情勢は流動的<参院選がスタートして6日、新聞は早くも電話調査に基づく情勢分析を出した!「投票先未定とした人は選挙区54.2%比例代表47.8%今後情勢が変わる可能性もある」(6日・共同通信社)」>
2019年 07月 11日
7月10日付東京新聞朝刊23面に、「本音のコラム」という欄がある。
筆者は、文芸評論家・斉藤美奈子氏だ。
今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「参院選がスタートして6日。新聞は早くも電話調査に基づく情勢分析をだした。
「自公,改選過半数の勢い」って見出しが大きく踊っている。
いきなり出鼻をくじいてくれるよねえ。右の見出しが暗に発するメッセージは「どうせ変わらない」である。だが、この分析は正しいのか。」と切り出した。
続けて筆者は、「記事を最後まで読めば「投票先を未定としたひとは選挙区54.5%、比例代表47.8%。今後情勢が変わる可能性もある」(6日、共同通信)。
ならば大見出しは「半数が投票先未定、情勢は流動的」じゃねーの?
実際、今度の選挙は流動的だ。台風の目は山本太郎氏率いる「令和新撰組」だろう。
候補者10人の顔ぶれは掛け値なしにスゴイ。
障害者、元派遣労働者、元コンビニ店主・・・。全員当事者、全員身を持って差別や困難と戦ってきた現場のエキスパートである。
32の全一人区で統一候補を立てた既成野党にも魅力的な候補者は多い。」と教えてくれる。
最後に筆者は、「不可解なのは、こうした野党の動きを伝える報道がほとんどないことである。
テレビに映るのは党首だけ。前はこんなんじゃなかったはずだ。「どうせ変わらない」のイメージを増幅させているのは誰なのか。
投票先未定の迷える有権者のためにこそ、流動の現場を取材し異色の候補者を追い、街頭の熱気を伝えてほしい。
ただ伝えるだけで、政治は変わるかもしれないのだ。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「台風の目は山本太郎率いる「れいわ新撰組」だろう。候補者10人の顔ぶれは掛け値なしにスゴイ」とのこと、
「32の全一人区で統一候補を立てた既成野党にも魅力的な候補者は多い」とのこと、
等々を知ることができた。
特に「スゴイ」と思ったのは、令和新撰組が比例区で10人立候補していることだ。供託金だけでも6000万円かかる。
そして考えた、候補者の顔ぶれで「スゴイ」を有権者に感じてもらう一番は、供託金を「ゼロ」にして、立候補の大きな壁を取り除き、立候補の自由を拡大し、「スゴイ」人が誰でも立候補できるようにすることではないか、と思った。
そして筆者の「投票先未定の迷える有権者のためにこそ、流動現場を取材し異色の候補者を追い、街頭の熱気を伝えてほしい」との指摘はよく理解できた。
が、たとえ異色の候補者であっても、特定の候補者を新聞が報道することは、公器の新聞として、報道の公正・公平との関係で、問題にされるかもしれない、とも思った。
さらに、投票したくなるような「魅力的な候補者」にどうしたら立候補してもらえるか、有権者の側からも、マスメデイアの側からも、知恵をださねばならない、とも思った。