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by sasakitosio

統計ほら吹き 透ける圧力<1月のダボス会議で習近平主席、6.7%の成長が見込まれると発表!中国の経済成長率が発表される3日前なのに?よくわかったねえ!>

2月11日付朝日新聞朝刊15面に、「風」という欄がある。筆者は、中国総局長・古谷浩一氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「「過去において統計データに水増しがあった」

 遼寧省の陳求発省長がそう明らかにしたのは、今年1月17日に開かれた同省の人民代表大会の場だった。

 昨年の同省の経済成長が目標値に届かなかった理由として、陳省長は「役人が出世のために数字を改ざんしていた」と弁明した。

 中国の経済統計の信頼性への疑念が裏打ちされたわけだが、共産党のある幹部は誇らしげに私に言った。

 「過ちをきちんと正すことができるのが。我々の党の優れた面である」

 でも、本当にそうなのだろうか。

 改ざんの詳細は今も公表されていない。

 そもそも問題は、目標が未達成ならば、失脚するかも、という共産党の仕組みではないか。

 そんな疑問を感じた。

 例えば、習近平国家主席の1月のダボス会議での演説。中国の経済成長が発表される3日前なのに、習氏は「6.7%の成長が見込まれる」と言い切った。

 習氏は統計数字を事前に知っているのか。

 北京の記者の多くはこの時点で発表も「6.7」になると確信した。

 習氏は昨年12月にもほぼ同様の発言をしている。統計部門の役人たちはさぞ強い圧力を感じていたことだろう。

 改革の動きがなかったわけではない。

 1990年代、朱鎔基首相は「目標値」の発表をやめ、「予備値」に改めた。

 役人への圧力を減らし、データの改ざんを防ぐ狙いだ。でも、目標を掲げなければ、役人を力づくで動かすことはできない。定着はしなかった。」と切り出した。

つづけて筆者は、「経済統計が、党内の政治闘争と結びついた経緯もある。

 遼寧省で責任を問われる立場の王珉・元書記は、江沢民元国家主席の妻、王治坪さんの親族。

 汚職で摘発されたが、陰謀説もくすぶる。

 歴史を振り返れば、毛沢東時代の大躍進運動では、「15年で英国に追いつく」とのむちゃくちゃな生産目標が掲げられたが、「目標達成」との偽りの報告が相次いだ。経済は混乱し、数千万人とも言われる餓死者を生んだ。

 朝鮮戦争で中国義勇軍の司令官を務めた報徳懐将軍は、この過ちを毛沢東に手紙で直言し、失脚した。

 その下書きの写しを最近、見る機会があった。

 A4判のざら紙11枚。

 クネクネとした字が重なる推敲跡から、彭の悩みが伝わってくる。何度も書き直したうえで、彭は「ほら吹きの風潮」が広がっていると記した。今から見れば、きわめて控えめな表現だが、毛は激怒した。

 医師らの回想録にによると、彭の最後は悲惨である。

 軍の病院への事実上の幽閉。

 窓をふさがれた病室で、名前ではなく、番号で呼ばれながらの死だった。

 共産党がいかに彭の失脚を過ちだときちんと認めたといっても、毛も彭も死んだあとのことだ。誇ることはできまい。」と指摘した。

 最後に筆者は、「データ改ざんをしていたのは遼寧省だけだったのか。

 経済統計への不信感は、習氏への権力集中の危うさをに対する懸念にも重なる。

 共産党がこうした声を払拭したいなら、過去の教訓を本当の意味で学ぶべきだと思う。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「毛沢東時代の大躍進運動では、「15年で英国に追いつく」とむちゃくちゃな生産目標が掲げられだが、「目標達成」との偽りの報告が相次いだ。経済は崩壊し、数千万人ともいわれる餓死者を生んだ」とのこと、

 「朝鮮半島で中国義勇軍の司令官を務めた彭徳懐将軍は、この過ちを毛沢東に手紙で直言し、失脚した」とのこと、

 「A4判のざら紙11枚。

 クネクネした字が重なる推敲跡から、彭の悩みが伝わってくる。

 何度も書き直したうえで、彭は「ほら吹きの風潮」が広がっている記した。今から見れば、きわめて控えめな表現だが、毛は激怒した」とのこと、等を初めて知ることができた。

また、 「共産党がいかに彭の失脚が過ちだときちんと認めたと言っても、毛も彭も死んだ後のことだ。誇ることはできまい」との指摘は、その通りだと、思った。一党独裁の国家運営で、一強独裁が完成すれば、国民の被害は計り知れないということか? 


by sasakitosio | 2017-02-12 14:37 | 朝日新聞を読んで | Trackback