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by sasakitosio

引きこもりやめた息子

 11月19日付東京新聞社説横に、「ミラー」という欄がある。筆者は、東京都小金井市の主婦・渡辺和生(67)さんだ。今日は、この筆者の記事を学習することにした。
 まず筆者は、「高校を卒業して15年引きこもっていた息子が、仕事を見つけ働き始めた。父親の死をきっかけに、母親の私の生活を心配し、自分の年齢を考え、NPOの人たちの助言を得て、自らハローワークへ出向いたのだ。
 仕事は清掃業務。わが家から10分で行ける某大学の街路樹の落ち葉をかき集めることだと聞いた。
 人間関係が苦手な息子にとって、自然が相手の仕事は良かったと思った。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「息子が働き始めて一週間。私用で私は大学にでかけることになった。学生の往来の中、息子は褪せたグリーンの作業服に軍手をはめ、ざわざわとふり落ちる葉を竹箒で懸命にかき集めていた。そばにはリヤカーがあった。集めた落ち葉を積むためだ。
 この日は風の強い日で、掃いても掃いても、かき集めてもかき集めても、風は容赦なく葉をまき散らした。息子は風が少し弱まった時を見計らって、バサバサっと集めた葉を入れると、リヤカーを引いていってしまった。息子の背中が今の彼の年齢より、ずっと年取ったように見えて、私は胸に突きあげるものを感じた。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「しかし、どんな仕事を選んでも、働くということは、また大きく言えば、生きるということはこういうことだ。今の息子には、そのことを身を持って知ってほしい。リヤカーを引いて行く息子の後ろ姿に、今の時間を、今日だけを考え頑張って欲しいと願った。
 その積み重ねこそが、明日につながるのだから。
 私にできることはおいしい夕飯を作って息子の帰りをまつこと。そう自分に言い聞かせた。」として締めくくった。
 よんで、親心が良く分かった。
 「今の時間を、今日だけを考え頑張って欲しいと願った」、
 「私にできることはおいしい夕飯を作って息子の帰りを待つこと」、との「親心」が、15年の引きこもりから息子さんを立ち上がらせ、そしてこれからも持続させる「力」になるはずだと思った。
by sasakitosio | 2015-11-22 07:18 | 東京新聞を読んで | Trackback