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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

国家主義の見直し

 9月7日付東京新聞朝刊4面に、「時代を読む」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、立教大学大学院教授、哲学者内山節氏だ。
 今回は、この記事に学ぶことにする。
 筆者によれば、「国というものが今日のかたちになったのは、ヨーロッパでは18世紀以降、日本では明治以降といってもよい。それまでの国家は為政者の、支配者のものだった。ところがこの頃を境として、国民の国家が現われてくる。国家の目標が国民の目標になっていった。この時代には、光と陰が同居していた。光の部分としては、国家が国民の生活を安定させるようになり、安定的な経済や教育制度、社会保障制度などを国が整備していった。だが、それは国への人々の依存度を高め、地域の衰退やコミュニテーの崩壊などをもたらしながら、国に管理された個人になっていくという陰の部分をも生みだしたのである。」とのこと。
 また、筆者は、「もう一つの大きな問題は、国家目標に向かって国民が一丸となる時代が生まれたことにあった。軍事力や経済力によって国家は支配権を拡大しようとし、国民もまた強い国家を願うようになった。ここに成立したのが帝国主義の時代、覇権主義の時代だった。今日の日中関係や日韓関係が抱えている困難さもこのことの中にある。」と指摘している。
 最後に、筆者は、「未来によりよき社会をつくりだすためには、たえず強い国家を求め、覇権争いに埋没せざるを得なかった国家のあり方を、再検討すべきではないだりうか。他国との覇権争いに勝つことによってのみ国内の平穏が維持されるという時代そのものが、見直されるべきなのではないだろうか。」と提言している。
 筆者の指摘と提言には、共鳴いたします。
 共鳴したうえで、いくつか考えさせられた。
 EUの現実が、世界の将来であれば、少なくとも、今起きている国家間戦争はなくなる。これをアジアに広げ、世界にひろげられないものでしょうか?いわゆる世界連邦の実現です。そうすれば、戦争の準備も含め、戦争に費やされる「人と財」を、貧困対策や医療や教育に使用し、世界中の多くの人々がハッピーになるのではないでしょうか?日本がその先頭にたてないものでしょうか?







  
by sasakitosio | 2013-09-14 20:34 | 東京新聞を読んで | Trackback