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by sasakitosio

林業白書 百年一作に百年の計を

 6月6日付東京新聞社説に、「林業白書 百年一作に百年の計を」の見出しで、日本の林業に関する記事が載った。
 今日は、この社説に学ぶことにした。
 社説は、「富士山の世界遺産登録に林業女子会の出現―今年の林業白書は森林への関心の高まりに焦点を当てている。林業が低迷する中、森林を守り育てるには国民の幅広く息の長い支えが求められている。
 日本の林業は長らく低迷している。林業のピークだった1980年に1兆円を超えていた。それが近年では4千億円を割り込み、林業で働く人も15万人から5万人にまで減っている。
 その一方で、森林に対する国民の関心、期待はゆっくりだが高まりを見せている。
 先週発表された林業白書はそれを示す話題として昨年、世界文化遺産に登録された富士山を取り上げた。樹海などの森林は富士山の自然,景観を織り成し、葛飾北斎の浮世絵や小説の舞台は、登山者だけでなく新幹線から霊峰を眺める人の心を捉えて離さない。
 学生やさまざまな職業の女性による「林業女子会」の誕生もある。小さな動きではあるが、林業体験や森づくりなどに取り組む「女子会」は九都道府県に広がっている。過酷な林業と都会育ちの青年の成長を描いた映画「WOODJOB!」の公開も、関心の高まりを感じさせる。」と教えてくれる。
 つづいて社説は、「「百年一作」ともいえる森林の整備には手間と時間がかかる・苗木を植え付け、雑草や灌木を刈り払い、形の悪い木を伐採する間伐をへて、成木を切りだせるのは50年から100年までの間となる。
 このサイクルの維持には国産材の需要確保が重要だが、64年に木材輸入が自由化されてから利用は減り続け、伐採された木の半分は使われない。新たな需要を作り出すため、10階のビルが建てられる「直交集成材」の開発や、木質バイオマスを使った発電所の建設など地道な努力が続けられている。だが価格競争力、木以外の資材の開発などを考えると、国産材の急速な復活を期待するのは難しい。むしろ、国民の関心の高まりを息の長い支えに結び付けることが課題ではないか。」と指摘した。
 最後に社説は、「内閣府の調査では、森林の地球温暖化を防ぐ二酸化炭素の吸収や心身の癒しの場を期待する声が多い。東京湾では、「海の森」構想が実現しつつある。国産材を使った東京五輪の競技場建設も一案だ。
 白書は地域活動やボランティアだけでなく、予算や税制、寄付などの費用負担も国民や企業に期待している。
 国土の3分の2に広がる豊かな森林を守り育てる百年の計を、みんなで工夫したい。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。
 自然、環境、産業、雇用、資源、エネルギー等多様な視点から、国土の3分の2に広がる森林は、日本国民の世界に誇る財産だと思う。日本中どこへ行っても、水と緑、それは山があるからだろう。山の神の怒りが爆発しないうちに、予算・税制・寄付控除等、国民的に恵みに対し相応の負担も喜んでしたいものだ。
by sasakitosio | 2014-06-15 07:40 | 東京新聞を読んで | Trackback