5月2日付け東京新聞朝刊社説に。「「緩・微・続」の新たらしい旅」という見出しが載った。今日はこの社説を学習することにした。
まず社説は、「外国語を話す人たちがあちこちで記念撮影をし、土産物店で買い物をする。そんな光景を目にしなくなってだいぶたちます。
有名観光地では、受け入れ能力以上の人が殺到していたことが、今では信じられないほどです。新型コロナウイルスは、宿泊や航空、鉄道といった観光関連業界に深刻な打撃を与えました。」と切り出した。
続けて社説は、「観光は、多くの人が移動し、交流することで成り立っています。
これが「三密」に該当してしまいました。感染症の流行に観光がいかに、もろいか身に染みて感じた人も多かったことでしょう。
ゴールデンウイーク直前には東京や京都など4都府県に緊急事態宣言が出され、国内でも観光客の動きが鈍っています。
日本を訪れる観光客が3000万人を突破したのは2018年のことでした。日本政府は3000万人は通過点であり、東京五輪・パラリンピックが開かれる20年には4000万人を目指すと、強気のそろばんをはじいていました。
ところが新型コロナウイルスの影響で、訪日観光客は前年同月比で99.9%減の月が続きます。その結果、期待していた外国からの観光客は、ほぼ蒸発しました。
世界の状況は同じです。国連観光機関(UNWTO)によれば、世界での海外旅行客数は前年から74%、約10億人も減少しました。
09年の世界規模の経済危機でも減少しましたが、わずか4%でした。今回の衝撃の大きさがわかります。
UNWTOは専門家の見方として、世界各地における観光がコロナ前に戻るのは、ワクチンが普及し、集団免疫が確立する24年以降になるとしています。
大きな打撃を受けただけに、コロナの混乱が終われば、急回復が望めます。「観光は、コロナ後における最大の成長産業だ」という人もいるほどです。」と切り出した。
続けて社説は、「ただ昔ながらのやり方ではもう人々はけってこないでしょう。新しい時代にふさわしい観光業の模索が始まっています。
その一つが「スローツーリズム」と呼ばれるものです。
例えばイタリアでは、国内の聖地を回る短い距離の巡礼路歩きが人気だそうです。
有名観光地をつなぐ昔からの道を自分の足で歩き、自然や遺跡を緩やかなペースで楽しむ。Withコロナ時代にふさわしいツーリズムでしょう。
「マイクロツーリズム」を提唱しているのは、全国にホテルを展開している星野リゾートの星野格代表です。マイクロとは非常に小さいという意味です。
ホテルのスタッフが、近所を歩いて食材、飲食店、自然などを掘り起こし、滞在客にその魅力を伝える努力をしています。
「スロー」と通じる考え方ですが、目指すの安心、安全に過ごしながら、地域の魅力を深く知るきっかけを作ることです。微細な部分にこそ、本当の旅の魅力が潜んでいるのかもしれません。
「サステナブルツーリズム」にも注目が集まっています。持続可能型観光のことです。
世界遺産の白川郷や、長良川の鵜飼いで知られる岐阜県の取り組みが有名です。
いま旅行先を選ぶ人は、自然や田舎、安心安全などをキーワードにしているそうです。
このため「持続可能な開発目標(SDGs)」と言った国際基準の達成に寄与するプランを作り、「日本の源流を探る旅」として海外に広くPRしています。
伝統の刃物や美濃和紙作りの体験や、飛騨高山の酒蔵巡り。自転車で中山道をたどるツアーもあります。申し込みは多くありませんが、コロナ後に選ばれる観光地を目指しています。
利用客が激減した航空業界では従来の常識を破る「無着陸観光旅行」が登場しました。
韓国で人気を集めています。
近隣国の上空を旋回し、帰国します。外国に行ったと見なされ、機内で免税品も変えるそうです。
もちろん発熱をチェックし、機内では飲食をせず、常時マスクを着用という条件が付きです。
飛行機旅行は気候変動に影響を与えているとの批判もあります。
着陸しない短時間の空の旅は、環境にも優しいはずです。」と教えてくれる。
最後に社説は、「旅と言えば、「失われた時を求めて」で知られるフランスの作家、プルーストはこんな言葉を残しています。
「発見の旅とは、新し景色を探すことではない。新しい目で見ることだ」
小さな魅力を見つけて大切にし、ゆっくりと楽しむーー。新しい旅のスタイルは、時間に追われてきたわれわれの生き方も見直すよう、求めている気がします。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「外国語を話す人たちがあちこちで記念撮影をし、土産物店で買い物をする。どんな光景を目にしなくなってだいぶたちます」とのこと、
「日本を訪れる観光客が3千万人を突破したのは2018年のことでした。日本政府は3千万人は通過点であり、東京五輪・パラリンピックが開かれる20年には4千万人を目指すと、強気のそろばんをはじいていました」とのこと、
「ところが新型コロナウイルスの影響で。訪日観光客は前年同月比で99.9%減の月が続きます。その結果、期待していた外国からの観光客は、ほぼ蒸発しました」とのこと、
「世界も状況は同じです。国連世界観光機関(UNWTO)によれば、世界での海外旅行客数は前年から74%、約10億人も減少しました。09年の世界規模の経済危機でも減少しましたが、わずか4%でした。今回の衝撃の大きさがわかります」とのこと、
「UNWTOは専門家の見方として、世界各地における観光がコロナ前の水準に戻るのは、ワクチンが普及し、集団免疫が確立する24年以降になるとしています」とのこと、
「新しい時代にふさわしい観光像の模索が始まっています。
その一つが「スローツーリズム」と呼ばれているものです。例えばイタリアでは、国内の聖地を回る短い距離の巡礼路歩きが人気だそうです。」とのこと、
「マイクロツーリズムを提唱しているのは全国にホテルを展開している星野リゾートの星野桂路代表です。マイクロとは非常に小さいという意味です。ホテルのスタッフが、近所を歩いて食材、飲食店、自然などを掘り起こし、滞在客にその魅力を伝える努力をしています。」とのこと、
「利用客が激減した航空業界では従来の常識を破る「無着陸観光旅行」が登場しました。韓国で人気を集めています。」とのこと、
等々を知ることができた。
そして社説は、「発見の旅とは、新しい景色を探すことことではない。新しい目で見ることなのだ」とフランスの作家プルーストの残した「言葉」を、教えてくれ、
「小さな魅力を見つけて大切にし、ゆっくり楽しむ、新しい旅のスタイルは、時間に追われて来たわれわれの生き方も見直すよう、求めている気がします」と述懐した。
プルーストの言葉をじっくりかみしめながら、考えた。
一昨年は年末はの心臓の検査から入院となり、この間続けてきた「海外一人旅」は、ドクターストップ&ファミリーストップがかかり、やむなく病床から旅行のキャンセルした。今年の年末は、コロナ禍のため「年末年始、海外一人旅」は中止した。過日、ベルリンを一人歩きし、ヒトラー終焉の地を踏みしめてきた。次は、ドイツのニュルンベルグを訪ね、ナチス・ヒトラーのニュルンベルグ裁判の足跡をある生きたいと思っていた矢先だった。
この間目指す都市の情報を、書籍やネットを使って、徹底的に調べ尽くし、現地ではキョロキョロ歩き回って、自分の目で小さな発見を楽しんできた。
今は、毎日、歩くことが老化に対する「最善のリハビリ」と勝手に決めて、朝の手賀沼湖畔の散歩、昼は仕事で役所や顧客回り、等々をしながら、きょろきょろ歩き回っている。
プルーストのことば「発見の旅とは、新し景色を探すことではない。新しい目で見ることなのだ」を、日日実践している。同じ道でも、自分が歩くときは、いつの同じ時ではないし、出会う植物も動物も同じではない。近所を歩きながら、車でのお出かけの時は信号で停止した時、道端や縁石の間にたくましく生きている草たちのその生命力に感動し、がんばれよと声をかけている。