人気ブログランキング | 話題のタグを見る

憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

なんであんな・・・< 「なんであんな黒いのが好きなのか」という国会議員の問い(後に撤回)への答えは簡単、美しいからだ!!とすると、美的感覚の違いからの発言か???>

 12月9日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、文筆家・師岡カリーマ氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「議員発言を聞き、ごく短期間、日本の中学校に通ったときの経験を思い出した。

 廊下で私を見た上級生の男子が「黒人にウロウロされると気色悪い」と言ったのだ。

 なぜか傷つかなかった。ただ、不思議だった。

 純粋な日本人と比べると私は色黒だが、父は黒人ではない。なぜ私を黒人とと思ったかも、なぜ黒人が気色悪いのかも、理解できなかった。」と切り出した。

 続けて筆者は、「父の客は他国籍で、幼少時代から肌が黒いアフリカ人とも交流があった。

 よく家に来ているある人は、スラリとした長身の美男で、知的でエレガンスで紳士的で、都内の幼稚園に子供を迎えに行けば、お母さんたちの目は彼にくぎ付けになった。

 サッカーのアフリカ杯がカイロで開催された年、大陸中の報道関係者が宿泊していたホテルに私も滞在した。ロビーを往来する人々の優雅な身のこなしや色鮮やかな伝統服の着こなしは、まねたくてもまねできるようなものではなかった。

 有名なセネガル人歌手ユッスー・ンドゥ―ルの来日公演でも、客席を埋めたアフリカ人の容姿端麗さに圧倒された。光沢のあるブロンズ色の肌は、称賛の対象であってしかるべきだ。」と指摘した。

 最後に筆者は、「肌の色で人を区別するような論調に加わりたくはない。だがあえていうなら「なんであんな黒いのが好きなのか」という国会議員の問い(後に撤回)への答えは簡単、美しいからだ。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「廊下で私を見た上級生の男子が「黒人にうろうろされると気色悪い」といったとのこと、

「なぜか傷つかなかった。ただ不思議だった。」とのこと、

 「なぜ私を黒人と思ったのかも、なぜ黒人が気色悪いのかも、理解できなかった」とのこと、等々を知ることが出来た。

 気色悪いといった男子生徒は、悪口で言ったか、美しさ・賢さに妬みを持って言ったのか、好意の言葉の使い方が分からなかったのか、その真意は定かではないが、通常言われた方は傷つく。 
 筆者が、「傷つかなかった」ことは、不思議な気がした。生活の中での「経験」の違いがそうさせたのではないか、と思った。

 民主主義、個人主義、の中での言論の自由な社会。その空気の中で、狭くて浅い自分の経験を絶対視したり、違いを持つ他人に学ぶ姿勢が全くないと、「気色悪い」などという言葉が出てくるのではないか、と思った。

 肌の色の違いは見た目で分かるが、「バカか利口か」、「優しいか意地悪か」、「根性があるかないか」、長く観察しないと分からない。

 だから、自分は何事にも好奇心を持って、なにごとにも学ぶ姿勢で、臨むことにしている。そして、日々が楽しい。

 

 


by sasakitosio | 2017-12-10 08:03 | 東京新聞を読んで | Trackback