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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

国民投票という劇薬< ドイツには国民投票制度はない!?ヒトラーに全権を委ねる「総統職」設置などが、国民投票での圧倒的支持でお墨付きを得たナチ時代の反省からだ!国民投票は劇薬だ!!??>

10月10日付東京新聞朝刊社説横に、「私説 論説室から」という欄がある。 筆者は、熊倉逸男氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「英国と欧州連合(EU)との離脱交渉が行き詰まっている。

 「合意無き離脱」の場合、企業撤退などの経済的打撃だけでなく、英国からEU加盟国への航空便運行認可手続きの煩雑化など、影響は計り知れないという。

 離脱を決めた2年前の国民投票なかりせば、との思いを強くする英国民は多いはずだ。」と切り出した。

 続けて筆者は、「人ごとではない。自民党総裁選で3選を果たした安倍晋三首相は、憲法改正の国民投票をと意気込む。

 民意を直接問う体裁の国民投票だが、危うさがいっぱいだ。国民投票法のCM規制は投票14日前からの放映を禁じているだけ。

 民放連もCM量の自主規制はしない方針だ。

 資金があれば、国会発議から60~180日の投票運動期間中の大半で。CMを活用して改憲を刷り込むことができる。

 英国の国民投票では有料のCMが禁止されている。それでも、「移民が社会保障を食い物にしている」など根拠のあやふやな言説が飛び交い、離脱賛成を後押しした。

 カネをかければ、もっとバラ色の「離脱後」を脚色することもできただろう。」と指摘した。

 最後に筆者は、「ドイツには国民投票制度はない。ヒトラーに全権を委ねる「総統職」設置などが、国民投票での圧倒的な支持でお墨付きを得たナチス時代への反省からだ。

 国民投票は劇薬だ。

 英国の苦境を肝に銘じたい。

 もっともEU離脱撤回への道を開くやりなおし国民投票は、良薬になるかもしれないが。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。 

 「英国と欧州連合(EU)の離脱交渉が行き詰まっている。「合意なき離脱」の場合、企業撤退などの経済的打撃だけでなく、英国からEU加盟国への航空便運航認可手続きの煩雑化など、影響は計り知れないという」とのこと、

「 人ごとではない自民党総裁選で三選を果たした安倍晋三首相は、憲法改正の国民投票をと意気込む。」とのこと、

 「国民投票法のCM規制は投票14日前からの放映を禁じているだけ。<中略> 資金があれば、国会発議から60~180日の投票運動期間中の大半で、CMを活用して改憲を刷り込むことができる」との指摘、

 「英国の国民投票では有料のCMが禁止されている」とのこと、

 「ドイツには国民投票制度はない」とのこと、

等々を知ることができた。

 国民投票は主権者に直接に「政治的課題」について、判断を仰ぐ、という意味では「究極の民主主義」ではないかと、思ってきた。

 筆者は「国民投票は劇薬」だと指摘する。

 また筆者は、「英国の苦境を肝に銘じたい」とも指摘、等々は理解できた。

「もっとも、EU離脱撤回への道を開くやり直し国民投票は、良薬になるかもしれない」との指摘もなるほどと思った。

 そして考えた。国民主権は国民一人一人が「同質の判断力」をもっていることを前提しているように思う。ところが、個体差は歴然とした現実である。

 だから、選挙で選ぶ間接民主主義でも「あんな人がと言われる人物」が往々にして当選する。それは、国民的不幸であるが、現代の間接民主主義の誤差のうちかもしれない。

 また国民投票では、その個体差の違いが、判断の違いになり、劇薬と言われる投票結果が出る可能性はより大きいと、と思った。

 価値の平等と質の不平等の矛盾が、国民主権・民主主義には内包していることかもしれない、と思った。

 ただ、内包する矛盾を、克服しながら、情報機器を使いながら間接民主主義から直接民主主義へのソフトランデングを追及したい、と思った。

  


by sasakitosio | 2018-10-11 06:42 | 東京新聞を読んで | Trackback