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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

増え続ける債務 再び危機も<今の世界をみると、世界全体の国内総生産に対する民間と公的部門の債務の状況は、リーマン・ショック前と似てきており、さらに増え続けています!!>

15日付朝日新聞朝刊15面に「オピニオン&フォーラム 耕論」というページがあり、テーマは「リーマンショック10年」で、元米財務長官・ティモシー・ガイトナーさん&欧州中央銀行前総裁・ジャンクロード・トリシェさんの二人だ。

 今日は、欧州銀行前総裁のジャン・クロード・トリシェさんに学ぶことにした。

 まずトリシェさんは、「リーマンショック後に起きた金融危機の原因の一つは、市場に積み重なったリスクの過小評価に在ります。

 これに加え、技術革新や急速な経済と金融のグローバル化もあります。

 世界中の金融機関がつながり問題が波及する環境が整っていました。

 技術革新は複雑な金融派生商品(デリバティブ)など、金融商品の危険な高度化をもたらしましたが、一方で「市場は常に効率的だ」という甘い考えも蔓延していました。私は07年初めには「我々は危険な時代にいる」と警告していました。

 リーマン・ショックから1年半後、欧州は政府債務危機に陥りました。主な原因はお粗末な欧州統治にありました。いくつかの国は、ユーロ導入前に合意した「安全・成長協定」という財政規律ルールを守らなかったのです。

 債務危機を受け、欧州はこの協定を強化し、ユーロ圏の国々の経済的な不均衡を監視する仕組みも作りました。

 ユーロ圏各国の金融スステム監督を、欧州中央銀行(ECB)に一元化する「銀行同盟」にも踏み込みました。」と切り出した。

 続けてトリシェさんは、「欧州は米国より銀行再建が遅かったとの批判もありますが、両者の資金調達の構造的な違いを理解しなけらばなりません。

 危機が起きた時、米国では銀行からの調達は25%で、残りの75%は金融市場からの調達でした。

 一方、欧州はその反対で、銀行からの調達が75%と、銀行が企業活動に与える影響が大きかったのです。

 資本増強は明らかに進みました。

 先進国の中央銀行は危機対応で大きな役割を果たしました。ECBは、国債を買い市場にお金を流す、量的緩和も採りいれました。

 10年たち、ほとんどの先進国の中央銀行は金政策の正常化に向かっています。

  FRBは徐々に利上げし、EBCは今年末に量的緩和を終了します。これは正しい方向です。なぜならデフレリスクを取り除くといった、中央銀行が掲げた目標の大半が達成されているためです。

 先進国の極端に緩和的な金融政策により、新興国に資金が向かいました。

 しかし今はそれが逆流し、新興国から先進国に資金が流出する恐れがあります。

 金融緩和が長引き財政も悪化しているため、今後、景気が後退しても、財政・金融政策ともに対応できる余地は非常に小さいと言えます。」と指摘した。

 最後にトリシェさんは、「強調したいのは、「危機は偶然に起きない」ということです。危機前の政策に問題があるのです。

 ギリシャの財政危機では、欧州連合(EU)などが課した厳しい財政緊縮策に批判が起きました。

 しかし、一番の問題は、巨額の財政赤字と経常赤字を生み出した過去の政策運営のまずさに在ります。

 いまの世界を見ると、世界全体の国民総生産に対する民間と公的部門の債務の状況は、リーマン・ショック前と似ており、さらに増え続けています。我々は現在、危機が起きたと前と同じくらい憂慮すべき状況にあります。

 財政規律をゆるめ、民間部門でも健全な政策を軽視すれば、自ら大きな困難への道をたどることに気付かなければなりません。

 どの国でも、経済の構造改革が最も重要です。

 日本で言えば、アべノミクスの第三の矢です。すべての国がこの問題に取り組まなければなりません。

 リーマン・ショック後の金融危機は非常に深刻でした。

 なぜなら、先進国で起きた危機だったからです。先進国の政府への信頼が損なわれという点において、その影響を軽視すべきではありません。先進国では多くの人が抱えるフラストレーションが、国家主義や保護主義、外国人への嫌悪などいわゆる「ポピュリスト的な動き」となり、大きな政治問題になっています。

 次に世界金融危機が起きれば、社会の結束は非常に危険な状況になります。すべての国が教育や職業訓練、社会的保護などに注力することを望みます。」として締めくくった。 

 読んで勉強になった。

 「リーマン・ショック後に起きた金融危機の原因の一つは、市場に積み重なっていたリスクの過小評価にあります」との指摘

 「これに加え、技術革新や急速な経済と金融のフローバル化にもあります」との指摘、

 「リーマン・ショックから1年半後、欧州は政府債務危機に陥りました。主な原因はお粗末な欧州の統治にありました」との指摘、

 「債務危機を受け、欧州はこの協定を強化し、ユーロ圏の国々の経済的な不均衡を監視する仕組みも作りました。ユーロ圏各国の金融システムの監督を、欧州中央銀行(ECB)に一元化する「銀行同盟」にも踏み込みました」との指摘、

 「危機が生きた時、米国では銀行からの調達が25%、残りの75%は金融市場からあの調達でした。」との指摘、

 「一方、欧州はその反対で、銀行からの調達が75%と、銀行が企業活動に与える影響が大きかったのです」との指摘、

 「先進国の中央銀行は危機対応で大きな役割を果たしました」との指摘、

 「先進国の極端に緩和的な金融政策により、新興国に資金が向かいました。しかし今はそれが逆流し、新興国から先進国に資金が流出する恐れがあります」との指摘、

 「金融緩和が長引き財政も悪化しているため、今後景気が後退しても、財政・金融政策共に対応できる余地は非常に小さいと言えます」との指摘、

 「いまの世界をみると、世界全体の国内生産に対する民間と公的部門の債務の状況は、リーマンショック前と似てきており、さらに増え続けています。我々は現在、危機が起きたまえと同じくらい憂慮すべき状況にあります」との指摘、

 「先進国では多くの人が抱えるフラストレーションが、国家主義や保護主義、外国人の嫌悪などいわゆる「ポピュリスト的な動き」となり、大きな政治問題となっています」との指摘、

 「次に世界金融危機が起きれば、社会の結束は非常に危険な状況になります。全ての国が教育や職業訓練、社会的保護などに注力することを望みます」と期待、

 等々を知ることができた。

 そして、考えた。

 トリシェさんは、「07年初めには「我々は危険な時代にいる」と警告していました」とのこと、

 「今の世界を見ると、世界全体の国内総生産に対する民間と公的部門の債務の状況は、リーマンショック前と似ており、さらに増え続けています。我々は現在、危機が来た前と同じくらい憂慮すべき状況にあります」とのこと、

 「先進国では多くの人が抱えるフラストレーションが、国家主義や保護主義、外国人への嫌悪などいわゆる「ポピュリスト的な動き」となり、大きな政治問題となっています。次に世界金融危機が起きれば、社会の結束は非常に危険な状況になります」とのこと、等等警告している。

 世界経済の状況はリーマン・ショック前、トランプ大統領の誕生で社会の結束が危険水域、筆者の警告は当たる、ときたらどうすりゃいいのだろう。

 筆者は、「すべての国が教育や職業訓練、社会的保護などに注力することを望みます」と結んでいる。それらの策は、日本でも行われている策で、その充実で未曾有の「金融危機」でも、「国民の暮らし」守り切れるすれば、そう心配することもないような気がするが?


by sasakitosio | 2018-09-29 06:46 | 朝日新聞を読んで | Trackback