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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

聖地と人と <三宗教の聖地エルサレム!だがそれは、列強の思惑でイスラエル建国が始まった時にはすでに先祖代々そこに住んでいたさまざまな宗教の人や、その後離散を強いられた人々の故郷である!>

12月16日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、文筆家・師岡カリーマ氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「確かに、エルサレムをイスラエルの首都と認める米トランプ大統領の決定は人をばかにしている。イスラエルが「統一された永遠の首都」と主張するエルサレムの東側は国際法上、1967年の武力で併合された占領地だ。

 米国は違法を合法としたも同然で、各国の抗議や批判は当然である。」と切り出した。

 続けて筆者は、「しかし、この聖都が持つ特殊な象徴性ばかりが強調されて、そこに住む人々の苦難は軽視されていないか。

 双方の記者が運営する「パレスチナ・イスラエル・ジャーナル」によれば、イスラエルは併合前からそこにいた東側のパレスチナ住民を、併合後の「入国者」と見なして国籍は与えず、その後居住権さえはく奪された人も多いという。

 軍による住居破壊も横行、貧弱な公共サービスに見合わない高い税金を払えず店を閉めたり移住したりするパレスチナ人も後を絶たない。こうした事実上の追い出し政策も、米国の決定で悪化しかねない。」と指摘した。

 最期に筆者は、「三宗教の聖地エルサレム。だが、それは列強の思惑でイスラエル建国が始まった時にはすでに先祖代々そこに住んでいたさまざまな宗教の人々や、その後離散を強いられた人々の故郷である。

 「約束の地への帰還を3千年間夢見てきた」ユダヤ人入植者でも、パレスチナとは縁もゆかりもない他国のイスラム教徒でも、トランプ氏の支持基盤であるキリスト福音主義者でもなく。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 過日、エルサレムを歩いてまわった。臨戦態勢の国だな、と思った。今思うと、自分の無知が恥ずかしい。東エルサレムが、当時も今もイスラエルの占領地であることを最近始めて知った。

 筆者の「イスラエル建国が始まった時にはすでに先祖代々そこに住んでいたさまざまな宗教の人々や、その後離散を強いられた人々の故郷である」との指摘は、その通りだ。

 エルサレムに三宗教の聖地が「共存している」「共存してきた」この歴史や知恵を、この地での紛争を未然に防ぐ知恵へとつなげてほしい、と思った。


by sasakitosio | 2017-12-17 06:52 | 東京新聞を読んで | Trackback