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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

コぺル君の時代< 37年は日中開戦の年!この年13~14歳だったコぺル君たちは、43年には19~20歳!学徒出陣の世代に当たる!!彼らみたいな少年たちが戦争に動員されて命を落とした!!>

 11月15日付東京新聞朝刊23面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、文芸評論家・齋藤美奈子氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「吉野源三郎「君たちはどう生きるか」は1937年(昭和12)年の本である。

 旧制中学一年生のコぺル君(本名は本田潤一)と仲間たちの物語にコぺル君の叔父がつづった「おじさんのノート」を平禄した本で、私がはじめて読んだのは小学5年生のころ。油揚げは豆腐を揚げたものであることはこの本で知った。」と切り出した。

 続けて筆者は、「その「君たちは・・」が売れ行きを伸ばしているそうだ。8月にマガジンハウスから新装版と漫画版が刊行され(漫画版は50万部超!)、旧来の岩波文庫版も好調とか。

 10年程前、非正規雇用者の増大で、小林多喜二「蟹工船」が売れたのと同じような現象?

 軍国主義が跋扈する時代。「君たちは・・」が誕生した背景を、吉野源三郎は次のように記している。<この人々には、偏狭な国粋主義や反動的な思想を超えた、自由で豊かな文化があることを、何とか伝えておかなければならない>」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「しかし、歴史はどう動いたか。37年は日中開戦の年。この年に13~14歳だったコぺル君たちは、43年には19~20歳。学徒出陣の世代に当たる。彼らみたいな少年たちが6~8年後には戦争に動員されて命を落としたのである。

 と思うと穏やかではいられない。「偏狭な国粋主義と反動的な思想」に抗う本の好調を喜ぶべきか嘆くべきか。37年と2017年の符号が気にかかる。」として締めくくった。

読んで勉強になった。

 筆者は、「吉野源三郎「君たちは今どう生きるか」は1937(昭和12)年の本である」とのこと、

 「その「君たちは・・」は売れ行きを伸ばしているそうだ。8月にマガジンハウスから新装版と漫画版が刊行され(漫画版は50万部超!)、旧来の岩波文庫版の好調とか。」とのこと、

 「軍国主義が跋扈する時代。「君たちは・・」が誕生した背景を、吉野源三郎は次のように記している。<この人々には。偏狭な国粋主義や反動的な思想を越えた、自由で豊かな文化があることを、何とかして伝えておかなければならない>」とのこと、等々を教えてくれた。

 そして筆者は、「「偏狭な国粋主義と反動的な思想」に抗う本の好調を喜ぶべきか嘆くべきか。」と問いかける。

 私は、喜ぶべきだと思っている。自由で豊かな文化が壊されそうな現実に、本を買って読むことで、抗う人々が一人でも増えそうな予感がするから。


by sasakitosio | 2017-11-16 06:47 | 東京新聞を読んで | Trackback