正義とコンピューター<警察も堅持も裁判官も字を書けない人がいるのに無知で、まんまと犯人の作為に騙されてきた!最後はコンピューターが正義を判断するとは情けない!!司法よ、人間の心と知性で裁け!!!>
2018年 01月 31日
1月31日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、ルポライター・鎌田慧氏だ。
今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「「おれは字を書けないから(脅迫状は)かけません」と石川一雄さんは無実を主張してきた。
1963年5月に埼玉県狭山市で発生した女子高校生殺し「狭山事件」の重要証拠のひとつ。
身代金を要求した脅迫状の筆跡が、石川さんのものとは「99.9%の識別精度で異なる」との報告書を1月下旬、弁護団が東京高裁に提出した。」と切り出した。
続けて筆者は、「東海大学情報工学部の福江潔也教授がコンピューターによる筆跡のズレ量(相違度)を鑑定した結果、同一人が書いた場合のズレ量の分布とほとんど重ならず、筆者は別人との結論となった。
これまでの筆跡鑑定は見た目で文字の特徴を比較する手法だったが、今回はコンピューターで筆跡を重ね合わせ数量化されたデータで判定した。
かって極貧の家庭に育ち、学校で学ぶ機会を奪われていたひとは決して少なくなかった。
字を書けない人が脅迫状を書こうなど、荒唐無稽のフィクションだ。
わざと稚拙な文字でカムフラージュした犯人に惑わされ、被差別部落に住む石川さんが逮捕されたが、実は石川さんは脅迫状どころか、自分の履歴書さえかけなかったのだ。」と指摘した。
最後に筆者は、「警察も検事も裁判官も字を書け書けない人がいるのに無知で、まんまと犯人の作為に騙されてきた。
最後はコンピューターが正義を判断するとは情けない。司法よ、人間の心と知性で裁いて冤罪をなくせ。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「身代金を要求した脅迫状が、石川さんのものとは「99.9%の識別精度で異なる」との報告書を1月下旬、弁護団が東京高裁に提出した」とここと、
「これまでの筆跡鑑定は見た目で文字の特徴を比較する手法だったが、今回はコンピューターで筆跡を重ね合わせ、数量化されたデータで判定した」とのこと、
「石川さんは脅迫状どころか、自分の履歴書さえかけなかった」とのこと、
「警察も検事も裁判官も字を書けない人がいるのに無知で、まんまと犯人の作為に騙されてきた」とのこと、等々を知った。
知って、警察・検察、司法が犯人の作為に騙された結果、石川さんの人生を奪った「悲惨・残酷」を思い、真犯人を捕まえられない警察・検察の「不甲斐なさ、責任」、それを見抜けず冤罪を作ってしまった「裁判官の責任」、の重さを感じさせられた。