憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

欧州と米国の苦悩 判断を誤ったエリート層< 欧州が抱える問題の多くは、単一通貨の導入という、ひどい決定に端を発している!米国中道派の誤りはの一つは、共和党の急進化を何年も否定し続けたこと!?>

 6月2日付朝日新聞朝刊15面に、「クルーグマン コラム」という欄がある。

 筆者は、米ニューヨーク州立大学教授で2008年ノーベル経済学賞受賞・Paul Krugman氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「人びとがあまねく不足ない生活を送ることができる社会という理想像。

 そんな人道主義の夢が最も実現に近づいたのは、何時の時代の、どこの場所だろうか。

 それはきっと、第二次世界大戦が終わってから60年間の西欧だろう。独裁や虐殺、戦争によって荒廃した大陸が民主主義と広範な繁栄の手本へと姿を変えた。

 それは歴史に残る奇跡の一つだった。

 今世紀初頭まで、欧州の人々はさまざまな面で米国人より暮らし向きが良かった。

 皆保険制度があり、それに伴って平均寿命も長かった。貧困率はずっと低く、実際働き盛りの時期の実入りのいい仕事に付ける可能性も米国人よりも高かった。

 しかし今、欧州は大きな困難に陥っている。言うまでもないが米国も同じだ。とりわけ、大西洋を挟んで両岸の民主主義が苦しい状況にあり、もし自由の崩壊が起こるとすれば、おそらく米国が先になるだろう。

 それでも我々が抱えるトランプ大統領の悪夢からいったん離れて、欧州の苦悩に目を向ける価値はある。全てではないが、我々の苦悩と重なる部分もある。

 欧州が抱える問題の多くは、単一通貨の導入という、一世代前のひどい決定に端をはしている。ユーロの誕生によって、一時的に高揚感がたかまり、スペインやギリシャといった国々に巨額のお金が流れ込んだ。そして、バブル崩壊、自国通貨を維持していたアイスランドのような国々が通貨を切り下げて早々に競争力を回復した一方、ユーロ圏の国々は支出を抑えるのに苦労するなか、不況は長引き、失業率は極めて高くなった。

 この不況を悪化させたのは、欧州の問題の根本的原因が支出調整の誤りではなくて財政の浪費にあるとし、厳しい緊縮財政で解決しようとしたエリート層の見解だった。緊縮財政が状況をさらに悪化させたのだ。」と切り出した。

 続けて筆者は、「ユーロ危機の犠牲となった国々のうち、スペインの様になんとか競争力を取り戻すことが出来た国もある。ギリシャは今も災難の渦中にある。

 欧州連合(EU)に残る三大経済圏の一つイタリアは、今まさに「失われた20年」のただ中にいる。一人当たりの国民総生産(GDP)は2000年の水準には及ばない現状だ。

 だから、今年3月イタリアで行われた総選挙で、反EUを掲げるポピュリスト政党「五つ星運動」と極右政党「同盟」が大勝したことは、それほど驚くようなことではない。むしろ、それがもっと早く起きなかったことの方が不思議なくらいだ。

 これらの政党による連立政権がどんな政策を取るかはまだ定かではないが、さまざまな面で他の欧州諸国とは別の道を進む内容が含まれるのは間違いない。

 財政の引き締め緩和からユーロ圏離脱に至る可能性は大いにあるし、移民や難民の締め出しも強まるだろう。

 どのような結果を迎えるかは誰にもわからないが、欧州の他国の事情をみると、いくつかの恐ろしい先例がある。

 ハンガリーは事実上、一党独裁国家となり、民族主義的イデオロギーに支配されている。

 ポーランドも同じような道を進んでいるようだ。

 より緊密な経済と政治の統合を土台として、平和と民主主義、そして繁栄をめざした「欧州計画」。

 その長い取り組みの何が失敗だったのだろうか。

 すでに述べたように、単一通貨ユーロという大変な誤りによるところは大きい。

 ただ、一度もユーロ圏に加わらず、ほぼ無傷で経済的危機を乗り越えたポーランドも、同じように民主主義が崩壊しつつある。」と指摘した。

 最後に筆者は、「失敗の背後には、さらに根深い話が潜んでいるのではないか。欧州には常に闇の勢力が存在している(米国にも存在する)。

 ベルリンの壁が崩壊した時、知り合いの政治学者がこんな冗談を言った。 

「これで東欧諸国は共産主義などとなじみのないイデオロギーから解放されて、ファシズムという本来の道に戻ることが出来る」

 この闇の勢力を抑え込んでいたのは、民主主義の価値観に専心する欧州エリート層の威信だった。

 だが、その威信はずさんな管理運営によって失われてしまった。

 起きていることに向き合おうとしなかったことで、傷はさらに深まった。

 ハンガリー政府は、EUを標榜するあらゆることに背を向けているにもかかわらず、いまだにEUから多額の援助を受けている。

 私はここにこそ、米国の事情との類似点がみられると思っている。

 確かに、米国はユーロに起因するような災難に見舞われていない(全米共通の通貨はあるが、連邦政府が管理する財政機関と金融機関があり、共通通貨を機能させている)。

 だが、米国の「中道派」エリートの判断の誤りは欧州のそれに匹敵する。2010年から11年にかけて米国が大量失業にあえいでいたころ、ワシントンの「大真面目な人たち」の大半は社会保障制度改革のことで頭がいっぱいだったことを思い出してほしい。

 一方で米国の中道派は、多くの報道機関と一緒になって、共和党の急進化を何年も否定し続け、ほとんど病的なあしきバランス主義にはまり込んでいた。

 そして今、米国は、ハンガリーの与党に負けず劣らず、民主的な規範や法の支配をほとんど尊重しない政党によって統治されている。

 要するに、欧州の失敗は、奥深いところで米国に失敗と同じだということだ。

 そして、どちらの状況も、回復への道のりは非常に難しいだろう。(2018THE NEW YORK TIMES) (NYKタイムズ、5.22日付 抄訳)」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「今世紀の初頭まで、欧州の人々はさまざまな面で米国より暮らし向きがよかった。皆保険制度があり、それに伴って平均寿命も長かった。貧困率はずっと低く、実際、働き盛りの時期に実入りのいい仕事を見つける可能性が米国人よりたかった。」とのこと、

 「大西洋をはさんだ両岸で民主主義が苦しい状況にあり、文字自由の崩壊が起こるとすれば、おそらく米国が先になるだろう」とのこと、

 「ユーロ圏の国々は支出を抑えるのに苦労する中、不況は長引き、失業率は極めてた。

 この不況を悪化させたのは、欧州の問題の根本的問題が支出調整の誤りでなく財政の浪費にあるとし、厳しい緊縮財政で解決しようとしたエリート層の見解だった。緊縮財政が状況をさらに悪化させたのだ」との指摘、

 「欧州の他国の事情を見ると、いくつかの恐ろしい先例がある。ハンガリーは事実上、一党独裁国家となり、民族主義的イデオロギーに支配されている。ポーランドも同じ道をっ進んでいるようだ」とのこと、

 「欧州には常に闇の勢力が存在している(米国にも存在する)。」とのこと、

 「この闇の勢力を抑え込んでいたのは、民主主義の価値観に専心する欧州のエリート層の威信だった。だがその威信はずさんな管理運営によって失われてしまった。」とのこと、

 「ハンガリー政府は、EUが標榜するあらゆることに背を向けているにもかかわらず、いまだにEUの多額の援助を受けている」とのこと、

 「2010年から11年にかけて米国が大量失業にあえいでいたいたころ、ワシントンの「大まじめな人たち」の大半は社会保障制度改革のことで頭がいっぱいだったことを思い出してほしい」とのこと、

 「米国の中道派は、多くの報道機関と一緒になって、共和党の急進化を何年でも否定し続け、ほとんど病的なあしきバランス主義にはまり込んでいた。そして今、米国は、ハンガリーの与党に負けず劣らず、民主的や規範や法に支配をほとんど尊重しない政党によって統治されている」との指摘、

 等々を知ることが出来た。

 アメリカもハンガリーも、民主的な規範や法の支配をほとんど尊重しない政党によって統治されている、との指摘は、驚きだった。

 日本の政治が見倣うべきは、アメリカの民衆主義であり、イギリスの議員内閣制と等々ではないかと思っていた。

 筆者の指摘のようだと、欧州もアメリカも日本も、ロシアや中国は論外として、民主主義・立憲主義・法治主義の危機的状態が、同時進行中だということなのだろうか?

 しかも、筆者は回復の道のりは非常に厳しいだろうと、指摘した。どんなに厳しくとも、われわれには、人類の平和的生存をかけた闘争には、勝利以外の道はない。

 


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by sasakitosio | 2018-06-06 06:30 | 朝日新聞を読んで | Trackback