はこの筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「政府はこのところ、重要な資料を残さないように廃棄しているようだ。
74年前にも敗戦が決まってから、慌てて不利な資料を大量に焼却したが、そういう事態を予測しているのだろうか。
74年前に大蔵省が焼却した資料は今もって不明である。
ところが戦後その一部が古本市場に出て、それを入手した大蔵省出身の研究者により紹介された主税局の調査会がある。
「皇国租税理念調査会」である(吉牟田勲「皇国租税理念調査会小史」東京経営短期大学紀要大10巻)。」と切り出した。
続けて筆者は、「この調査会は、昭和19年2月10日に第一回会合が開かれ、翌年3月の東京大空襲まで数回開かれたものの、正式な答申を示さないまま終戦を迎えている。
メンバーは当時の一流大学の財政学等の教授と大蔵省職員であり、戦後このメンバーが中心になって税務行政が継承され、この中から複数の総理大臣が生まれ、メンバーの後継者たちが現在の与党の中枢を担っていることが分かる。」と指摘した。
最後に筆者は、「この調査会の狙いは明白だ。
戦時財政の逼迫に伴う納税意識の高揚をめざし、租税を権利義務ではなく、「貢ぎ」として「お初穂」を進んで国に上納するようなものにしたかったようだ。
だから、占領軍にも、国民にも見られたくなかったのだろう。
今日から見れば笑止千万だ。あ、笑うだけではすまない小史でもある。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「74年前に大蔵省が焼却した資料の大半は今もって不明である。ところが戦後その一部が古本市場に出て、それを入手した大蔵省の研究者により紹介された主税局の調査がある。「皇国租税理念調査会」である(主税局吉牟田勲「皇国租税理念小史」東京経営短期大学紀要第10巻」。)とのこと、
「この調査会は、昭和19年2月10日に第一回会合が開かれ、翌年3月の東京大空襲まで数回開かれたものの、正式な答申を示さないまま終戦を迎えている」とのこと、
「メンバーは当時の一流大学の財政学等の教授と大蔵省職員であり、戦後このメンバーが中心になって税務行政が継承され、この中から複数の総理大臣が生まれ、メンバーの後継者たちが現在の与党の中枢を担っていることが分かる」
とのこと、
「この調査会の狙いは明白だ。戦時財政の逼迫に伴う納税意識の高揚を目指し、租税を権利義務ではなく、「貢ぎ」として「お初穂」を進んで国に上納するようなものにしたかったようだ」とのこと、
「だから、占領軍にも、国民にも見られたくなかったのだろう」とのこと、等等を知り、理解できた。
さらに、「租税を「貢ぎ」として「お初穂」を進んで国に上納するようものにしたかったようだ。そのメンバーが中心になって税務行政が継承され、メンバーの後継者たちが現在の与党の中枢を担っている」、と筆者は教えてくれる。
官僚は税金を一円たりとも無駄にせず、国民の暮らしに役立てるような使い道を考え・提案するのが仕事で、国会議員は税金の使い道の是非をチェックするのが仕事だ、と私は思ってきた。
ところが、どう見ても、官僚も国会議員も税金=国民の血と汗の結晶=を、一円も無駄にしてはならないという真剣さが、まったく感じられない。やはり、皇国租税理念調査会での「納税意識の高揚を目指し、租税を権利義務ではなく、「貢ぎ」として「お初穂」を進んで国に上納する」との理想が、いまだに政権・政府にしみ込んでいるのかもしれない、と思った。

