北朝鮮工作員は語る <命令には絶対服従!?追い詰められたら投稿せず自害する!?まるで時代劇に見る「忍者」だな!!今時??でも戦前は日本もそうではなかったか?>
2017年 04月 01日
3月28日付東京新聞朝刊11面に、「論説委員のワールド観望」と言う欄がある。筆者は、論説委員・山本勇二氏だ。今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「北朝鮮の金正恩労働党委員長の異母兄・金正男氏の殺害事件は、北朝鮮の工作員の犯行とほぼ確実視されている。
ソウル支局に勤務していたころ、何人かの工作員にインタビューした。
命令には絶対服従、追い詰められたら投降せず自害するーーー。
暗殺やテロを目的にする、強靭だが冷徹な姿を垣間見た。
もっとも有名なのは、1987年に大韓航空機を爆破した金賢姫元死刑囚だろう。
死刑判決を受けたが特赦され、3か月後の90年7月に同僚記者と共にインタビューした。
爆破事件や労働党の工作員養成機関の詳細は韓国当局が公表していたので、当時の心境を中心に聞いた。
金氏は「罪を償おうと毎日、聖書を読んでいる」「捜査員と共に時々、ソウル市内に出かけ韓国の発展ぶりに驚いた」と語った。
工作員時代に日本語を教えてくれた「リ・ウネ」という女性は日本人に間違いないと話し、必ず探し出して救ってほしいと訴えた。
やがて、女性は拉致された田口八重子さんと判明した。
金氏を担当した国家安全企画部(当時)の元捜査官によると「取り調べ中の表情は機械的というかサイボーグのようで、いつも感情を抑えていた。航空機爆破をしたことは逮捕から23日目に自供し始めたが、テロを命じた北朝鮮指導者の話になると無言になった」という。
元捜査官は「洗脳がそれほど強いということだ」と解説した。」と切り出した。
続けて筆者は、「96年9月、韓国領海に侵入した北朝鮮潜水艦が座礁し、武装工作員と乗組員が韓国東部江陵の海岸に上陸して韓国軍と交戦する事件が起きた。
ただ一人逮捕されて生き残り、その後韓国軍関係の仕事に就いていた李光洙元上尉に話を聞くことができた。
武装工作員は上陸後に山中に逃亡したが、乗組員10人は特約アンプルを口に含み、上官が銃でとどめを刺した。捕まれば任務内容を自供すると判断したようだ。
李氏は、朝鮮人民軍偵察局に所属し、韓国に侵入するスパイの上陸を助ける案内役だった。
発見された時に相手を殺傷する武術や、食べ物なしで山中を1週間逃げ回る厳しい訓練をうけたという。
「工作員は自殺すれば体制に殉じた英雄になり、遺族は生活や就職で手厚く保護される。
投稿して機密を話せば、家族は収容所送りになる」と非情な現実を語った。」と教えてくれる。
最後に筆者は、「軍偵察局に一時所属したという別の男性からは、ちょっと面白い話を聞いた。
訓練の教材として外国のスパイ映画をよく見たそうで、「日本映画のナカノはすごかった。主人公はどんな任務も冷静にこなし、目の前で女性が裸になっても表情一つ変えないんだ」。
どうも1960年代の市川雷蔵主演「陸軍中野学校」シリーズのようだ。
一緒に洋食を食べていたが、彼がナイフとフォークを持って「これで山本さんを殺せます。頸動脈を狙って・・・・」と言いだした。身震いした覚えがある。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
田口八重子さんの記事を見ると、30代のころブルガリアの首都ソフィアで開かれた「世界平和評議会の世界大会」に参加した折、北朝鮮の集会へさわやかな青年に流ちょうな日本語で誘われたことを思い出す。見知らぬ外国で、やたら上手な日本語ではなしかけてくる「外国人」にはそのころから「要注意」していたので、ついて行かなかったが、いっていたら拉致の被害にあっいたかもしれないと思うと、運がよかったというしかない、と思っている。
「「工作員は自殺すれば体制に殉じた英雄になり、遺族は生活や就職で手厚く保護される。投稿して機密を話せば家族は収容所送りになる」とのこと。いまどき、こんな国があるなんて!戦後の国民主権の日本国憲法で育った自分には想像もつかない「現実」が北朝鮮では継続していることを改めて知ることができた。
かわいそうなのは、北朝鮮の被支配者国民だ!
だが、 日本の戦前も教育勅語にあるように、天皇制護持の為に命を投げ出すことは社会の常識であった。国を挙げての常識は、原爆投下と無条件降伏という大きな代償を払って、はじめて払拭された。
しかし、過去の日本と違って北朝鮮はいま原爆を保有しているから、外国が国民を開放することは核戦争を引き起こしかねない。それは、人類滅亡への一歩であろう。だから、北朝鮮国民の開放は、北朝鮮の国民による内部からの民主化をじっくり待つしかないのではないか。北朝鮮問題は、さわらぬ神に、祟りなしの心境で、じっと観察していることが大切では??