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by sasakitosio

領土交渉 アイヌ民族の問い <択捉島に314のアイヌ語地名!?4島の島名もすべてアイヌ語!??>

 12月18日付朝日新聞4面に、「政治断簡」という欄がある。筆者は、編集委員・松下秀雄氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「10年前に亡くなった萱野茂さんは、アイヌ民族でただ一人、国会議員を務めた人だ。
 参議院の会議録を開くと、日本とロシアの北方領土交渉をこう評していた。
 「北方領土はアイヌの国だった。持ち主であったアイヌの頭越しに、おれのだ、おれのだと引っ張り合いをしているように聞こえるわけです。」
萱野さんは択捉島の地図を示し、ここには314のアイヌ語地名が載っています。
 4島の島名も全てアイヌ語、アイヌ民族の先祖が住んでいたところですと説いた。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「日露両国は、アイヌ民族の地に国境線を引いて囲い込んだ。
 歴史を調べると。彼らがなめた辛酸が浮かぶ。
 たとえば1884年、日本はきた千島の住民を色丹に強制移住させる。生きる糧を失い、病に苦しみ、大半が命を落とす。
 重い民族の原体験。私がその立場なら、日本政府や「和人」側が島々を「日本固有の領土」という時、心穏やかにいられるだろうか?
 萱野さんのあと、もっとも議席に近付いたアイヌの人は民族史研究者の多原香里さん(44)。2007年の参院選では62万票を得た。夫の故郷、スイスで暮らす多原さんに電話をしてみた。
 「ええ、私も萱野先生と同じ感想です。先住民族のアイヌが領土交渉の蚊帳の外に置から無視されている。」
 多原さんも「固有の領土」論に手厳しい。
 そんな「ありもしない」主張を続けたことが、交渉停滞の一因と見る。代わりに唱えるのが、アイヌ民族が権利を主張し、日本への返還に繋げる方法だ。」と教えてくれる。
 さらに筆者は「アイヌにかぎらず、苛酷な体験を強いられた先住民族。
 だが、次第に権利が認められてきている。07年に国連で採択された先住民族の権利宣言には、奪われた土地や資源に対する権利が記された。
 北方領土の先住民族、アイヌが交渉に加わって権利を唱えれば、ロシアも否定しがたいのでは?
 ロシアは多民族国家による連邦国家で、憲法に「人口の少ない先住民族の権利を保障する」と書くのだから・・。
 「誰のものでもない歯舞群島の小さな島をアイヌに渡し、エコツーリズムの拠点に出来たら」と思うけど、4島を独占するつもりはない。
 目的は、ともに領土問題の解決に取り組み、差別や偏見を除くこと。
 「単一民族国家」かのような意識が残るこの国も多民族・多文化から成り立つ、と知らせることだ。
 いまだ「100%の国民として受け入れられていない」と感じているのだ。」と指摘した。
 最後に筆者は、「領土問題を考えると、「日本とは何か」「日本人とはだれか」に突き当たる。
 きっと、返還が実現したときも、同じ問題に直面するだろう。いま島に暮らす人たちをロシアに追い返すとか、言葉や文化を奪って同化すると言った乱暴なやり方は、21世紀には取り得ない。
 言葉も習慣も違う人を受け入れ、「私たち」という意識をはぐくみ、支え合う。
 多民族・多文化共生へ、意識や仕組みを切り替える。
 問われるのはその点ではないか。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「07年に国連で採択された先住民族の権利宣言には、奪われた土地や資源に対する権利が記された」とのこと、
 「ロシアは多民族による連邦国家で、憲法に「人口の少ない先住民族の権利を保障する」とかく」とのこと、等を初めて知った。
 「菅野さんは択捉島の地図を示し、ここには314のアイヌ語地名が載っています、4島の島名も全てアイヌ語、アイヌ民族の先祖が住んでいたところですと説いた」とのこと、を知り、そういえば住んでいる市や隣の市には、アイヌ語と思える地名がある。
 ひょっとすると、今も残っている「日本中の地名」を調べると、「日本国」とはもと「アイヌ国」だった、なんてことになるかもしれない。
by sasakitosio | 2016-12-21 17:45 | 朝日新聞を読んで | Trackback