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by sasakitosio

ロシアの歴史教科書

 12月18日付東京新聞朝刊29面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、作家で元外務省主任分析官・佐藤優氏だ。
今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「トルコ軍機によるロシア軍機撃墜事件以後、ロシアとトルコの関係が急速に悪化している。
 ロシアの義務教育で広範に使用されている歴史教科書には次のような記述がある。
 1877~78年の露土戦争について、<バルカン戦争は、400年にも及ぶオスマンのくびきに対する南スラブ諸民族の民族解放闘争におけるもっとも重要な一歩となった。(中略)地元民であり、地元民にとってロシア兵士は民族解放のシンボルとなった。自分の生活を犠牲にしてもスラブ人の自由を擁護する覚悟をした尽きることのない志願兵の流れがロシア社会に生じたこと、そんな一致した支援の空気が、この勝利をうながしたのである。(「ロシア歴史「下」19世紀後半から現代までーーロシア中学・高校歴史教科書」明石書店)。」と教えてくれる。
 つづけて、「ロシアは露土戦争を同胞である南スラブ民族の解放のためと美化している。過去450年の間にロシアとトルコは5回本格的な戦争を行った。ロシアの歴史教科書でトルコは、圧制、残虐さ、後進性のシンボルとして描かれている。
 こういう擦り込みが義務教育でなされているロシアで、プーチン政権が反トルコ・キャンペーンを展開すると、国民が草の根からトルコに対する憎しみを抱くようになる。民意がトルコとの戦争を望むような事態になりかねない。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
 「過去450年の間にロシアとトルコは、5回の本格的な戦争を行った。ロシアの歴史教科書でトルコは、圧政、残虐さ、後進性のシンボルとして描かれている」ことを初めて知った。
 プーチン氏も、そんな教科書で学んだのだろうか?
 「こういう擦り込みが義務教育でなされているロシアで、プーチン政権が反トルコ・キャンペーンを展開すると、国民が草の根からトルコに対する憎しみを抱くようになる。」との筆者の指摘は、理解出来た。
 そして、戦争を誘発しかねない、プーチン政権の手法はロシアの結束を図る上に外敵を利用する「危険な手法」のような気がした。
by sasakitosio | 2015-12-20 07:05 | 東京新聞を読んで | Trackback