快進撃するレームダック
2015年 07月 30日
今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「「それがアヒルの姿をしていて、アヒルのように泳ぎ、アヒルのように鳴けば、おそらくそれはアヒルである」
英語で論理学の帰納的推論を易しく説明する時によく引用される表現だが、これをもじって次のように言うことがある。
「それがアヒルのような姿でも、よちよち歩きしてひっくり返るようであれば、それはレームダック(足に不自由なアヒル)である」
「レームダック」という言葉、日本では「死に体」とも訳されるが、任期が残っていても政治的に影響力を失った政治家のように、見かけだけは立派でも、何もできないことを揶揄する表現で「役立たず」とでも言うべきかもしれない。」と切り出した。
つづけて筆者は、「最近この「レームダック」の烙印を押されたのがオバマ大統領だった。昨年11月4日に行われた中間選挙でオバマ大統領が所属する民主党が上下院で少数党なった結果、同大統領の政権運営は難しくなり残る任期は「レームダック」化すると大方の米国のマスコミが考えていた。
ところが、その中間選挙の余韻が残る昨年12月17日、オバマ大統領は半世紀余り敵視してきたキューバとの国交を回復と発表、今月20日、両国の首都で双方の大使館が再開された。
また、今月14日にはイランとも核開発を規制する合意をまとめ、米議会の承認を得られればやはり長年閉ざされていた両国の国交回復の道が開かれることも考えられる。
貿易面でも、環太平洋連携協定(TPP)の成立に不可欠な大統領貿易促進権限(TPA)法を野党共和党と連携するという離れ業で先月29日に成立させてしまった。
さらに、オバマ政権最重要政策である国民皆保険制度(オバマケア)についても、米最高裁が合法とする判決を先月25日に下した。米最高裁はその翌日にもオバマ大統領も支持する同性婚を禁止するのは憲法違反と判決を下し、ホワイトハウスが性的少数者(LGBT)のシンボルカラーである虹色にライトアップされた。
このオバマ大統領の快進撃に米国のマスコミも目を見張るばかりで、米国のビジネスニュースのウエブサイト「クオーツ」は「バラク・オバマはもっともレームでないレームダック」という記事を15日掲載した。
「オバマは長年その支持者たちを失望させてきたが、ついに選挙公約で約束した希望を実現し始めた。ヒーローとして任期を全うできるかもしれない」」と教えてくれる。
最後に筆者は、「オバマ大統領は二期目で再選のない立場だが、その立場を逆手に取って次の選挙の心配をせずに自ら信じる政策を思い切って打ち出しているようにも見える。
「レームダック」でも元気によく水かきをしているようだが、そうならば今後オバマ政権が何を打ち出すか目を離せない。」と締めくくった。
読んでためになった。「レームダックの烙印」を押されたオバマ大統領のテレビ映りが、いかにも自信なさそうに見えたものだが、最近は変わったかもしれない。
筆者はオバマ大統領の快進撃を、「二期目で再選のない立場だが、その立場を逆手に取って次の選挙の心配をせずに自ら信じる政策を思い切って打ち出しているように」見えるとしている。
翻って、わが日本、選挙の心配をしないで済んでる「二世議員の安倍総理」のやっていることは、被支配者に「負担や犠牲を強いる政策」をつぎつぎ繰り出ている。このちがいはどこから来るのだろうか?