人気ブログランキング | 話題のタグを見る

憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

PKOの日報問題 文民統制が揺らぐ危機 <統幕が意図的な報告遅延なら、防衛相の指揮監督からの悦脱?意図的でなかったとしたら、怠業!?ならば、総理や防衛相は河野統幕議長を更迭すべきでは!?>

2月22日付東京新聞社説に、「PKO日報問題」が載った。今日はこの社説を学習することにした。

 まず社説は、「南スーダン国連PKO派遣部隊の日報をめぐる問題は文民統制の根幹を揺るがす危機である。

 防衛省・自衛隊の説明をうのみにはできない。政府も国会も全力を挙げて、真相究明に努めるべきだ。

 これまでの経緯を振り返る。

 日報は南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊部隊が作成したものだ。

 政府軍と反政府勢力との大規模な衝突が発生した昨年7月のものが同9月に情報公開請求され、12月2日に廃棄済みを理由に不開示決定が通知されたが、実際には2012年派遣依頼、すべての日報が統合幕僚幹部(統幕)に電子データで残されていた。

 討幕は昨年12月26日に電子データの存在を把握したが、稲田朋美防衛相に報告したのは1か月後の今年1月27日。

 公開された昨年7月の日報には「戦闘が生起した」ことや、自衛隊宿営地近くで「激しい銃撃戦」などが記されていた。」と教えてくれる。

 続けて社説は、「最大の問題は、統幕が日報の存在をなぜ1カ月も稲田氏に報告しなかったのか、である。

 不開示決定の通知前、防衛省文書課は統幕にも意見照会しており、情報開示請求を把握していたはずだ。

 統幕側は「黒塗り部分を決めるのに時間がかかった」と説明するが、日報の存在だけでも直ちに報告すべきではなかったか。

 統幕が意図的に報告を遅らせていたとしたら、防衛相の指揮監督からの越脱を、意図的でなかったとしたら,怠業を意味する。

 そのどちらであっても、自衛隊が首相や防衛相ら文民の統制に服するシビリアンコントロール上の問題を指摘せざるを得ない。

 防衛省・自衛隊を含む政府はもちろん、国会も国政調査権を駆使して徹底調査し、事実関係を解明すべきだ。場合によっては、統幕関係者の国会招致も必要となろう。」と指摘した。

最後に社説は、「制服組トップの河野克俊統合幕僚長は事実上、日報には「戦闘」という文言を使わないよう部隊に指示したことを明らかにした。

 戦闘をほかの言葉に言い換えても厳しい情勢は変わらない。最も重要なことは現地の状況を正確に伝えることだ。部隊は撤収を検討すべきではあるが、派遣を継続するにしても、正しい情報を欠いては正しい判断はできない。

 統幕長は指示を撤回すべきだ。

 そもそも日報を短期間で廃棄したこと自体が問題だ。日報は今後の部隊運用を検討するうえで重要な資料となる。

 保管期間の延長を検討するのは当然である。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「公開された昨年7月の日報には「戦闘が生起した」ことや、自衛隊宿営地近くで「激しい銃撃戦」などが記されていた」とのこと、

 「統幕が意図的に報告を遅らせていたとしたら、防衛相の指揮監督からの逸脱を、意図的なかったとしたら、怠業を意味する」と指摘、

 「制服組トップの河野克俊統合幕僚長は事実上、日報には「戦闘」という文言を使わないよう部隊に指示したことを明らかにした」とのこと、等々を知り自衛隊トップの「戦闘」隠しが明らかになった。

 これでは、現地に派遣され、危険に直面している「自衛隊員」が気の毒でならない。防衛大臣、総理大臣、統合幕僚長、みながみな「派遣自衛官の命」を軽んじている「戦闘隠し」に腐心している姿は、怒りさえ覚えた。

 総理や防衛大臣は、統幕長を更迭するか、自ら辞職するか、いずれかを選択すべきだ。自衛隊員の命を守る問題、シビリアンコントロールを守る問題、いずれにしても為政者の重大な責任問題だ。


by sasakitosio | 2017-02-23 13:38 | 東京新聞を読んで | Trackback