憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

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3月27日付東京新聞社説に、核兵器禁止条約のことが載った。

 今日はこの社説を学習することにした。

 まず社説は、「核兵器禁止条約の制定を目指す初の交渉が27日から5日間、国連本部で行われる。

 巨大な破壊力を持つ核の廃絶に、国際社会が一歩踏み出す。核兵器を持つ国こそ、交渉に加わるべきだ。

 禁止条約制定を主導するのはオーストラリアやメキシコなどで、既に非核地帯条約を締結している東南アジア、中南米、アフリカ系を中心に113か国が交渉開始の決議案に賛成した。

 核兵器を持つ米国、ロシア、英国、フランス、中国は条約に反対か、消極的であり、交渉にも参加しないとみられる。

 交渉は6,7月にも行われるが、難航は避けられない情勢だ。

 だが、国際社会には核の非人道性をもっと深刻に受け止めるべきだという考えが広がる。

 核が使われたら、人命や経済、社会生活に甚大な被害が出るのはもちろん、医療チームや消防、軍隊も長期間、救出活動ができない。

 法射影物質による環境破壊も続く。

 それほど人道に反する兵器開発、保有、使用まで全面的に禁止すべきだという考えだ」と切り出した。

 続けて筆者は、「核保有国の抵抗は強い。

 核抑止力による安全保障を考慮しながら、段階的に軍縮を進めるべきだと主張する。

 現実の国際政治では、核軍縮、不拡散はむしろ後退している。

 トランプ大統領は米メデイアとの会見で「核戦力で他国に後れを取ることは決してない」と明言した。

 オバマ大統領が提唱した「核無き世界」の目標を見直す動きもある。

 ロシアのプーチン大統領はウクライナ紛争を抱え、オバマ政権と合意した戦略核削減の履行も足踏みしている。

 日本は禁止条約制定の交渉開始には反対票を投じた。北朝鮮の核、ミサイル開発が加速し、米の「核の傘」を弱める条約を支持できないという判断も働いた。

 一方で、核を持つ国々と持たない国々の「橋渡し役」を果たすという。」と教えてくれる。

 最後に社説は、「平均年齢が80歳を超えた広島、長崎の被爆者たちは禁止条約の制定を切望している。

 国連での会議では、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の代表が講演する予定だ。

 政府は条約の交渉に加わり、唯一の被爆国として、各国指導者に被爆地訪問を呼びかけるなど、核のない世界を目指す姿勢を積極的に発信していくことだ重要だ。

 カギを握るのはやはり核保有国だろう。

 条約制定の会議に集まる国々は連携して、米ロに軍縮を促す努力が欠かせない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「核兵器禁止条約の制定を目指す初の交渉が27日から5日間国連本部で行われる」とのこと。

 「東南アジア、中南米、アフリカを中心に113カ国交渉開始の決議案に賛成した」とのこと。

 「交渉は6.7月にもおこなわれる」とのこと。

 「日本は禁止条約制定の交渉開始に反対票を投じた」とのこと。等々を知ることができた。

 とりわけ「交渉開始」の決議に反対する日本政府には、「恥を知れ」と言いたい。戦争放棄の憲法を持ち、人類で唯一原爆投下された国しかも二回も、福島原発事故を起こしいまだ収束していない、日本の為政者として、その鈍感さに恥ずかしさを感じないのだろうか?

この際113カ国の先頭に立って、世界から戦争をなくし、核兵器も含め兵器をなくする運動を展開する「日本の為政者」がいないのが、日本の不幸であり世界の不幸だ、と思った。

 戦争をなくし、人類が一日でも長く地上に生存できることを願うのだが!


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by sasakitosio | 2017-03-31 06:39 | 東京新聞を読んで | Trackback

3月29日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、文芸評論家・斉藤美奈子氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「2018年度から使用される道徳教科書。「パン屋」が「和菓子屋」に変更された?

 国や郷土を愛する態度が足りないから?

 あほか、と思った人が多いはず。」と切り出した。

 つづけて筆者は、「細かいツッコミならいくらでもできる。

 日本のパンの元祖は、幕末の伊豆韮山の代官で兵学者でもあった江川太郎左衛門が兵糧として焼いたパンだったこと。

 明治初期に木村屋が開発したアンパンは発酵に饅頭用の酒種を使ったこと。

 一方、和菓子は遣唐使が持ち帰った中国の菓子がルーツを持つこと。

 和菓子の発展を促した茶の湯も、栄西が大陸から持ち帰った茶からはじまること。

 つまりどちらも郷土というより国際交流のたまもので、両者の間に差などはない。」と教えてくれる。

 さらに筆者は、「とはいえ問題は文科省の検定基準だろう。

 道徳教育について、文科省は4つの視点に基づく22項目を掲げている。

 ここには「感謝」「礼儀」「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」などとともに「規則の尊重」「勤労、公共の精神」「家族愛 家庭生活の充実」等が含まれる。

 人権についての規定はなし、個人の権利は教えない。差別問題にも触れない。全体に従順で主張しない子を求めている印象だ。」と指摘した。
 最後に筆者は、「教科書だけでなく、これを基準に道徳観に点数をつけるのだ。パンの変わりが和菓子なら教科化された道徳は教育勅語のリニューアル版?アンパンマンが怒るよ。」として締めくくった。 

 読んで勉強になった。

 日本における「パン」と「和菓子」の歴史を知ることができた。「講釈で木村屋のアンパンの由来」を聞き、「西安で空海や最澄の足跡を訪ねて歩き回り、小野妹子の歌碑の前でたった一人で吟詠」した事を思い出した。

 「道徳教育について、文科省は4つの視点に基づく22項目を掲げている。

 ここには、「感謝」「礼儀」「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」などと共に「規則の尊重」「勤労、公共の精神」「家庭生活の充実」などが含まれる」とのこと。これらに特別異論はないが、天下りあっせんを組織ぐるみに実践した「文科省」の役人はじめ原発事故の責任を取らない「為政者」がまず実践の範を垂れなければ、あほらしくて聞いていられない。

 また「人権についての規定はなし。個人の権利は教えない。差別問題にもふれない。全体に従順で主張しない子を求めている印象だ」との筆者指摘。確かに。

 これを、2013年成立の特定秘密保護法、2014年集団的自衛権行使容認する閣議決定、15年の自衛隊の海外での武力行使を可能にする安全保障関連法の成立、駆け付け警護、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「組織的犯罪処罰法改正案が21国会提出、等々歴史的流れの中に、この「2018年どから使用される道徳教科書そしてその中身」があるような気がした。恐ろしい歴史は繰り返すというのか? どうすりゃ、いいのお!!?


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by sasakitosio | 2017-03-30 07:04 | 東京新聞を読んで | Trackback

3月28日付東京新聞朝刊29面に、「本音のコラム」と言う欄がある。筆者は、ルポライター・鎌田慧氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「「私も妻も関係していたとしたということになれば総理大臣も国会議員もやめる」と「ハッキリ」(安倍首相自身の表現)言った。

 なんと潔いのだろう。森友問題である。

 ところが、肝心の昭恵夫人が国会で証言することについて、自民党を挙げて防戦している。

 やましいところがないのなら昭恵夫人も偽証罪にひるむことなく、堂々と証人喚問に出席すべきだ。これが常識の世論である。」と切り出した。

 続けて筆者は、「でなければ、籠池泰典氏が海外特派員協会での記者会見で「ちょっとでもうそをついたら偽証罪で留置所に入れるぞ、という脅し。 総理を侮辱しただけで私人を国会で喚問する。どこの国にあるのか」と憤然抗議していることに説得性が増す。

 市民なら引き立てられ、首相夫人ならおとがめなしか。

 韓国では大統領でさえ解任、起訴された。

 国会中継を見ていた。

 証人の籠池氏に対して追求する側の威嚇、侮辱の激しさは、日本会議の裏切り者への見せしめのようだった。

 下地幹郎議員などは「せっかくハシゴをかけてやったのに勝手に落ちた」と松井一郎大阪知事の政治工作を無駄にした拙さをなじった。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「「百万円受け取った記憶はない」などと夫に代弁させず、昭恵氏自身が国会で証言すればいいのだ。

 弱気を挫き、強気を助ける。

 強気には擦り寄り、弱きは踏みつぶす。

 不利になれば切り捨てる。

 アベ政治の精髄が見えた。」として締めくくった。

読んで勉強になった。

 「市民なら引き立てられ、首相夫人ならおとがめなしか」との指摘、

 「証人の籠池氏に対しての追及する側の威嚇、侮辱の激しさは、日本会議の裏切り者への見せしめのようだった」との指摘、等々はよく理解できた。

 「弱気を挫き、強気を助ける。強気には擦り寄り、弱気は踏みつぶす。不利になれば切り捨てる。アベ政治の精髄が見えた」との筆者の指摘は、その通りだと思う。が、首相侮辱で、私人の筆者が「証人喚問」を受けることは、ゆめゆめないとは思うが?

 


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by sasakitosio | 2017-03-29 07:41 | 東京新聞を読んで | Trackback

3月19日付朝日新聞朝刊3面に、「日曜に想う」と言う欄がある。筆者は、編集委員・曽我 豪氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「支持率だけで政治の正しさは証明できない。ただ、世論調査は国民の信のありかをを示す一個の指標である。政権や政党にとって、己を見つめ直すことで転ばぬ先の杖にする糧にできるだろう。

 ちょうど10年前の冬から春にかけての1回目の安倍政権がそうだった。

 2006年9月の政権の船出は順風満帆に見えた。

 朝日新聞の世論調査で支持63%、不支持18%だった。

 暗転したのは3か月後の12月、郵政民営化で造反した議員を自民党に復党させた一件からだった。

 小泉純一郎前政権が郵政解散で得た圧倒的多数の衆院議席を継いでおきながら、いかにも不明朗な形で処分を撤回したのである。

 改革姿勢は後退した、古い自民党が復活した。

 世論にそんな疑念が生じたのも無理はない。

 直後の調査で復党を「評価しない」は67%にのぼり、支持は50%を切って47%、不支持は32%に膨らんだ。

 いやまだ47%あると言えたか。

 首相は半年後、翌07年7月の参院選で惨敗し退陣に追い込まれて行く。

 その道行を振り返れば、47%の数字は明らかに最初の躓きの石を意味していた。」と指摘した。

 続けて筆者は、「10年後のこの3月、安倍内閣の支持は49%、不支持28%である。

 前月に比べそれぞれ3%の微増だから、学校法人「森友学園」の国有地売却問題はさほど政権を直撃していないかに見える。

 本当にそうだろうか。

 売却が適正に処理されたとする内閣の説明に「納得できない」は71%ある。土地売却の不可解な減額の経緯や補助金の不正な取得の疑惑について、籠池泰典氏や財務省当局から納得のいく説明はまだない。

 至極真っ当な世論の反応である。

 少なくともこのままでは許認可行政に対する信頼は保てない。メデイアもまた、その線までは共通の論陣を張ってきた。

 籠池氏が首相から100万円の寄付を証言するに至り、与党は理事長の証人喚問を決めた。だがこれで幕引きだなどと高をくくれば、世論から納得でなく不振のしっぺ返しを受けるだろう。

 加えて、自民党の鴻池祥肇参院議員の証言があった。籠池氏に財務省への仲介を要請され、突っ返しはしたが包みを渡されそうになったという。

 まだそんな古い政治がまかり通っているのか。

 実力者に働きかければ不公平な結果を引き出せるのか。国民の疑念は消えていない。

 安倍首相は、疑惑の挙証責任は野党にあると答弁してきた。個別具体の疑惑の証明方法としては、それも一つの理屈かもしれない。だが政治には政治の筋がある。信なくば立たず、という。

 不明朗な政治や古い体質の自民党に戻るのではないかとの国民の疑念を晴らす。その政治的な挙証責任は首相と政権党にあると思う。

 解散はいつかはさておき、憲法改正に必要な3分の2の多数派を維持したいと首相が願うならなおさら、躓きの石をのぞかなければなるまい。」と指摘した。

 最後に筆者は、「10年前の顛末。

 春からの通常国会終盤で、安倍政権を追い詰めたのは「消えた年金」問題だった。長妻昭衆院議員ら当時の民主党が社会保険庁の杜撰な行政の実態を次々と暴いた。前後して事務所費問題や失言などで閣僚の辞任も相次いだ。

 国会閉会直後の調査で、安倍内閣は支持率28%、不支持48%に落ち込んだ。ただ、思い出すべきは,間近に迫った参院選の比例投票先の回答だ。すでに民主25%で、19%の自民を引き離していた。

 世論は冷静な現実主義者である。一つの政権を見限るのは、次の政権への期待があってこそのことだろう。

 激動の3月である。朝鮮半島ひとつとっても、北朝鮮はミサイルと暗殺疑惑で国際社会に衝撃をあたえ、韓国は政権移行の動乱の真っただ中にある。政治の不安定化より安定の方を日本の世論が志向してもしてもおかしくない。

 だがそれであればなおさら、民進党は低迷する支持率を糧にしなければなるまい。

 疑惑の追及力はもちろん、政権を担うに足る組織力を示し必要がある。

 その2点で、民進党にも国民に対する政治的な挙証責任があると思う。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「2006年9月政権(一回目の安倍政権)の船出は順風満帆に見えた。朝日新聞の世論調査で支持率63%、不支持18%だった。」とのこと、

 郵政民営化で造反した議員を自民党に復党させた直後の世論調査で「「復党を評価しない」は67%にのぼり、支持率は50%を切って47%、不支持32%に膨らんだ。いやまだ47%あると言えたか。首相は半年後、翌7年7月の参院選で惨敗し退陣へと追い込まれてゆく。」とのこと、等々を改めて知ることができた。

 「10年後のこの3月、安倍内閣の支持は49%、不支持28%である」とのこと、

 「売却が適切に処理されたとする内閣の説明に「納得できない」は71%ある」とのこと、等も知ることができた。ただ、現政権の手詰まりは見えているのに、この先、期待される「次の政権」の姿が全く見えてこないのが、10年前との違いだ。

 

 

 


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by sasakitosio | 2017-03-28 06:38 | 朝日新聞を読んで | Trackback

3月27日付け東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、看護師・宮古あずさ氏だ。今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「3月21日、東京の桜の開花が宣言された。

 満開の予想は4月1日ごろ。いよいよ春本番も近づいている。

 4月は両親の命日が続く。父は4月15日、母は17日。入院先への行き帰り、電車の窓から桜を見ながら、回復を願った日々が思い出される。

 両親ともがんを患ったが、最終的な死因は肺炎だった。

 父は転倒して寝たきりになっての肺炎。

 母は膠原病などによる衰弱が引き起こした肺炎。

 母はなくなる当日私が食べさせた朝食が、軌道に詰まったのが、最後の一押しになった。」と切り出した。

 続けて筆者は、「看護師として、わたしは何度かこうした成り行きを経験した。誤飲や窒息の原因をつくた時の気持ちはたまらない。しかし、娘として世話をした母については後悔がない。

 母の死から5年、父の死から17年。

 あらためてこの違いを考えている。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「思うに、親子の関係は長く、最晩年の記憶だけが思い出ではない。

 死に方よりもそれ以前の関係性。お互い良い時間があったと思えば、気持ちが慰められる。

 私の場合、年がたつごとに最晩年の記憶が薄れ、思い出すのは、両親それぞれに楽しく生きた日々ばかりである。

 桜の季節は親を思う孝節。

 かけがえのない時間である。

 多くの人が老いや介護に不安を抱くが、先々を憂うるよりは、今を楽しく生きるのが正解ではないだろうか。」として締めくくった。

 読んで、ためになった。

 筆者の「私の場合、年がたつごとに最晩年の記憶が薄れ、思い出すのは、両親それぞれ楽しく生きた日々ばかりである」とこと。確かに、自分も親との思い出は、うれしいことばかり、思い出すから不思議だ。


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by sasakitosio | 2017-03-28 06:32 | 東京新聞を読んで | Trackback

322日付朝日新聞朝刊17面に、「オピニオン&フォーラム 「インタビュー」」と言う欄がある。

 今日は、語り手は「神戸学院大学教授・内田 博文」さん、聞き手は・山口栄二氏だ。

 今日はこの記事を学習することにした。

 まず記事は、「犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案が21日、国会に提出された。近年進められてきた国の権限を強める法整備は、戦時体制を強めていった動きに似ていると指摘される。近代の刑法史に詳しい内田博文・神戸學院大学教授に聞いた。

 ――過去三回、国会で廃案になった「共謀罪」の構成要件を変えた法案が国会に提出されました。

 と、山口栄二さんは問う。

 「共謀罪はじめ近年の法整備などの動きは、戦前をほうふつさせます。

 国の安全保障に関する情報漏れを防ぐ特定秘密保護法が2013年に成立、

 14年には集団的自衛権行使容認の閣議決定がなされ、

 15年には自衛隊の海外での武力行使を可能にする安全保障関連法が成立しました。

 この流れの中に、共謀罪の制定があります。

 戦時体制を支えた、

 左翼思想を取り締まる治安維持法、

 軍事機密を守る軍機保護法や

 国防上の重要な情報をを守る国防保安法などの戦時秘密法、

 すべての人的、物的資源を戦争のために使えるようにする国家総動員法を整備していった戦前に重なるのです」と内田博文さんは答える。

 ――共謀罪のどこが問題なのでしょうか?

 と、山口栄二さんは問う。

 「「社会に有害な結果を生じる行為がなければ処罰されない」と言う近代刑法の基本原則に反します。

 中世の欧州では、思想や宗教、信条といった内心の状態が処罰の対象とされる事が多く、市民革命はそれへの反発が契機になって起こりました。

 フランスの人権宣言も思想、信条は処罰してはならない、として内心の自由を保障しました。

 明治維新後、お雇い外国人のボアソナードに草案を作らせた旧刑法は、フランスの刑法を参考にして編纂され、近代刑法の原則を導入しました」と内田博文さんは答える。

 ――でも、1925年大正14年)に成立した治安維持法で、思想、信条を罰することができるようになりましたね、と山口栄二さんは問う。

 「治安維持法を審議した帝国議会でも、「この法律は思想、信条を処罰するもので、近代刑法の原則に反する」という強い批判が出ました。

 それに対し、政府側は「社会の敵を対象にするので近代刑法の原則にのっとらなくてもいい」と答弁しています」

 「共謀罪の法案が成立することになれば、行為や結果を中心として処罰してきたこれまでの犯罪観を一変させます。

 危険性があるとみなされる者を敵として、危険性の除去のためには敵の人権が制限されてしかるべきだと考える「敵刑法」の論理によって内心を処罰できることになります」と内田博文さんは答える。

 --今回の法案では内心だけでなく、「準備行為」が要件に加わっているから、内心や思想を処罰することにはならないと政府は説明しています、と山口栄二さんは問う。

 「「犯罪行為のための準備行為」といっても、法案が例示するのは「資金又は物品の手配、関係場所の下見その他」といった日常的な行為ですから、歯止めにはなりませんと、内田博文さんは答える。」と、記事は切り出した。

 続けて記事は、

 「――かねて「今の状況は昭和3年(1928年)に似ている」と指摘されていますね、と山口栄二さんは問う。

 「昭和3年は、公共の安全を守り災厄を避けるため緊急の必要があり、帝国議会閉会中に政府が発布できる緊急勅令によって、治安維持法が改正されました。

 それまでの取り締まり対象だった共産党に加え、労組など共産党の「外郭団体」だとして取り締まり対象に加えられました。

 これ以降、プロの活動家だけでなく普通の人が取り締まられるようになり、拡大解釈で戦争に反対する勢力を弾圧するため使われました。

 戦況が悪化したした昭和181943)年以降は、反戦的な傾向がある小規模の新興宗教への適用が目立ちましたが、反戦思想は治安維持法の対象ではなかったので、国家を否定することが口実とされました」と、内田博文さんは答える。

 ――「共謀罪」も拡大解釈が可能ですか、との山口栄二さんの問に。

 「すでに拡大解釈される仕掛けがあるのです。「共謀」という概念について最高裁の判例は、明示的なものである必要はなく、暗黙の共謀でもいいとしています。

 たとえば、米軍基地建設反対運動をしている市民団体が威力業務妨害罪で摘発された時に、その妨害行為をするための話し合いに参加していなくても、その話し合いがあることを知って黙認した人も「暗黙の共謀」があったとして起訴されるかもしれません。

 さらに、共謀罪に幇助罪が成立するという解釈を取れば、共謀と直接関係のない家族や友人も摘発される可能性があります」と、内田博文さんは答える。」 と、教えてくれる。

 さらに記事は、

 「――他の現行法と結びつくと危険なことがあるますか、と山口栄二さんは問う。

 「通信傍受(盗聴)法では、2年以上の懲役・禁固に当たる犯罪が数人の共謀によるものであると疑うに足りる状況があるときは、裁判所の許可を得て通信傍受ができることになっています。

 共謀罪はこれにあたりますから、共謀罪の疑いさえあれば盗聴し放題が可能ということになります」と、内田博文さんは答える。

 ――「治安維持法が「育ての親」だった」ともしてきされます、と山口栄二さんは問う。

 「裁判所が捜査当局側の拡大解釈を容認した結果、処罰の対象が雪だるま式に拡大しました。例えば、慶応大の学生が大学公認の経済研究サークルで共産主義の研究をしたとして起訴された事件で、大審院は昭和151940)年の判決で「思想の研究と運動とは厳に区別すべきだ」と言う弁護人の訴えを退けました。

 共産党の目的達成に資することを認識しながら研究したとして罪に問いました。

 これによって左翼思想の研究が事実上封じられることになりました。

 「普通の人々」の「普通の生活」が処罰の対象とされるようになったのです」と、内田博文さんは答える。

 ――なぜ裁判所は歯止めにならなかったのですか、と山口栄二さんは問う。

 「思想犯の動向については、主に思想犯の取り締まりを担当した思想検事の方が裁判官よりも詳しく、彼らの主張をうのみにしやすい状況がありました。

 治安維持法以降は格段に検察官の権限が拡大された点も重要です」と、内田博文さんは答える。

 --現在はどうでしょう、と山口栄二さんは問う。

 「現在は戦前以上に「検察官司法」が進んでいるのではないでしょうか。

 確定判決も無罪率は0.03%(2015年)にすぎず。

 量刑も検察官の求刑に近い判決がほとんどです。

 戦前でも昭和3年までは無罪率が2%を超えていたのと比べても、現在の刑事裁判は事実上検察官が仕切っていると言っても過言ではありません」

 「沖縄県では米軍施設建設反対のリーダーが器物損壊罪容疑などで逮捕され、約5か月も拘留された例は、明らかに運動つぶしのための予防拘禁に近く、憲法が禁じている正当に理由のない拘禁です。

 こうした拘留を認めたことからも、裁判所にチェック役を期待するのは難しいかもしれません」と、内田博文さんは答える。

 ――治安維持法は戦後廃止されましたが、戦後の刑事司法に悪影響を及ぼしたそうですね、と山口栄二さんは問う。

 「戦前の刑事裁判では、検察官が取り調べ時に作成し、被疑者に署名させた自白調書は、自白強要を招くとして、殺人などの重大な事件では有罪の証拠としては認められませんでした。

 治安維持法では重大な戦時犯罪に限って有罪の証拠にできるとされました。

 この例外的措置は廃止されるべきでしたが、戦後の新刑事訴訟法で、逆に、どの事件でも有罪証拠にできるようになりました。

 その結果、無理な取り調べの虚偽自白による冤罪事件が多く起きたのです」と、内田博文さんは答える。 」と教えてくれる。

 最後に記事は、「――共謀罪が成立すると、治安維持法のように「普通の人々」の「普通の生活」が処罰の対象になりますか、と山口栄二さんは問う。

 「行政の無策への反対やあらゆる権利運動が対象になるでしょう。共謀罪の成立要件とされている「組織的犯罪集団である団体」の活動については、組織的犯罪処罰法で会員制リゾート会社による詐欺的な預託金募集といった企業の営業も対象になると解釈されています。

 また、偽証罪も共謀罪の対象犯罪とされますから、例えば弁護士が証人との打ち合わせで、「次回の口頭弁論でこう証言しよう」などと、普通に話し合っただけでも偽証罪を疑われ、共謀罪に問われかねません。

 戦前、、治安維持法違反事件を弁護した多くの弁護士が、同法違反で起訴された事件を思い起こさせます」と、内田博文さんは答える。

 ――法案が成立したら、どのように向き合うべきでしょうか、と山口栄二さんは問う。

 「憲法31条がある以上、対抗の余地はあります。共謀罪は、近代刑法の基本原則を定めた31条に反する「違憲」だと主張することです。

 ある行為を犯罪として処罰するには、あらかじめ法律で、犯罪とされる行為と、それに対して課される刑罰を明確に規定しておかなければならないとする原則です。

 共謀罪はこの「明確性」の原則に反します。

 思想・信条 の自由を保障した憲法19条にも抵触する恐れが強いといえます。

 ただ、自民党憲法改正草案のように「公益及び公の秩序に反してなからない」といった権利を限定する文言が入れば対抗は難しくなります」と、内田博さんは答える」として締めくくった。

 読んで大変勉強になった。

 内田博文さんの「共謀罪をはじめ近年の法整備などの動きは、戦前をほうふつさせます」との指摘、

 「左翼思想を取り締まる治安維持法は、軍事機密を守る軍機保護法や国防上の重要な情報を守る国防保安法などの戦時機密法、すべての人的、物的資源を戦争のためにつけるようにする国家総動員法、家族や民間団体を統制する戦時組織法制を整備していった戦前と重なるのです」との指摘、はあたっているようで恐ろしい。治安維持法の大改正の後、9か月後に真珠湾攻撃があった。共謀罪の制定の後に待っているのは、朝鮮有事か、米中衝突か、いずれにしても日本の近くでの戦争が予定されているのかもしれない、と思うと恐ろしい。

 また内田博文さんは共謀罪の問題点として「「社会に有害な結果を生じる行為がなければ処罰されない」という近代刑法の基本原理に反します」と教えてくれ、

 また内田博文さんは法案が成立したときの向き合い方について 「憲法31条がある以上、対抗の余地はあります。共謀罪は、近代刑法の基本原理を定めた31条に反する「違憲」だと主張するのです。」とも教えてくれる。

 

 


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by sasakitosio | 2017-03-27 07:47 | 朝日新聞を読んで | Trackback

3.26日付東京新聞朝刊29面に、「本音のコラム」と言う欄がある。筆者は、法政大教授・山口二郎氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「森友学園の籠池理事長の証人喚問は真相究明に結びつくものではなかったが、政治、行政の腐敗を明らかにするものであった。

 国有地の払い下げや小学校の設置認可をめぐって、贈収賄などの犯罪があったとは思えない。

 しかし、見方を変えれば、だからこそ今の腐敗は質が悪いということもできるのである。」と切り出した。

 続けて筆者は、「安倍首相の妻昭恵氏が蓮池氏の求めに応じて口利きしたことはないのかもしれない。

 しかし、首相や夫人と親密な間柄にあることを誇示すれば、幼稚園長の頼みであっても首相夫人付きの官僚が財務省の高級官僚に事情を問い合わせ、予算措置についても情報を提供してくれる。それだけでも不公平と言える。

 財務省は国有地の値引きについて適正な手続きに沿ったと言い張るが、価格査定の家庭に関する資料は廃棄したと、以後の説明を拒否する。政治家からの働き掛けはなかったのかもしれないが、森友学園に対する売却が前例のない厚遇であったことは明白である。

 政治家は明示的な指示を出しておらず、官僚は有力政治家の意向をおもんばかって優遇を与える。

 そして、意思決定はすべてやぶの中。」と指摘した。

 最後に筆者は、「法治国家における責任追及は、文書に基づく意思決定を前提としている。

 以心伝心と資料の廃棄は、法の支配を崩壊させ、誰も責任を取らない専制国家をもたらす。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「政治家は明示的な指示を出しておらず、官僚は有力政治家の意向をおもんばかって優遇を与える。そして意思決定はすべてやぶの中。」との指摘、

 「以心伝心と資料の廃棄は、法の支配を崩壊させ、誰も責任を取らない専制国家をもたらす。」との指摘は、「今の腐敗は質が悪い」という指摘に結びつき、その通りだと思った。

 腐ったリンゴの、腐った部分だけ取り除けば、立派に食することができる「状態」ではなく、全部が丸ごと「腐敗」していて廃棄するしかない「状態」と言うことか?

 

 

 


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by sasakitosio | 2017-03-27 06:47 | 東京新聞を読んで | Trackback


318日付東京新聞社説に、原発避難者訴訟が載った。今日はこの社説を学習することにした。

 まず社説は、「原発事故によって平穏に生きる権利を侵された。そう避難者が慰謝料を求めた裁判で前橋地裁判決は国と東京電力の過失を明白に認めた。

 生活は戻らない。原発の再稼働を急がず立ち止まるべきだ。

 どこに住むのか、どんな仕事を選ぶか、人には自分の人生を決める権利がある。

 しかし、原発事故でもたらされた放射能の恐怖や不安がそれをかなわなくする。

 「原発事故の為に穏やかに生きることができなくなった」と国と東電の責任を正面から問う裁判だった。

 判決は原発の電源を喪失させる大規模な津波発生など、事故を予見しながら適切な対策を怠った東電と、原発事業に対して適切なに規制権限を行使しなかった国の責任を全面的に認めた。

 各地では約30の同種の裁判が争われている」と切り出した。

 続けて社説は。「争点の一つは、原発の敷地地盤面を超え、非常用電源を浸水させるほどの巨大津波の発生を予見できたかどうかにあった。

 判決は「地震、津波は予見できた」と認めた。被害を防ぐ措置についても「一年でできる電源車の高台配備やケーブル敷設という暫定的対策さえ行わなかった」と東電の対応のずさんさを断じ「経済的合理性を安全性に優先させたと評価されてもやむをえない」などと強い言葉で表した。

 原発規制を担う国に対しては「東電に対して技術的適合命令など規制権限を行使すべきで、権限を行使していれば事故は防げた」と、不適切な行政が事故を招いことを認めた。

 慰謝料の算定で問題になってきたのが国の原子力損害賠償紛争審査会が決めた中間指針である。裁判では指針を上回る賠償が認められるかどうかが注目された。

 判決は国と東電の過失は認めたものの指針の合理性を認めており、賠償額は低い。

 指針より上積された人がおる一方、半数が棄却されたのは残念である。」と指摘した。

 最後に社説は、「原発事故がもたらした放射能汚染は甚大で、国が線引きした避難区域の内と外でその被害は本質的に違いはない。

 にもかかわらず、区域外の被害者にまともな賠償が行われないのは差別である。 指針は是正されるべきである。

 原発事故は国策が招いた人災である。政府は原発回帰を強め各地で再稼働を進めているが、事故がひとたび起きればその被害は償い切れない。

 この判決を重く受けとめ、一刻も早い被害の回復にこそ努めるべきだ。」と締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「判決は原発の電源を喪失させる大規模な津波発生など、事故を予見しながら適切な対策を怠った東電と、原発事業に対して適切に規制権限を行使しなかった国の責任を全面的に認めた」とのこと。

 「争点の一つは、原発の敷地地盤面を超え、非常用電源を浸水させるほどの巨大津波を予見できたかどうかにあった」とのこと、

 「判決は、「地震、津波は予見できた」と認めた。被害を防ぐ措置についても「1年でできる電源車の高台配備やケーブルの敷設という暫定的対策さえ行わなかった」と東電の対応の杜撰さを断じ、「経済的合理性を安全性に優先をさせたと評されてもやむをえない」などとした」とのこと、

 「原発事業の規制を担う国に対しては「東電に対して技術基準適合命令など規制権限を行使すべきで、権限行使をしていれば事故は防げた」と不適切な行政が事故を招いたことを認めた」とのこと、等々はごく常識的な判断を、判決は示したような気がした。

 社説は「原発事故は国策が招いた人災である」と断言する。その通りだが、経産省をはじめ政府は、それを認めようとしないで6年間きたことが司法の側から指摘された。裁判所は、なぜか地裁が最高裁より国民の権利を守る点において、上のような気がしてならない。

 

 


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by sasakitosio | 2017-03-26 06:55 | 東京新聞を読んで | Trackback

3月21日付東京新聞朝刊11面に、「メデイア観望」という欄がある。筆者は、東京メデイア事業部長・北島弘和氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「インターネット広告が好調だ。

 電通が発表した「2016年日本の広告費」によると、わが国の16年度の総広告費は、6兆2880億円(前年度比101.9%)で、5年連続して前年を上回った。

 媒体別にみると、インターネットは1兆3100億円で、前年度比113%。

 多媒体と比べてみると、伸び率の突出ぶりが際立つ。

 テレビは、リオデジャネイロ五輪の追い風があったが,1兆96507億円。額ではインターネットにまだ勝てるが、1.7%の微増にとどまった。

 ラジオも2.5%の微増で、1285億円。

 一方、印刷メデイアは、新聞が前年を下回る5431億円(95.6%)、雑誌も2223億円(91%)と、厳しい。

 なぜ、インターネット広告が伸びているのか。

 一因としてスマートフォンなどの動画広告の普及が挙げられる。

 スマホ画面を上から下へ読み進めていくと、広告が出現しだす。

 人間も動物なので、動くものに自然と視覚が反応する。その「習性」を利用しユーザーに効果的に広告を印象付けることができる。」と切り出した。

 続けて筆者は、「広告に限らず、コンテンツ事態も動画が増えた。

ユーチューブ、ライン、ツイッター、フェイスブック、インスタグラム・・・あらゆるアプリで、ライブ映像の視聴も投稿も楽しめる。

 ニュースアプリを提供するスマートニュース社の松浦茂樹ディレクターは、今後さらに動画コンテンツが増えると予測する。

 「幼少期を動画に囲まれた環境で過ごしているユーザーの多くが、その原体験を引きずるから」というのだ。

 総務省は、20年東京五輪を目指し、第五世代通信(5G)の整備を本格化する。

 5Gは現状の第4世代(4G)の数十倍から百倍の通信速度で、パソコンからスマホに限らず、あらゆるものがネットにつながる「IOT」(Internet of Things)世の中を想定する。」と指摘した。

 最後に筆者は、「5G実用化に歩調を合わせるように、NHKは、番組の同時送信などインターネット事業を年々拡大。

 ニュースや防災、スポーツ向けのアプリと多彩だ。インターネット業務予算は、15年度123億3000万円(受信料収入の1.9%)、16年度130億3000万円(同)、17年度140億5000万円(同2%)と、確実に増やしている。

 松浦氏は、「NHKは眠れる巨人。今の手探り感が「確信」に変われば、かなり上手に通信と放送のバランスをとりそう」という。

 「スマホ動画」の時代が隆盛を迎えようとしている。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「電通が発表した「2016年日本の広告費は62880億円」とのこと、

 「インターネットは13100億円」とのこと、

 「テレビは19650億円」とのこと、

 「ラジオは1285億円」とのこと、

 「新聞は1431億円」とのこと、

「雑誌も2223億円」とのこと、等々を知ることができた。新聞・雑誌を寄せ付けず、テレビに肉薄するインターネットの広告の金額を知り、テレビの時代が終わりに近づき、インターネットの時代が来ていることが分かった。

 「総務省は、20年東京五輪を目指し、第五世代の通信(5G)の整備を本格化する。」とのこと、

 「5G実用化に歩調を合わせるように、NHKは、番組の同時配信などインターネット事業を年々拡大。」とのこと、等も知ることができた。

 戦後の団塊の世代が高齢化する時代、前期高齢者の自分は5G時代に適用できるだろうか、いささか自信はない。

 


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by sasakitosio | 2017-03-26 06:44 | 東京新聞を読んで | Trackback

3月19日付朝日新聞朝刊4面に、「政治断簡」という欄がある。筆者は、政治部次長・高橋順子氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「心は売っても魂は売らない。原稿に行き詰まり、筆がツルッと滑りそうになった時にかみしめるこの言葉。ミュージシャンの山下達郎氏が後輩と対談した際に、授けた。

 「すべてのコマーシャリズムと言うのは、心のどこかのパートを売らなければならない。問題はその中でいかに音楽を作るうえでのパッションや真実をキープできるか。ただの奴隷じゃなくて」(山口隆)「叱られ」)

 人間は基本、スケベだ。

 私の人生、内なるスケベ心との闘いだと言ってもいい。小さな拍手をもらったら、もっと大きな拍手が欲しくなる。知らず知らず拍手をもらうことが自己目的化してパッションや真実を手放し、過剰に飾ったりとがったり、その過剰さにいつしか人格が飲み込まれてしまう人もいる。

 分野や思想の左右を問わず、たくさん目撃してきた。森友学園の籠池泰典氏も、たぶん。

 幼稚園児に教育勅語を暗唱させる。

 差別的言辞を吐く。

 籠池氏の言動のいちいちに驚きと怒りを禁じえないが、そんな氏に「拍手」を送り、今知らん顔をしている政治家や有名文化人らの魂の所在を考えずにはいられない。」と切り出した。

 続けて筆者は、「蓮池氏に「安倍晋三記念小学校」の名前を持ちかけられた首相は「趣味でない」から断ったという。良かった。

 ただ首相は一度、「そうしたら喜んでくれるはず」と見込まれてしまった自分と向き合った方がいいのではないか。

 蓮池氏に限らず、様々大勢の人が、首相に喜んでもらいたい、どうしたら喜んでもらえるかと日々知恵を絞っている。首相にまつわるあらゆることを忖度している。

 当たり前だよね。

 首相は最高権力者だから。

そして、素直に無防備に喜び、「また喜ばせたい」と人に思わせてしまうタイプの権力者だから。

 スケベはスケベを呼ぶ。

 他意はない。

 ふと浮かんだので、ここに記しておく。

 「敵」を仕立てて被害者面をする。

 己の責任に無関心で、詰みそうになっても認めず、時に逆ギレして盤面を荒らすーーー。

 私の見たところ、これが森友学園問題の登場人物の基本パターンで、それはどうも「お国のために頑張っている=自分は間違っていない」という無敵の脳内等式に支えられている模様。

 「愛国心は無頼漢の最後の避難所(サミュエル・ジョンソン)とはよく言ったものである。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「さて、首相は最近、国会で「印象操作だ」を連発し、13日の福嶋瑞穂参院議員の質問には、「あなたは責任とれるんですか」と声を荒げた。

 憲法は国会議員の国会での発言に免責特権を認めている。全国民を代表しての、自由な議論を補償するためだ。

 国会において首相は受験生、質問者は面接官のようなもの。受験生が面接官をひいては国民を恫喝する異常事態。政治家が説明責任や道義的責任を放棄するな、主権者は奴隷じゃねーぞーーと脳内デモ決行中に、自民党の新ポスターのキャッチコピーが「責任を果たす。」だと知る。

 本日も晴天なり。」として締めくくった。

読んでためになり、面白かった。

 「「敵を仕立てて被害者面をする。 己の責任には無関心で,詰みそうになっても認めず、時に逆切れして盤面を荒らすーーー。私の見たところ、これが森友学園問題の登場人物の基本パターン」との指摘は、共感した。

 人倫の道に外れた登場人物たちが、人倫を説く、その矛盾が「森友学園劇場」の尽きない面白さでは?

どこまで続くぬかるみぞ! 

 でもそろそろ、悪玉をやっつける正義の月光仮面が登場してもよさそうなものだが?

ないもにおねだりか?


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by sasakitosio | 2017-03-25 09:46 | 朝日新聞を読んで | Trackback