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by sasakitosio

敗者の尊厳 <アルゼンチンの作家ボルヘスはトロイ戦争を語る中で「敗北には勝利にない尊厳がある」と言った!」パレスチナの国民的詩人・ダルウィーシュも「敗北には勝利よりも深い詩情がある」と言った!>

 3月3日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、文筆家・師岡カリーマ氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「アルゼンチンの作家、ボルヘスはトロイ戦争を語る中でこう言った。

 「敗北には勝利にない尊厳がある」。

 パレスチナの国民的詩人、ダルウィーシュも「敗北には勝利より深い詩情がある」といった。」と教えてくれる。

 続けて筆者は、「得意げにこれらを引用してきた自分が恥ずかしい。アサド政権の空爆で死んでいくシリア東グータ地区の子どもたちが「ウソだ」と叫ぶのが聞こえるようだ。

 同じことが一昨年はアレッポで起こっていた。

 反体制派が支配する町が激しい戦闘の末に陥落するまでに、多くの民間人が犠牲になった。

 アサド政権は今、東グータは第二のアレッポだと言っている。そして次は北西部イドリブだとも。

 なぜ惨劇は繰り返されなければならないのか。

 政府軍は市民の命など念頭にない。容赦なく攻撃してくることはもうわかっている。

 民間人の犠牲を回避するため、東グータの反体制派は他の近隣地区同様、投稿すべきではなかったか。

 理不尽な結果が待つだろうが、どこかしらの外国が援助している反体制諸派の対立と意地の張り合いが招く子供の殺戮より、理不尽なものがあるか」と指摘した。

 最後に筆者は、「人命軽視は反体制派も同じだ。ロシアの支援を得て、アサド勝利はもはや確実とされる。それでも罪なき市民に犠牲を強いて戦い続ける「敗者」に尊厳は見いだせない。詩情など、この戦場のどこにもない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「アルゼンチンの作家、ボルヘスはトロイ戦争を語る中でこう言った。「敗北は勝利にはない尊厳がある」」とのこと、

 「パレスチナの国民的詩人、ダルウィーシュも「敗北には勝利より深い詩情がある」と言った」とのこと、等等を初めて知った。

 そして、戦争以外の競技では、敗北が勝利よりも当事者に「深い詩情」醸し出すかもしれないと、と思った。が、戦争は、とりわけ現代の戦争では、「尊厳・詩情」が生まれにくいような気がする。

 最後に筆者は、「詩情など、この戦場のどこにもない」としている。その通りだと思った。人間を個人としても、また国家ぐるみで狂気・凶器にさせてしまうのが、戦争だ。戦争のどこにも、尊厳や詩情の居場所はないのではないか!!??


by sasakitosio | 2018-03-04 06:55 | 東京新聞を読んで | Trackback