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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

ドイツのエコ発電

11月13日付東京新聞朝刊29面に、「本音のコラム」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。今日は、このコラムに学ぶことにした。

 まず筆者は、「日本とドイツ、二つの経済大国は対照的な電力ビジョンの下にある。日本では最近、九州電力をはじめとする五大電力会社がエコ電力(太陽光や風力等の再生可能電力)の買い入れ停止、つまり送電網への接続の凍結を発表した。」と切り出した。

 つづけて筆者は、「二年前にエコ電力普及のための固定価格買い取り制度ができたわけだが、今回の凍結は情報開示なしの一方的な凍結であり、エコ電力排除の意図を想定せざるを得ない。

 この背後には現政権の原発再稼働の方針がある。原発は技術面でも、コスト面でも、将来世界への倫理的義務の観点からも破綻が明らかであるのに、今年四月の「エネルギー基本計画」でベースロード電源と位置づけられた。

 原発推進の特殊権益と核武装の夢を捨てきれない保守政治家が結託した結果であろう。」と指摘した。

最後に筆者は、「他方ドイツはチェルノブイリ事故以降、国民の厳しい議論を経て2000年に再生可能エネルギー法を制定し、曲折はあるものの8年後の脱原発の完了やより長期的な脱化石燃料と温暖化ガス削減の目標に向かって着実に歩を進めている。

 両国の違いはなにか。

 表面的には送電網が電力会社の管理下にあるか、あるいは社会共通資本として解放されているかの違いであるが、最終的には反核世論を政治に組み上げる経路に日本では深刻な問題がある。」と、締めくくった。

 筆者の、「原発関連の特殊権益と核武装の夢を捨てきれない保守政治家が結託した結果であろう。」、「最終的には反核世論を政治に組み上げる経路に日本では深刻な問題がある」との指摘は、良く理解出来た。

 降ってわいた解散総選挙が、この問題に国民的審判が下せるチャンスだではないか、と思った。原発再稼働反対、特定秘密保護法廃止、集団的自衛権の行使反対、の三本の矢の恐ろしさが国民的理解に至れば、総選挙で安倍自公政権を退陣させられるかもしれない。甘いか?

 「反核世論を政治にくみあげる経路に日本では深刻な問題がある」との筆者の指摘は、この期に及んでも、解決できない「深刻な問題」なのだろうか?やはり、甘いか?


by sasakitosio | 2014-11-17 07:24 | 東京新聞を読んで | Trackback