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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

アベノミクス始末

 10月19日付朝日新聞朝刊社説下に、「社説 余滴」という欄がある。筆者は、経済社説担当・原真人氏だ。
 今日はこの筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「中央銀行の役割は「宴たけなわになったところでパンチボール(パーテイーのお酒)を運び去ること」と半世紀前の米連邦準備制度理事会(FRB)議長は言った。世の中が景気に浮かれているときに嫌われても金融を引締め、経済秩序を守る。それが当局者の使命なのだ、と。
 今も語り継がれるその言葉を、9年ぶりの利上げをめざすイエレン現議長もかみしめているにちがいない。
 われらが日本銀行にその精神はどこまで受け継がれているか。開始から2年半となる異次元緩和は当分手じまいしないようだ。
 むしろ最近は追加緩和まで取り沙汰される。だがこれ以上の深入りはかなり危険な道である。」と切り出した。
 続けて筆者は、「大量に買い入れている国債は、やがてやってくる量的緩和の「出口」局面で逆に売却しなければならない。そこで国債格を急落させず軟着陸するための米国の脱出作戦は10~20がかりとも言われる。日銀ではさらに長く厳しいものになるだろう。
 アベノミクスの3年間で、たしかに円安や株高が進み、企業収益は好転した。ただ、そうゆう効果を一切合財ひっくるめても、国内総生産(GDP)はアベノミクス以前と比べ大して伸びていない。
 4~6月期の再調律はマイナス。7~9月期もさえない伸びが予想されており、さほどの成長効果はうかがえない。
 人々のインフレ期待を高めて消費意欲を喚起しようとした思惑も外れ気味だ。円安による輸入物価の上昇は、むしろ家計を生活防衛に追いやっているようにさえ見える。
 そんななか安倍晋三首相がアベノミクス第2ステージを宣言した。
 「新3本の矢」に盛られたGDP600兆円目標は、過去20年以上、実現したことのない3%成長が前提になる。これでは無理に成長率を引き上げようと景気対策が乱発され、金融緩和頼みが一層強まる恐れがある。財政再建などのつらい課題から目をそむけ、正常化を先送りする口実にされかねない。」と指摘した。
 最後に筆者は、「政権に物言えぬ空気があった経済界も、さすがに心配になったか。600兆円に対し「あり得ない数値」(小林喜光経済同友会代表幹事)、「現実的にはちょっと無理」(三村明夫日本商工会議所会頭)といった声があがる。 盛大すぎるパーティーの後には、つらい片付け仕事と、ぞっとする額の請求書がつきものだ。そのこともゆめお忘れなく。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「大量に買い入れている国債は、いずれやってくる量的緩和の「出口」局面で逆に売却しなければならない」とのこと、
 「アベノミクスの3年間で確かに円安や株高が進み企業収益は好転した。ただ、そういう効果を一切合財ひっくるめても、国内総生産(GDP)はアベノミクス以前と比べて大して伸びていない」とのこと、
 「「新3本の矢」に盛られたGDP600兆円目標は、過去20年間以上、実現したことのない年3%成長が前提になる。」とのこと、等等を知った。アベノミクスの行くへと、盛大すぎるパーティ―の後にのつらい片付け仕事を誰がやり、ぞっとする額の請求書を誰が払うというのだろうか?
 現在の為政者に自腹で払ってもらえるのだろうか?また、その覚悟があってのアベノミクス第二ステージなのだろうか?
by sasakitosio | 2015-10-11 05:28 | 朝日新聞を読んで | Trackback