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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

政権継続という審判<首相が狙った権力ゲームに権力ゲームで答える!民進党の前原誠司代表と希望の党の小池百合子代表の政略優先姿勢が最大の理由だ!安倍改憲の「爆弾」が野党協力を木端微塵に粉砕したのかも??>

1023日付朝日新聞朝刊社説に、「衆院総選挙」のことが載った。

 今日はこの社説を学習することにした。

 まず社説は、「衆院選は自民、公明の与党が過半数を大きく超えた。有権者は安倍首相の続投を選んだ。

 森友・加計学園問題への追及をかわす大義なく解散―――。自ら仕掛けた「権力ゲーム」に、首相は勝った。

 ただ、政権継続を選んだ民意も実は多様だ。選挙結果と、選挙戦のさなかの世論調査に現れた民意には大きなズレがある。」と切り出した。

 続けて社説は、「本紙の直近の世論調査によると、「安倍さんに今後も首相を続けてほしい」34%、「そうは思わない」は51%。

 国会で自民党だけが強い勢力持つ状況が「よくない」が73%、「よい」は15%。

 「今後の自民党中心の政権が続くのがよい」は37%、「自民党以外の政党に政権が代わるのがよい」は36%。

 驕りとゆるみが見える「一強政治」ではなく、与野党の均衡のある政治を求める。そんな民意の広がりが読み取れる。

 ならばなぜ、衆院選で自民党は多数をえたのか。死票の多い小選挙区制の特性もあるが、それだけではあるまい。

 首相が狙った権力ゲームに権力ゲームで答える。民進党の前原誠司代表と希望の党の小池百合子代表の政略優先の姿勢が、最大の理由ではないか。

 小池氏の人気を当て込む民進党議員に、小池氏は排除の論理」を持ち出し、政策的な「踏み絵」を迫った。

 それを受け、合流を求める議員たちは民進党が主張してきた政策を覆した。

 安全保障関連法の撤回や、同法を前提にした改憲への反対などである。

 基本政策の一貫性を捨ててまで、生き残りに走る議員たち。

 その姿に、多くの有権者が不信感を抱いたに違いない・

 例えば「消費税凍結」「原発ゼロ」は本紙の世論調査ではともに55%が支持する。希望の党は双方を公約に掲げたが、同党の政策軽視の姿勢があらわになった以上、いくら訴えても民意を掴めるはずがない。

 与党との1対1の対決構図を目指して模索してきた野党共闘も白紙にされた。

 その結果、野党同士がつぶし合う形になったことも与党を利した」と指摘した。

 さらに社説は、「その意味で与党が多数を占めた今回の選挙は、むしろ野党が「負けた」のが実態だろう。

 旧民主党政権の挫折から約5年。「政権交代可能な政治」への道半ばで、野党第一党が散り散りに割れたツケは大きい。

 与党の圧倒的な数を前に、野党の連携を欠けば政権への監視役は果たせず、政治の緊張感は失われる。その現実を直視し、選挙と国会活動の両面で協力関係を再構築することこそ、野党各党が民意に応える道だ。

 留意すべきは、権力ゲームからはじきとばされた立憲民主党がなぜ躍進したのか。

 判官びいきもあろう。その上に、民進党の理念・政策や野党共闘を重んじる筋の通し方への共感もあったのではないか。

 「上からのトップダウン型の政治か、下からの草の根の民主主義か」、枝野幸男代表が訴えた個人尊重と手続重視の民主主義のあり方は、安倍政権との明確な対立軸になり得よう。

 では首相は手にした数の力で次に何を目指すのか。自民党は公約に初めて改憲の具体的な項目を明記した。一方で首相は選挙演説で改憲に触れず、北朝鮮やアベノミクスの「成果」を強調した。

 経済を前面に掲げ、選挙が終わると正面から訴えなかった特定秘密保護法や安保法、「共謀罪」法を押し通す。首相が繰り返してきた手法だ。

 今回は改憲に本腰を入れるだろう。」と指摘した。

 最後に社説は、「だが首相は勘違いをしてはならない。そもそも民主主義における選挙は、勝者への白紙委任を意味しない。過去5年の政権運営が皆信任され、さらなるフリーハンドが与えられたと考えるなら過信にすぎない。

 首相の独善的な姿勢は既に今回の解散に表れていた。

 首相は憲法53条に基づく野党の臨時国会召集要求を3カ月も放置した末、あらゆる審議を拒んで冒頭解散に踏み切った。

 与党の多数は、そんな憲法と国会をないがしろにした政争の果てに得たものだ。そのことを忘れてはならない。

 民意は改憲を巡っても多様だ。本旨の世論調査では、自民党が公約に記した9条への自衛隊明記に賛成37%、反対は40%だった。

 短兵急な議論は民意の分断を深めかねない。主権者である国民の理解を得つつ、超党派による国会の憲法調査会での十分な議論の積み上げが求められる。

 憲法論議の前にまず、選ばれた議員たちがなすべきことはがある。森友・加計問題をめぐる国会で真相究明である。

 首相の「丁寧な説明」は果たされていない。行政の公正・公平が問われる問題だ。勝ったらリセット、とはいかない。

 民意の分断を防ぎ、乗り越える。そんな真摯で丁寧な対話や議論が、今この国のリーダーには欠かせない。

 政権の驕りと緩みを首相みずから率先して正すことが、その第一歩になる。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「与党が多数を占めた今回の選挙は、むしろ野党が「負けた」のが実態だろう。

 旧民主党政権の挫折から約5年。「政権交代可能な政治」への道半ばで野党第一党が散り散りに割れたツケは大きい」との指摘は、その通りだと思った。

 ただ、その野党協力の絆を内側からバラバラに切り裂いたのは、ほかならない安倍首相「改憲」だったのではないか。

 野党各党が憲法改正問題になると、ばらばらになることを見透かした「高等戦術」を使われたような気がしてならない。

 憲法問題も含めて、これからの世界、その中の日本の方向について、理念政策を確立し、権力維持にだけ汲々としている自公政権・与党もどき野党を吹き飛ばすために、労働者・市民の結集は図らなければ、と思った。

 

 


by sasakitosio | 2017-11-03 11:28 | 朝日新聞を読んで | Trackback