戦争の記憶 次世代による継承拡大を< 最大の課題は自分の目や耳で見たり、聞いたり、体で痛みを味わったりしていない世代が、説得力を持って語れるか!!戦争根絶へとつなげたい!!>
2017年 08月 24日
8月18日付東京新聞朝刊4面に、「視点」という欄がある。筆者は、共同通信記者・福嶋聡氏だ。
今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「終戦から72年。また夏が巡ってきた。戦場での過酷な体験、被爆の苦しみや空襲被害、引き上げの労苦・・・。
この時期は各地で経験者の話を聞く場が設けられていることだろう。当事者の語りには圧倒的な迫力と説得力があるが、残念ながらその人数は徐々に減っていく。
一方で、戦禍について学んだ戦後世代が資料館などで説明役を担うという動きが広がっている。次代に教訓を継承するために欠かせない取組であり、さらに拡大していきたい。
兵士として戦地に赴いた人は大半が90代で、被爆者の平均年齢は81歳。加齢とともに、語り部として体験を披露したり、証言したりできる人が少なくなっていくことは避けられない。」と切り出した。
続けて筆者は、「こうした状況を踏まえ、広島市は2014年度から「被爆体験伝承者」を養成。被害の実態を詳しく学び、被爆者と交流を重ねるといった研修を経て、89人が活動している。いちばんの若手は20代だ。長崎市は被爆者の家族や交流がある人らを対象に「家族・交流証言者」を募集し、体験を語り継ぐ体制を取っている。
沖縄戦で動員された「ひめゆり学徒隊」の被害を伝える「ひめゆり平和祈念資料館」(沖縄県糸満市)でも、戦後世代の「説明員」らが語り部役になっている。
非体験者の説明役「ボランテイア・ガイド」と体験者、研究者らが学び合う「次世代継承研究会」を作っているのは、東京大空襲・戦災資料センター(東京都江東区)だ。毎月集まり、議論を重ねている。
同センター主任研究員で青山学院女子短大助教の山本唯人さんは「今後は非体験者から非体験者への継承に移行していかざるを得ない。誰がどう伝えるのか。第二次大戦の記憶継承という点では、世界的に共通のテーマだ」と指摘する。
最大の課題は、自分目や耳で聞いたり、体で痛みを味わったりしていない世代が、説得力を持って語れかだろう。人材育成と並行して、試行錯誤を繰り返し、効果的な伝え方を探っていく必要がある。」と教えてくれる
最後に筆者は、「山本さんは「世界に戦争や紛争、対立は絶えない。暴力で解決するのではなく、対話しながらいかに共存するかは、人類にとって永遠の課題。
過去の戦争に学ぶことは、現在の問題とつながっており、アクチュアル(現実的)で普遍性がある」と強調する。
日本人だけでも310万人が犠牲になった先の戦争は、くめど尽きない教訓がある。
どう語り継ぎ、現代に生かすのか。戦後世代による継承を後押しするとともに、伝える手立てについて衆知を集めて練り上げていきたい。
それはわれわれメデイア自身の重い課題でもある。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「兵士として戦地に赴いた人は大半90代で、被爆者の平均年齢は81歳」とのこと、
「広島市は2012年から「被爆体験伝承者」を養成。被害者の実態を詳しく学び、被爆者と交流を重ねるといった研修を経て、89人が活動している」とのこと、
「長崎市は被爆者の家族や交流のある人らを対象に「家族・交流証言者」を募集し、体験を語り継ぐ体制をとっている」とのこと、
「沖縄戦で動員された「ひめゆり学徒隊」の被害を伝える「ひめゆり平和祈念資料館」(沖縄県糸満市)でも、戦後世代の「説明員」らが語り部役になっている」とのこと、
「非体験者の説明役「ボランティア・ガイド」と体験者、研究者らが学び合う「次世代継承研究会」を作っているのは、東京大空襲・戦災資料センター(東京都江東区)だ。毎月集まり、議論を重ねている」とのこと、
等々地道な継承活動をしている人々がいることを初めて知った。素晴らし事だと思った。
戦争体験の継承を通して、戦争をなくする道が発見できるといいなあと思った。
武器なき世界、軍事費なき世界、を今世紀には実現したいものだ、と思った。