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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

「戦前と違う」とは思わない <太平洋戦争が始まる数年前までは明るかった!!それが窮屈になるのは、あっという間だった!!!>

420日付朝日新聞朝刊39面に、「問う「共謀罪」表現者から」と言う欄がある。

 聞き手は・岩崎生之介さん、発言者は作家・半藤一利さん(86)氏だ。

 今日はこの発言者に学ぶことにした。

 まず半藤さんは、「私が11歳の時太平洋戦争が始まった。東京大空襲では、逃げている途中で川に落ちて危うく死にそうになる経験もした。

 向島区(現・墨田区)の区議をしていたおやじは「日本は戦争に負ける」なんて言うもんだから、治安維持法違反で3回警察に引っ張られた。

当時は戦争遂行のための「隣組」があった。

「助けられたり、助けたり」という歌詞の明るい歌もあるが、住民同士を相互監視させる機能も果たした。

 いつの世も、民衆の中には政府に協力的な人がいる。「刺す」と言う言い方もあったけれど、おやじを密告した人がいたんだろう。

 歴史を研究してきた経験から言えるのは、戦争をする国家は必ず反戦を訴える人物を押さえつけようとするということだ。

 昔は治安維持法が、いまは「共謀罪」がそれにえ代わろうとしている。内心の自由を侵害するという点ではよく似ている。」と指摘した。

 つづけて半藤さんは「治安維持法は1925年の施行時、国体の変革を図る共産主義者らを取り締まるという明確な狙いがあった。

 その後2度の改正で適用範囲が拡大され、広く検挙できるようになった。

 政府は今回の法案の対象について「「組織的犯罪集団」に限る」「一般人は関係ない」と説明しているが、将来の法改正によってどうなるか分からない。

 私に言わせると、安倍政権は憲法を空洞化し、「戦争できる国」を目指している。

 今回の法案は(2013年成立の)特定秘密保護法や、(15年成立の)安全保障法制などと同じ流れにあると捉えるべきだ。

 歴史には後戻りできなくなる「ノー・リターン・ポイント」があるが、今の日本はかなり危険なところまで来ている。

今と昔とでは違う」と言う人もいるが、私はそうは思わない。

 戦後の日本はずっと暗い時代だったと思い込んでいる若い人もいるが、太平洋戦争が始まる数年前までは明るかった。

 日中戦争での勝利を提灯行列で祝い、社会全体が高揚感に包まれていた。それが窮屈になるのは、あっという間だった。」と指摘した。

 さいごに半藤さんは、「その時代を生きている人は案外、世の中がどの方向に向かっているのかを見極めるのが難しいものだ。

 今回の法案についてメデイアはもっと敏感になるべきだ。

 例えば、辺野古(沖縄県名護市)での反基地運動。警察が「組織的な威力業務妨害罪にあたる」と判断した集会を取材した記者が、仲間とみなされて調べを受ける可能性はないか。「報道の自由」を頭から押さえつけるのは困難でも、さまざまなやり方で記者を委縮させるとはできる。

 法案が複雑なうえに、メデイアによって「共謀罪」「テロ等準備罪」など様々な呼び方があり、一般の人は理解が難しいだろう。

 でも、その本質をしっかり見極めてほしい。安倍首相は法律がなければ「東京五輪は開けないと言っても過言ではない」と答弁した。

 それが仮に事実だったとしても、わずか2週間程度のイベントのために、100年先まで禍根を残すことがあってはならない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「向島区(現・墨田区)の区議だったおやじは「日本は戦争に負ける」なんて言うもんだから、治安維持法違反で3回警察に引っ張られた。」とのこと、

 「いつの世も、民衆の中には政府に協力的な人がいる。」との指摘、

 「歴史を研究してきた経験から言えるのは、戦争をする国家は必ず反戦を訴える人物を抑えようとするということだ」との指摘

 「治安維持法は1925年の施行時、国体の変革を図る共産主義者らを取り締まるという明確な狙いがあった」との指摘、

 「安倍政権は憲法を空洞化し、「戦争できる国」を目指している。今回の法案は(2013年成立の)特定秘密保護法や、(15年成立の)安全保障法制などと同じ流れにあると捉えるべきだ。」との指摘、

 「わずか2週間程度のイベント(東京五輪)のために、100年先まで禍根を残すことがあってはならない」との指摘、等々を知ることが出来た。

 そして、自分の生きている世の中がどの方向に向かっているのか見極めながら、人の手で変えられるものは変える努力をしなければならない、と思った。


by sasakitosio | 2017-04-22 08:10 | 朝日新聞を読んで | Trackback