デフレ脱却 宣言しない本当の理由は<異次元緩和を終わらせられないからではないか!?ただ、国債や株を永遠に買い支えることはできない!日銀もいまや引くに引けなくなった?なぜ、なんで、どうして???>>
2018年 02月 02日
1月30日付朝日新聞朝刊6面に、「波聞風問」という欄がある。筆者は、編集委員・原真人氏だ。
今日はこの筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「今月、10年ぶりに改訂された広辞苑が発売された。すぐにいくつかの説明の誤りが指摘され、ニュースになった。
言葉ひとつ、いちいち批判されるのも日本を代表する国語辞典ゆえだろう。
改訂版には新たな語義もたくさん加わった。
たとえば火が燃え上がることを表す「炎上」には、インターネット上で非難や中傷が多数届く、という説明も入った。ためしに気になる言葉を引いてみた。」と切り出した。
続けて筆者は、「デフレーション=(通貨収縮の意)物価が持続的に下落すること。企業の倒産、失業者の増大など不況や社会不安を伴うことが多いーー。
旧版と一言一句同じだ。
一般的な説明としてはこれでも十分。ただ、第2次安倍政権の5年を経た今は物足りない感じがしてしまう。実態とずいぶん違うからだ。
金融危機以来、政府・日本銀行は日本経済が「デフレ」だと認定してきた。とはいえこの20年、物価が大幅に下落し続けたことはない。下落した年もマイナス1%に満たないわずかな下落がほとんど。最近はプラス0~1%で安定している。
実体経済はと言えば、このところ企業業績は過去最高の水準だ。雇用もバブル以来の好調さである。安倍晋三首相は「物価が持続的に下落するという意味のデフレではなくなった」という。
なのにデフレ脱却宣言まで踏み込まないのはなぜか。
政府日銀は掲げる2%インフレ目標が未達成だからというのが公式見解だ。ただ、その理屈は苦しい。なにしろ政府も日銀も「景気は拡大中」といっているのだ。
宣言できない本当に理由は、異次元緩和を終わらせられないからではないか。」と指摘した。
最後に筆者は、「日銀は異次元緩和の一環で国際と株式ファンドを大量に買い続けている。
今や苦しい政府の借金財政を支えるのも、株価の高値を下支えしているのも日銀だ。日銀がこれらの政策を止めたら、あるいは購入量を減らしただけでも間違いなく国債価格と株価は急落する。避けるには政策継続しかない、というのが本音だろう。
ただ国債や株を永遠に買い支えることはできない。政策の「正常化」を先送りすればするほど反動は大きくなるから修正は早いほどいい。
だが高株価とゼロ金利の微温景気にどっぷり浸った安倍政権にその気はなさそうだ。
日銀自身もいまや引くに引けなくなった。
自ら引いてショックを起こせば戦犯と見なされる。ならば動かぬが得、と決め込んでいる風だ。
平均株価は26年ぶりの高値を記録。世の中にはバブルの空気さえ漂う。日本経済のじったいはしかし、異常なマクロ政策の砂上に立つ楼閣である。
広辞苑には現状を映すこんな語義も加えてほしかった。
デフレ=物価が2%以上の上昇しない状態。景気の良しあしはどっちでもいい。異常な金融政策を続ける理屈としてもっともらしい言葉。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「日銀は異次元緩和の一環で国債と株式ファンドを大量に買い続けている。今や苦しい政府の借金財政をささえるのも、株価の高騰を下支えしているのも日銀だ。日銀がこれらの政策を止めたら、あるいは購入量を減らしただけでも間違いなく国債価格と株価は急落する」とのこと、
「ただ国債や株を永遠に買い続けることはできない」とのこと、
「平均株価は26年ぶりの高値を記録。世の中はバブルの空気さえ漂う。日本経済の実態はしかし、異常なマクロ政策の砂上に立つ楼閣である」とのこと、
等々を知ることが出来た。
しかも、「日銀自身もいまや引くに引けなくなった。みずら引いてショックを起こせば戦犯と見なされる。ならば動かぬが得、と決め込んでいる風だ」との指摘は、無責任な指導者しか選べなかった「主権者・国民」の不幸と言うしかない。
困るのは、国民全体が困るのだから、一人の国民の力はでどうしようもない財政危機、第二次世界大戦では結果・敗戦だが、ただ行く着くところまで行って皆で地獄を見るしかないのだろうか?
それではあまりにも知恵がなさ過ぎるなあ!!