イベント依存症< 国までこの病に感染した!東京で二度目の運動会を開くだけで飽き足らず、大阪で二度目の文化祭をやるんだって!?首相は国会審議をなおざりにして海外に遠足ばかりいってるし!??>
2018年 11月 29日
11月28日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。 筆者は、文芸評論家・斉藤美奈子氏だ。
今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「そりゃね、誰だって、子どものころからイベントは好きですよ。
運動会の前の晩は明日は晴れてくれと願ったし、遠足は何日も前から楽しみでソワソワし、文化祭の準備も一生懸命にやった。日本の学校教育はよくできていて季節の行事を糧に日常を乗り切った感すらある」と切り出した
続けて筆者は、「そうして私たちは大人になった。大人になってもイベント体質は抜けなかった。いや、もっと強化された
春は花見、秋は紅葉。ハローウインが終わればクリスマス。年末年始が過ぎれば、バレンタインデー。一年中、何かお楽しみがなければ生きられない。
地域活性化と言えば、思いつくのもまだイベントだ。近年観光誘致をねらう自治体の参入も著しい。
世界遺産への登録を目指すとか、大河ドラマを誘致するとか、ゆるキャラグランプリに組織票を投入するとか、みな人集めに余念がない」と指摘した。
最後に筆者は、「でもって、ついに国までこの病に感染した。東京で2度目の運動会を開くだけでは飽き足らず、大阪で二度目の文化祭をやるんだってさ。
イベントは目の前の辛い現実を忘れさせる効用がある。ギャンブルやアルコールといっしょである。加えて経済効果というマジックワード。
大阪の後は札幌冬季五輪という声も出ているらしい。
大丈夫なのか。首相は国会審議をなおざりにして海外に遠足ばかりに行ってるし。」として締めくくった。
読んで面白かった。
「誰だって、子ども頃からイベントは好きですよ」との指摘、
「大人になってもイベント体質は抜けなかった。いやもっと強化された」との指摘、
「ついに国までこの病に感染した。東京で二度目の運動会を開くだけでは飽き足らず、大阪で二度目の文化祭をやるんだってさ」との指摘、
等々の指摘は、面白い指摘だと思った。
また、「イベントは目の前の辛い現実を忘れさせる効用がある。ギャンブルやアルコールといっしょである」との指摘もユニークだと思った。
ただ、一過性の興奮に「多額の税金」をつかっていいのだろうか?経済効果を説く人もいるが、誰のところに儲けが蓄積されるのかも、知りたいものだ。