人事と人心
2014年 09月 04日
筆者は、「内閣改造ってそんなに面白いニュースですかね。何日も前から人事に過剰に興奮するメディアを見ていると、記者も所詮は会社員(あるいは男性社会の住人)、との思いを強くする。」と切り出した。
つづけて筆者は、「安倍晋三首相は内閣改造の意義を「安全保障や地域創生など日本を取り戻す戦いの第二章が始まるので、人心を一新したい」と述べたそうだ。
どこかで聞いた台詞である。2007年7月の参院選で自民党が大敗した後の安倍氏も「人心を一新していく」とのべ、一か月後の内閣改造を示唆したのだった。8月27日に発足した安倍改造内閣は、9月12日に首相が退陣し、結局一か月弱の短命に終わったが、「人心の一新と言うのなら、まず最高責任者が責任とれよ」が有権者の声だった。」と指摘した。
最後に筆者は、「「「日本を取り戻す戦いの第2章」という表現にもひっかかる。「取り戻す」を標榜する安倍政権の一年半で、日本はどれほど多くの財産を「失った」ことだろう。
大臣や党三役の交代で政策が変化するなら別ですよ。首相に拒否権を発動できる勇者の入閣で安保政策や原発政策が転換するとか、女性大臣の増員で選択的夫婦別姓法案が推進されるとか。
そうでないのに騒ぐ人の気が知れない。
ようは、よくあるお手盛り人事。また目先の変化で重要案件から目をそらす陽動作戦。人心は白けるよ。」と、締めくくった。
筆者の軽妙な筆致に、思わず納得した。
マスコミの騒ぎようは何なのか。
原発事故の責任もあいまいのまま、「原発再稼働」を進める「総理大臣」。
特定秘密保護法を強行した「総理大臣」。
集団的自衛権行使を閣議決定した「総理大臣」。
人心一新ならば、「安倍総理大臣」を真っ先に替えることから始めてほしいが?