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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

秘密諮問会議 欠陥法の追認はするな

 1月16日朝日新聞社説に、「秘密諮問会議 欠陥法は追認するな」との見出しで、17日に初会合を開く「情報保全諮問会議」の記事が載った。
 今日はこの記事に学ぶことにした。
 社説は、「昨年12月、多くの反対を押し切って安倍政権が成立させた特定秘密保護法。年内施行に向けた政府の準備が動き出した。
秘密の指定や解除、秘密を扱う公務員らの適正評価の統一基準について議論する「情報保全諮問会議」が、17日に初会合を開く。政府は、秋までに統一基準を決める予定だ。」と切り出した。
 つづけて社説は、「私たちは社説で、この法案は廃棄すべきだと主張してきた。以下の理由からだ。
 本来は国民のものである情報を、首相ら「行政機関の長」の裁量によっていくらでも特定秘密に指定することができる。秘密の内容を検証する独立した機関もなく、何が秘密に指定されているかさえわからない。指定期間は最長60年で、それを超える例外もある。
 国の安全を守るため、当面公表できない情報はある。だが、それは不断の検証と将来の公表が前提だ。このまま施行されると、膨大な情報を行政府が思うままに支配できる。それでは国民の判断を誤らせ、やがて民主主義をむしばんでゆくだろう。こうした危惧は変わっていない。これは欠陥法である。」と、強く指摘した。
 さらに社説は、「強い批判を受け、安倍政権が言いだしたのが、情報保全諮問会議や保全監視委員会など新たな機関を設けることだ。
 諮問会議は7人の有識者からなる。個別の秘密指定の是非ではない。その点では限界があるが、官僚らによる保全監視委と違い、政府に直接意見を言えるただひとつの外部機関だ。
 議論によって法の欠陥を根本的に改めることは難しい。それでも、秘密が限りなく広がることに一定のブレーキをかけることは重要だ。メンバーにその役目を自覚してもらいたい。
 諮問会議の座長には、読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆の渡辺恒雄氏が就いた。国会で参考人として賛成意見を述べた永野秀雄・法大教授が実務を取り仕切る主査を務める。一方法案に反対してきた日弁連からも、清水勉弁護士が起用された。」と指摘した。
 最後に社説は、「読売新聞は社説で問題点をも指摘しつつ、法成立を歓迎したが、渡辺氏は座長就任にあたっては、「「言論の自由」や「報道・取材の自由」が、この法律でいささかも抑制されることがないよう法の執行を監視するのが義務だと考えています」との談話を出した。
 であれば、そのことば通り、議論をオープンにし、政府の行き過ぎに歯止めをかけるべきだ。政府の方針を追認するだけに終わっては意味がない。」と、注文して締めくくった。
 読んで、渡辺恒雄氏が、就任のあいさつで語ったことを文字通り実行しようとすれば、法案を廃止しなければならないとの「結論」に至るのではないかと思うが?。また、日弁連の清水勉弁護士がどれだけ頑張れるか、関心をもって、審議の経過を見守りたい。
by sasakitosio | 2014-01-20 17:01 | 朝日新聞を読んで | Trackback