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by sasakitosio

マトビエンコ発言 < プーチン大統領の露払い?歯舞群島・色丹島返還のシグナル?面白いねえ!!>

 11月4日付東京新聞朝刊23面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、作家で元外務省主任分析官・佐藤優氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「1日来日中のロシアのマトビエンコ上院議長が東京都内で行われた記者会見で、<「クリール諸島(北方領土と千島列島)について(日本政府とは)いかなる引き渡しの協議も行っていない」と強調。
 1956年の日ソ共同宣言で旧ソ連が日本に引き渡すことに同意した歯舞、色丹の二島についても、ロシア側は主権問題で日本に譲歩する考えがないと明らかにした>(二日本紙朝刊)。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「56年の日ソ共同宣言の交渉経緯を考えるならばソ連(その継承国ロシア)が歯舞群島と色丹島を日本へ引き渡すとの合意は、主権の移転を前提としている。
 それではなぜマトビエンコは二島の引き渡し後もロシアに主権が留まることを示唆するような強硬な発言を行ったのだろうか。」と指摘した。
 最後に筆者は、「読み解きは簡単だ。本気で交渉を行う前にハードルをあげて見せることは外交の世界ではよくある。
 「マトビエンコ発言のような強硬な世論があるにもかかわらず、プーチン大統領はリスクを負って、歯舞群島、色丹島の主権移転を含む日本への引き渡しを行うことにした」という筋書きをつくるためだ。
 ロシアにおいて外交は大統領の専管事項だ。権限のない上院議長の発言に日本政府が過剰な反応を示す必要はない。むしろ歯舞群島、色丹島に日本への引き渡しをロシアが真剣に検討し始めたシグナルと受け止めるべきだ。」として締めくくった。
 読んで勉強にまった。
 マトビエンコ発言を、筆者は、「マトビエンコ発言のような強硬な世論があるにもかかわらず、プーチン大統領はリスクを負って、歯舞群島、色丹島の主権移転を含む日本への引き渡しを行うことにした」という筋書きをつくるため」と指摘した。
 また筆者は、「ロシアにおいて外交は大統領の専管事項だ。権限のない上院議長の発言に日本政府が過剰な反応を示し必要はない」とし、「むしろ歯舞群島、色丹島の日本への引き渡しをロシアが真剣に検討し始めたシグナルと受け止めるべきだ」と指摘した。
 前向きな筆者の指摘を信じて、一日も早い北方領土問題での日ロの合意に期待したい。
by sasakitosio | 2016-11-08 06:15 | 東京新聞を読んで | Trackback