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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

三重の戦後処理<北方領土問題には、第二次世界大戦と東西冷戦という「二重の戦後処理」を同時に行うという性格!これに朝鮮戦争の戦後処理に日本とロシアがキミットする「三重の戦後処理」になる!>

5月25日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、作家で元外務省主任分析官・佐藤優氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「26日、モスクワで行われる安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領との首脳会談は、日本の外交戦略にとって、とても重要な性格を帯びる。

 今回の首脳会談で北方領土問題を劇的に動かすことはできない。しかし、戦略的に領土交渉を進める条件は整っている。」と切り出した。

 続けて筆者は、「ここで重要なのは「三重の戦後処理」という認識だ。北方領土問題には第二次世界大戦と東西冷戦という「二重の戦後処理」を同時に行うという性格がある。これに朝鮮戦争の戦後処理に日本とロシアがコミットするという要因が加わるので「三重の戦後処理」になる。この戦後処理を行って日露の戦略的提携を進めることが日露両国と北東アジア地域の平和と安定にとって重要になる。」と指摘した。

 さらに続けて筆者は、「北方領土問題については、平和条約締結後にソ連(ロシア)が日本に歯舞群島と色丹島を引き渡すことを約束した日ソ共同宣言を基礎にして行うことで合意することが現実的と思う。

 現在、日露両国外務省は北方領土の共同経済活動を行うための法的論議を行っているが、双方が主権問題で譲らないので交渉は停滞している。このあたりで陸上での共同経済活動に関する法的協議をやめて、北方4島周辺の海洋資源利用に関する枠組み作りに転換すべきだ。

 それならば過去に北方4島周辺の安全操業協定という先例があるので、実現も難しくない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「この戦後処理(北方領土問題と東西冷戦と朝鮮戦争の戦後処理)を行って日露の戦略的提携を進めることが日露両国と北東アジア地区の平和と安定に重要になる」との指摘、

 「北方領土問題については、平和条約締結後にソ連(ロシア)が日本に歯舞群島と色丹島を引き渡すことを約束した日ソ共同宣言を基礎にして行うことで合意することが現実的と思う」との指摘、

 「現在、日露両国外務省は北方領土の共同経済活動を行うための法的論議を行っているが、双方が主権門問題で譲らないので、交渉は停滞してる」との指摘、等々を知ることが出来た。

 ただ、日ソ中立条約破棄の問題、子ども頃の「日本漁船拿捕」の問題が、いまだに頭から離れない、一人の読者にとっては、北方領土交渉の経過はなかなかストンといかいない問題だ。

 また、榎本武揚が平和裏のうちに努力締結した「千島樺太交換条約」の存在を、関係者はどのように考えているのか、知りたくなった。


by sasakitosio | 2018-05-26 07:03 | 東京新聞を読んで | Trackback