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by sasakitosio

二重国籍の顔 < 木曜日は右頬をひっぱたかれ、金曜には左頬に平手打ちを食らった感があった今年のノーベル賞!!???>

10月14日付東京新聞朝刊29面に、「本音のコラム」という」欄がある。 筆者は、文筆家・師岡カリーマ氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「木曜日は右頬をひっぱたかれ、金曜には左頬に平手打ちを食らった感があった今年のノーベル賞。

 ロイター通信には「カズオ・イシグロって誰?と言いながらも我が物として文学賞を祝う日本」と書かれ、平和賞の核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)には「核兵器禁止条約の日本非加盟は、被爆者への裏切り」と非難された。」と切り出した。

 続けて筆者は、「ICANには日本からの参加者もいるものの、今年は惜しくも日本人のノーベル受賞はなかった。

まさに「惜しくも」だ。

 しばしば時代遅れと批判される「二重国籍の禁止さえなければ、成人してから英国籍を取得したイシグロ氏も日本人受賞者のリストに加わっていた。

 日本への愛着を語る彼の言葉を物欲しげに引用する必要もなかった。

 5歳から英国で育ち、英語で文学の才能を現した作家には、生活の都合上、英国籍は必要だ。ルーツである日本とのつながりを国民という立場で維持したくても、日本の法が許さない。国籍剥奪は、外国籍取得という「裏切り」への罰なのか、という見方さえある。」と指摘した。

 最後に筆者は、「今まで二重国籍合法化を求める者には、欲張りとか実利目当てといった負のイメージがあった。

 だが今回の受賞で、生まれ故郷との絆を大切にしたいだけの天才作家の顔がそれに取って代わった。イシグロ氏のようなケースは最初でも最期でもない。議論の転換点になれば、と思う。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「ロイター通信には「カズオ・イシグロって誰?と言いながらも我が物として文学賞を祝う日本」とかかれ、平和賞の核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)には「核兵器禁止条約の日本非加盟は、被爆者への裏切り」と非難された」との指摘、

 「ICANには日本からの参加者もいるものの、今年は惜しくも日本人のノーベル受賞はなかった」との指摘、

 「しばしば時代遅れと批判される二重国籍の禁止さえなければ、成人してから英国籍を取得したイシグロ氏も日本人受賞者のリストに加わっていた」との指摘、等々の指摘はよく理解できた。

 また「日本への愛着を語る彼の言葉を物欲しげに引用する」気持ちも痛いほどわかる。しかし、二重国籍を認めていない日本の現状では、日系英国人のノーベル賞受賞を日本を挙げて祝福したい、と思った。

 そして、ICANのノーベル賞受賞が、「核兵器禁止条約」への日本加盟を促す機会になれば、と思っている。


by sasakitosio | 2017-10-15 07:18 | 東京新聞を読んで | Trackback