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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

集団的自衛権 与党内の慎重論重い

 3月19日付東京新聞社説に、「集団的自衛権 与党内の慎重論は重い」との見出しで、自民党内の「集団的自衛権の行使」容認に向けた憲法解釈変更の議論が、記事に載った。
 今日はこの社説に学ぶことにした。
 社説は、「自民党が重要な政策課題について非公式に意見交換する総務懇談会を開いたのは、小泉内閣当時の郵政民営化問題以来9年ぶり。今回の議題は、首相が目指す集団的自衛権の行使容認問題である。」と切り出した。
 つづけて社説は、「集団的自衛権は自国が攻撃されていないにもかかわらず、友好国などへの攻撃に反撃する権利。政府は長年、集団的自衛権を有しているが、憲法上行使できないという憲法解釈を堅持してきた。
 戦争や武力による威嚇、武力の行使を放棄した平和主義は、戦後日本の国是である。集団的自衛権を行使しなければ国民の生命、財産や国益が著しく毀損されるという切迫した事情も見当たらない。
 にもかかわらず、政府の憲法解釈を変えてまで行使を認めようというのは、いかにも乱暴だ。」と指摘した。
 さらに社説は、「総務懇談会では、首相の手法を追認する意見の一方、
「集団的自衛権(の行使)を憲法解釈で認めれば、政権の変わるたびに解釈が変わり、法の安定性を害する」
「行使容認でなにを目指すのか。具体的な事実に基づき議論すべきだ」との慎重論が相次いだ。
 国家権力の暴走を防ぎ、国民の自由と権利を保障するため、政治権力が最高法規の憲法を順守する「立憲主義」は、明治憲法制定以来、日本政治の根本原理である。
 長年の議論の積み重ねで定着した憲法解釈を、時の政権の思惑で変える「解釈改憲」という手法は立憲主義と議会制民主主義に対する重大な挑戦にほかならない。」と指摘した。
 最後に社説は、「中略。政府の憲法解釈を実質的に担うのは内閣法制局だが、安倍内閣に行使容認派として起用された小松一郎長官が適格かは疑問だ。委員長の制止を振り切って答弁をつづけたり、質問にないことを答えたり、国会議員と口論を繰り返したりと、その言動は尋常でなく、まともな国会審議がつづられる状況ではない。
 首相はまず自らの任命責任を率直に認めた上で、小松氏を後退させたらどうか。それが立憲主義を「取り戻す」第一歩である。」と締めくくった。 
 この記事を読んで、自民党の中にから、普通の意見が出たことに、安心した。自民党が戦後の長い期間「政権を担ってきた」、その歴史を否定するような「総理」が自民党から生まれるたことは、やはり異常事態なのではなかろうか。
 内部からの、意見で、立憲主義を取り戻す。政党の自浄能力を期待したい。
by sasakitosio | 2014-03-25 07:48 | 東京新聞を読んで | Trackback