現代の蟹工船 <解決策は?天賦の人権について「内なる目覚め」を支援したい!?>
2016年 07月 10日
今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「この数年、国連機関や人種団体がタイ漁業のむごい労働条件や事実上の人身売買に警鐘を鳴らしてきた。
英米の一流紙の報道によれば、隣国からおびき寄せられた若者(タイ語を解せず、泳ぎも知らない)が同国の一大輸出産業の漁業で強制労働に従事しているという。捕った雑魚は家畜やペットの資料に加工され、タイの食品大手企業を経て先進国に輸出される。」と切り出した。
つづけて筆者は、「大洋に出れば漁船は当局の目の届かない監禁装置となり、船長が絶対権力を振るう。小林多喜二の「蟹工船」が想起されるが、近刊M・レディカー著「奴隷船の歴史」は、4百年間に千二百万人を運んだ太平洋の「中間航路」の暴力と水夫の視点から暴き出す。
壮大な第一次グローバル化ともいえるが、資本主義中枢の利潤追求と先進国国民の無関心が末端で構造的暴力を生み出すという構図は現代のグローバル化にも共通する。」と指摘した。
最後に筆者は、「実際、タイ漁業でも船長の暴力は日常茶飯事でたび重なる殺人の証言もある。米国や欧州連合の圧力にタイも応じるそぶりを見せるが、改善はあるのか。
当のタイ食品大手経営者は経済紙で立身出世物語の連載を始めた。だが、エビのグローバル供給網の起点で何が行われているか、本格的な日本の調査報道は見当たらない。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「英米の一流誌の報道によれば、隣国からおびき寄せられた若者(タイ語を解せず、泳ぎも知らない)が同国の一大輸出産業の漁業で強制労働に従事しているという」とのこと、
「近刊のM・レディカー著「奴隷船の歴史」は、400年間に1200万人を運んだ太平洋の「中間航路」の暴力と恐怖の実態を黒人や水府の視点から暴き出す」とのこと、
「資本主義中枢の利潤追求と先進国国民の無関心で構造的暴力を生み出すという構図は現代のグローバル化にも共通する」とのこと、
等々を知ることができた。
資本のグローバル化は、止めることは出にない。だから、グローバル資本の暴力から人権を守るのは、被害国の国民が目覚め立ち上がることが、大切のような気がしている。
そのために、世界中でマスコミやネットや口コミをつかって、被害国の国民に「人権への目覚めと正義」を伝え、内側からの自主的な解決を促すことが、迂遠でも着実で持続的可能な解決策のような、気がする。
もちろん、先進国の消費者が、奴隷労働によって生産された「産物」を買わないようにすることも、意味ある支援策の一つかもしれないが。