国策の犠牲者 <国が「業病」としてその根絶を図ったのは、強い国家にしたかったからだ!いまなお差別に苦しむ家族は、その政策の犠牲者だ!!戦災も被爆もおなじだなあ!!>
2017年 09月 13日
9月12日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、ルポライター・鎌田慧氏だ。
今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「自宅のある駅の向こうに、国立ハンセン病療養所「多摩全生園」がある。
ここに住んでいた国本衛さんとたまたま知り合って、行き来するようになった。
在日朝鮮人であってハンセン病。二重に差別された苦難に、私たちは無関係ではない。」と切り出した。
続けて筆者は、「国本さんは9年前、81歳で亡くなったが、日曜日、全生園で開かれた「ハンセン病首都圏市民の会」の会合で、関西テレビが7月に放映した「閉じ込められた命」を見ることができた。
主人公の黄光男さんは関西に住む在日、母親はハンセン病者として療養所に収容され、黄さんは施設に預けられていて、9歳の時まで両親の存在を知らされなかった。
このドキュメンタリーでは、黄さん、父親、母親の想像を絶する「惨事」が描かれている。
彼が本名を名乗ってテレビに顔をさらしたのは、ハンセン病家族訴訟でなんとしても勝訴したいからだ。」と教えてくれる。
最後に筆者は、「沖縄の療養所で中絶用の注射を2回もされてなお、この世に生を受けた奥平光子さんも登場する。
国は伝染性が弱く、遺伝性もないハンセン病者を強制隔離し、断種、中絶を強制した。
それについては謝罪したが、家族の惨劇については責任を取らず切り捨てている。
国が「業病」としてその根絶を図ったのは、強い国家にしたかったからだ。いまなお差別に苦しむ家族は、その政策の犠牲者だ。」として締めくくった。
読んで、ハンセン病問題での国家・社会の責任の大きさを改めて知った。
「自宅のある駅の向こうに、国立ハンセン病療養所「多摩全生園」がある」とのこと、
「日曜日、全生園で開かれた「ハンセン病首都圏市民の会」の会合で、関西テレビが7月放映した「閉じ込められた命」を見ることができた」とのこと、
「主人公の黄光男さんは関西に住む在日、母親はハンセン病者として療養所に収容され、黄さんは施設に預けられていて、9歳になるまで両親の存在を知らされなかった」とのこと、
「このドキュメンタリーでは、黄さん、父親、母親の想像を絶する「惨事」が描かれている」とのこと、
「沖縄の療養所で中絶用の注射を2回もされてなお、この世に生を受けた奥平光子さんも登場する」とのこと、
国は「家族の惨劇については責任を取らずに切り捨てている」とのこと、等々を知ることができた。
戦争や原発の犠牲者と同じようにハンセン病者・家族は、国策の犠牲者であることを、改めて教えられた。その支援を続ける筆者は偉いなあ、と思った。