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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

住民の選択< 事業計画の賛否を問う奈良県宇陀市の住民投票の結果は、投票率51.32%(投票総数1万3千688)。反対が6881票、賛成が6574票。結果を受けて高見市長は事業の縮小を発表!>

2月20日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、文芸評論家・斉藤美奈子氏だ。今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「24日の沖縄県民投票に注目が集まる中、あえて別の住民投票の話をしたい。

 昨年12月16日、奈良県宇陀市で行われた住民投票だ。

 宇陀市は三重県との県境に位置する県北東部の市で、有名観光地としては国宝五重塔で知られる室生寺を擁している。」と切り出した。

 続けて筆者は、「その宇陀市が昨年、揺れに揺れた。焦点は老朽化した宿泊施設に代わる新たな宿泊事業者誘致と公園整備事業。

 前市長の下で進められてきた事業だったが、4月に初当選した高見省次市長が、25億円の事業費が30億円を超える可能性があるなどを理由に、宿泊事業誘致の断念と公園整備の縮小を表明。推進派が多数を占める市議会との間で対立に発展したのだ。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「で、事業計画の賛否を問う住民投票の結果は、投票率51.32%(総投票総数1万3千688)。

 反対が6千8百11票、賛成は6千5百74票。わずかに反対票が上回った。

 結果を受けて高見市長は事業の縮小を発表。勝つ気満々んで住民投票を発案した市議会側は大誤算だっただろう。が、宇陀市民は懸命な選択をしたと思う。自治体主導の観光事業はどこでもほぼ失敗に終わっている。

 沖縄県とは規模がちがうけれども、人口3万人強の小さな市で実践された民主主義。住民が意思を示す機会って大切なのだ。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「宇陀市は三重県との県境に位置する県北東部の市で、有名観光地としては国宝五重塔で知られる室生寺を擁している」とのこと、

 「その宇陀市が昨年、揺れに揺れた。焦点は老朽化した宿泊施設に代わる新たな宿泊事業者誘致と公園整備事業。」とのこと、

 「4月に初当選した高見省次市長が、25億の事業費が30億円を超える可能性があるなどを理由に、宿泊事業者誘致の断念と公園事業の縮小を表明。」とのこと、

 「で、住民投票の結果は、投票率51.32%(投票総数13688)。反対、6811票、賛成は6574票。投票率は住民投票成立ラインの50%を辛うじて超え、わずかに反対票が上回った」とのこと、

 「結果を受けて高見市長は事業の縮小を発表。」とのこと、

 等々を知ることができた。

 筆者は、「沖縄県とは規模が違うけれども、人口3万人強の小さな市で実践された民主主義。住民が意思を表す機会って大切なのだ」と主張する。その通りだと、思った。

 そして、考えた。個々の住民の意思を元にして、団体の意思を決める方法に異存はないが、元になる個人の持つ情報、分析能力、判断力にかなりのばらつきのある場合は、選択肢を提示する側に「より高い問題意識」と[テーマの峻別」と「分かりやすさへの洞察」が求められるような気がした。

 

 


by sasakitosio | 2019-02-21 06:22 | 東京新聞を読んで | Trackback