人気ブログランキング | 話題のタグを見る

憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

イチロウから学ぶこと <だれもが憧れるが、だれも真似できないことをやる!安易な道へ流されず!>

 8月10日付朝日新聞社説に、イチロウの3000本安打のことが載った。今日はこの社説を学習することにした。
 まず社説は、「米大リーグ、マリーンズのイチロウ選手(42)が史上30人目となる大リーグ通算3000安打を記録した。我が道を貫いて成し遂げた快挙だ。
 イチロウ選手の偉業は、今の時代だからこそ価値がある。
 大リーグは1990年代後半からパワー全盛となり、マグワイア、ソーサ、ボンズら本塁打を量産する打者が相次いだ。
 しかし、2000年代に入ってそれらの選手の多くが筋肉増強剤などの禁止薬物を使用していた疑いが浮上し、ファンを落胆させた。
 その中で01年大リーグにデビューしたイチロウ選手は、薬物スキャンダルとは無縁で3000本安打に到達した。
 現役選手で3000安打以上を記録しているのは、イチロウ選手のほかは昨年6月に達成したヤンキースのロドリゲス選手しかいない。
 しかし、そのロドリゲス選手も過去に禁止薬物使用で長期の出場停止処分を科され、今月12日限りでの引退に追い込まれた。
 大リーガーの最終ゴールは米野球殿堂に入ることだ。
 殿堂入りは記者投票で決まり、打者は通算3000安打又は500本本塁打がその目安となる。ロドリゲス選手や大リーグ歴代最多762本塁打のボンズ氏らはその数字をクリアしているものの、薬物使用の過去から殿堂入りは絶望視されている。
 付け加えれば、イチロウ選手が日米通算で安打数を上回った大リーグ歴代最多数のピート・ローズも、野球賭博問題で殿堂入りは果たせていない。」と切り出した。
 つづけて社説は、「大リーガーの中では小柄でありながら、クリーン体と心で安打を積み重ねた。
 守備と走塁でも卓越したプレーを続けている。そのような選手に称賛の声が集まるのは当然と言える。
 そんなイチロウ選手を支えるのは、周囲に惑わされることなく自分の道を突き進んでいこうとする意志の強さではないか。
 「応援よろしくお願いしますとは、僕は絶対に言いません。
 応援していただけるような選手であるために、自分がやらなければならないことを続けていく」
 昨年1月、マーリンズに移籍した時の言葉。
 ファンに対しても媚びることなく、自分自身の力で支持を勝ち取っていこうとする強烈なメッセージだった。
 その姿勢は愛工大名電高からプロ野球オリックスに入団した一年目から変わっていない。
 当時は体の軸を前に移動させながら打つ独特なフォームで「振り子打法」といわれた。
 ただ、このフォームに異を唱える首脳陣もいた。
 そのため2軍に落とされたこともあったが、自分が信じたことは絶対に曲げようとしなかった。
 偉業とは常識を打ち破ることから生まれる。これは野球に限らず、あらゆる分野において歴史が証明している。
 大リーグに渡った時も、試合前のストレッチには日本と同様に一時間近くを割いた。
 体の柔軟性を高めてけがをを予防するためだが、ストレッチに数分程度しか時間を割いていなかった他の選手から不思議がられた。
 しかしイチロウ選手が大きなけがもなく活躍を続けると、今では同じようにストレッチに時間をかける選手は増えている、
 野球を極めるためには必要以上に周囲と交わらず、妥協は決して許さない。その姿勢は、過去の日本の打者では毎日オリオンズ(現ロッテ)などで2314安打を放った榎本喜八氏や、三冠王を3度獲得した落合博満氏(現中日ドラゴンズ・ゼネラルマネージャー)を彷彿させる。
 両氏とも自らの目標をしっかり定め、そのために必要なことを非常識とされても取りいれ、変わり者といわれようとも日々の生活を野球に直結させ、後世に残る打撃職人としての技を磨いた。
 その落合氏が現役選手だった時に語った言葉がある。
 「一番難しいのは、同じことを毎日続けていくこと。マンネリといわれれるかもしれないが、それが大変なんだ」」と教えてくれる。
 最後に社説は、「やるべきことを飽きることなくひとつひとつ積み重ねていくという最も困難なことを、イチロウ選手も貫いてきた。
 だれでもが憧れるが、だれも真似できないことをやる。
 そのために何が必要なのか。
 安易な道へと流されがちな私たちに、イチロウ選手は教えてくれている。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 8月7日、デンバーで、「米大リーグ、マリナーズのイチロウ選手(42)が史上30人目となる大リーグ通算3000安打を記録した」のことを知った。
 社説はまた、「そんなイチロウ選手を支えるのは、周囲に惑わされることなく自分の道を突き進んでいこうとする意志の強さではないか」との指摘、
 「やるべきことを飽きることなく一つ一つ積み重ねていくという最も困難なことを、イチロウ選手も貫いてきた」との指摘、等々はよく理解出来た。
 アメリカという外国で、同じルールの下で「日本人のイチロウ選手が達成した」偉業は、グローバル化する地球で「日本の歴史と文化で育った「日本人」が活躍できる可能性の「証し」のようなものだと、思った。
 
by sasakitosio | 2016-08-12 15:40 | 朝日新聞を読んで | Trackback