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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

にわか選挙シーズンを控えて

11月16日東京新聞4面に、「時代を読む」という署名入りのかこみ記事がある。筆者は、同志社大教授・浜矩子氏だ。 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「突如として選挙の季節になってしまった。「解散は全く考えておりません」。総理大臣がそんなことを言っていた。その姿をテレビで見た気がする。つい数日前のことだった。

 それはともかく、実際に選挙だとなれば、有権者は気合を入れて臨まなければならない。

いかに大義名分がなかろうと。

いかに党利党略オンリーであろうと。

いかに、臆病ものたちの開き直りであろうと。

選挙はやはり選挙だ。相手がいいかげんでも、有権者側は圧倒的な真摯さと賢さをもって、彼らのいい加減さに鉄槌を下す必要がある。

 そこで気を引き締めるべく、選挙に関する先人たちの言葉にインスピレーションを求めることにした」と切り出した。

 つづけて筆者は、「歴史上の偉人・賢人たちは、選挙というものについてどのような見解を披露してきたのだろうか。

 あれこれ調査する中で、まずはかのスターリン大先生の次のお言葉が目に留まった。

 「選挙の結果を決めるのは、票を投じる人々ではない。票を数える人々だ。」

 うーむ。さすがに日本の民主主義はここまで崩壊してはいないと思いたい。そう信じていいだろう。

 社会主義国つながりで、鄧小平さんに行こう。御大曰く、

 「アメリカ合衆国は自国の政治制度をやたら自慢する。だが、かれらの大統領は選挙期間中と就任時と中間選挙時と退任時で、まるで言うことが違っている。」。なるほどね。

 国会解散直前に、国会解散を考えていないというのも、この類かな。

 選挙時になにをいうかという点については、ゴア・ビタールさんの警句が貴重だ。

 「言葉は人を惑わせる。そのおかげで、彼らは選挙時に大真面目で自分たちの利害に反する投票行動をとってしまう」。

ゴア・ビタールは、20世紀アメリカの知性を代表する論客の一人だ。小説家であり、随筆家であり、脚本家だった。自ら民主党から政界に打って出たこともある。こういう人がいた時代のアメリカには救いがあったといえるだろう。

 政治家の甘言にご用心、という観点からは、もう一人の劇作家の教えにも、重々、耳を傾けておく必要がある。

 その人はエウリピデスだ。古代ギリシャの大悲劇作家である。そのご発言は次の通り。

 「言葉は甘く、心の邪悪な者に大衆が丸め込まれてしまうと、国家は大惨事に見舞われる」。その通りだ。言葉は本当に危険物だ。例えば、「何とかミクス」とか。「輝き」とか。「創生」とか。

 同じギリシャの劇作家でも、喜劇専門の人は、また一味違ったアプローチで物を言う。その人はアリストファーネスだ。

 「人々の心をつかみたきゃ、彼らの腹を喜ばせるおつまみをつくってやればいいのさ」。そうか。

 だから、まず株を上げたりするわけだ。円安も、ある時点までは人気のおつまみだったな。最近になって、財界なども、さすがにその毒性に気が付いてきた。

最後の一言は、やはりこの方にお願いするほかない。

 その人はオットー・フォン・ビスマルク。伝説的政治手腕の持ち主だ。

いわく、「人々が最もウソをつくのは、狩りの後、戦時中、そして選挙の直前だ」。ふむふむ。了解!」と教えてくれた。

読んで面白くためになった。

 「相手がいいかげんでも、有権者側は圧倒的な真摯さと賢さをもって、彼らのいい加減さに鉄槌を下す必要がある」との言葉からは、筆者の気迫・気合が伝わってきた。元気が出た。

 歴史上の偉人・賢人の言葉も、人材豊富で楽しい。

 政治家の豹変については、鄧小平さんの「アメリカ合衆国は自国の政治制度をやたら自慢する。だが、彼らの大統領は選挙期間中と就任時と中間選挙時と退任時で、まるで言うことが違っている」との言葉でよく分かる。

 政治家の甘言については、

 古代ギリシャの大悲劇作家・エウリピデスの「言葉は甘く、心は邪悪な者に大衆が丸め込まれてしまうと国家は大惨事に見舞われる」との言葉で、

 小説家・脚本家・随筆家ゴア・ビタールさんの「言葉は人を惑わせる。そのおかげで、彼らは選挙時に大まじめで自分たちの利害に反する投票行動をとってしまう」との言葉で、良く分かった。

 政治家のウソは、オットー・フォン・ビスマルクの「人々が最もウソをつくのは、狩りの後、戦時中、そして選挙の直前だあ」の言葉が分かりがいい。

 有権者の心理を言い当てているのは、古代ギリシャの喜劇専門の劇作家・アリストファーネスの「人々の心をつかみたきゃ、彼らの腹を喜ばせるおつまみをつくってやればいいのさ」の言葉は、洋の東西、時代の古今を問わず当たっていると思った。

 そこで、現代の有権者はどうしたらいいのか?

 政治家の、甘言と、ウソ、豹変にあきれて選挙を棄権するのも、芸のない行動だし、信用できない政党や候補者の名前は書きたくもないし、さりとて自分が立候補する勇気も思想も経済力も体力も極めて不足しているし、こんな有権者の気持ちを言葉にした「歴史上の偉人・賢人」は有りや無きや?

 

 

 


by sasakitosio | 2014-11-22 07:43 | 東京新聞を読んで | Trackback