憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

カテゴリ:朝日新聞を読んで( 820 )


10月3日付朝日新聞社説に、「認知症と賠償 家族を支える仕組みを」の見出しで、障碍者の加害事件問題についての記事が載った。
  社説は、「認知症の人が地域で暮らしていれば、徘徊は珍しくない。もし事故が起きたとき、責任を家族だけに負わせず、社会で担う何らかの仕組みが必要では無いか。」と切り出した。
 さらに社説は、愛知県内で列車にはねられ死亡した認知症の男性(当時91)の遺族が、振り替え輸送にかかった費用などの損害賠償として約720万円をJR東海に支払うよう裁判で命じられた。
 8月に名古屋地裁が出した判決は、介護のを決めていた長男に監督義務があるとし、死亡男性の妻(当時85)についても目を離さず見守ることを怠った」と責任を認めた。一方介護の関与が薄い兄弟の責任は認めなかった。損害を受けた側を救済するため、民法の不法行為責任を根拠に、ここまで幅広い監督義務を家族に負わせるの妥当なのだろうか。」と判決に疑問を呈している。
 さらに社説は、「心配なのは、この判決がさまざまな介護現場の家族にもたらす心理的影響だ。介護にかかわるほど重い責任を問われる。それなら家族にとっては施設に入れたほうが安心。施設としてはカギをかけて外出させない方が安全―――という判断に傾きかねない。年老いても住みなれた地域で人間らしく暮らせるようにするのが、この国の政策目標である。判決はそこに冷や水を浴びせかけた。」と、判決に批判的だ。
そして、社説は、「高齢者の介護で家族が大きな役割をはたしているのは事実である。だが、法的にどんな責任を負うかは別問題だ。-中略―損害を受けた被害者の救済は必要である。それと、高齢者や精神障碍者が地域で人間らしく暮らすことと調和させる手立てを講じたい。家族の責任を問う以外に、何らかの社会的システムを設けるべきだ。たとえば犯罪被害者には給付金を支給する制度がある。知的障碍者については互助会から発展した民間の損害賠償責任保険がある。、、、、要介護の認知症高齢者は、2010年時点で280万人。25年には470万人にまで増えると推計されている。事故への備えは喫緊の課題だ。」と、早い対策を求めてる。
 確かに今まで、どちらかというと「要介護者や知的障碍者」などの、権利擁護に世の関心が向いてきたが、誰しも「み慣れた地域で暮らすのが幸せ」との考えが広がれば、「要介護者や知的障碍者」が加害者になることがあっても不思議ではない。その点の、対策が不足していたのだ。と、社説を呼んで、気づかされた。
 
 
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by sasakitosio | 2013-10-08 13:26 | 朝日新聞を読んで | Trackback

10月4日付朝日新聞社説は、「米政治の混迷 妥協する分別を持て」の見出しで、アメリカの議会に注文をつけた。
 社説は、「妥協点を探る良識を失った政治が国を無用な混乱に陥れる。」と切り出した。
 つづいて社説は、「米国の会計年度は10月から始まる。だが、連邦議会は与野党の対立により予算が組めずにいる。そのため連邦政府の一部が1日から閉鎖された。クリントン政権時代以来、約17年ぶりの異常事態だ。長引けば米国経済だけでなく、世界の安定も脅かしかねない。米議会は大局観にたった分別を取り戻し、政府機能を早く正常化させる責任がある。」と指摘した。
 さらに社説は、「この閉鎖で自宅待機となった職員は80万人に及ぶ。国防や治安などの活動は維持されるが、国立の公園や博物館などが閉まった。
 中小企業への公的融資の事務なども滞りかねない。
 商務省や労働省は経済統計の発表を中止した。
 連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策にも影を落とす恐れがある。
 オバマ大統領は、来週のアジア太平洋経済協力会議(APEC)にマレーシアとフィリピンを訪れるはずだったが、中止せざるを得なくなった。」と、その影響力の大きさを指摘した。
 そして社説は、「議会には別の難題も近づいている。政府債務の上限である。今月17日までにその引上げに合意できなければ、国の資金繰が限界を迎える。最悪の場合、米国債の利払いなどが滞る債務不履行(デフォルト)が起き、世界の金融動乱にも発展しかねない。これは何としても避けなければならない。」と、危機感を募らせている。 
 そして、社説は、「近年の米国が陥った「分裂政治」の根底には、政府の役割をめぐる理念の対立がある。福祉を重んじ、財政再建に増税も組み入れる民主党は「大きな政府派」。国の支出減で赤字を減らし、減税も目指す野党共和党は「小さな政府派」。」と指摘し、あわせて、社説は「シリアへの軍事介入を見送ったオバマ政権の求心力が落ちると読んだ共和党保守派が、来年の中間選挙をにらんで強気の駆け引きに出たからである。」と、混迷の原因を、説明している。
 最後に社説は、「一つの政治課題にこだわって、国家予算全体をとどこらせる頑迷さを国民が納得するはずがない。共和党の穏健派は直ちに事態を収拾させる党内調整を急がなければならない。」と、共和党に事態の収拾を促して、締めくくった。
 読んで、いくつか、考えた。
 ひとつは、アメリカの政治、中でも議会に、中でも共和党に、中でも保守派に対して、批判と自重を求める「朝日新聞の社説」が、アメリカでどのような評価を受けてのか、気になった。
 二つ目は、アメリカの政治の現場に「体を張る人」の、思想や信念は、いかなるものなのか、知りたくなった。
 三つ目は、日本もアメリカも、両院でねじれがあることで、見える「不都合も矛盾も課題も」ある。ただ、ねじれだけ解消しても、「不都合も矛盾も課題も」解決されない。そればかりか「真の解決」をおくらせるだけではないか。
 四つ目は、アメリカは上手くいった「資本主義」で、中国は上手くいった「共産主義」で、いま、共に格差是正という、難題を抱えている。それを、どのように解決するのか。結果が楽しみだ。 
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by sasakitosio | 2013-10-08 13:17 | 朝日新聞を読んで | Trackback
 10月1日付朝日新聞社説下に、「記者有論」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、東北復興取材センター長・仙台総局長坪井ゆづる氏だ。今日はこの記事で勉強することにした。
 筆者は、「東京五輪を率直に喜べない。理由は三つある。一つは、東日本大震災の復興に直接、悪い影響を与えかねないことだ。-中略ー資材の高騰や人手不足、住民合意が得られないなどで、つまずく計画も多い。昨年度は除染の遅れもあって、約10兆円の復興予算の35%が使われなかった。こんな現場から見れば、被災地向けの資金と人手が、五輪の準備に回ってしまうことを懸念せざるを得ない。
 二つ目は、震災の風化の加速だ。自戒を込めて言えば、被災地の記事はすでに減っている。そこに7年後の祭典という明るい目標が現われた。どんどん楽しい話題があふれるだろう。その結果、時間が止まったままの原発被災地だけでなく、首都直下型地震、南海トラフ巨大地震といった「次の震災」への対策が、おろそかにならないかと不安になる。
 三つ目は、私たちはいつまでも東京一極集中を続けるのだろうか、というやりきれなさだ。震災は、私たちの暮らし方の見直しを迫った、はずだ。東京の電力を福島の原発が担ってきたことに象徴される経済成長を支えた仕組みや、その根っこにある都市と地方のいびつな関係をこのまま続けていくのかと。-中略ーーー
 折しも、国会が分権推進を決議してから、今年で20年になる。決議は、「東京への一極集中を排除」すると明記していた。一極集中が地域の担い手も仕事も運び去ってしまい、分権の目的である「地域の自立」を妨げるからだ。」と、指摘した。
 最後に、筆者は、「再びの東京五輪に沸くさまを見聞きするたびに、震災の教訓に学ぼうとしない、私たちの
危うい先行きを暗示しているようでならない。」と結んでいる。
 筆者の危惧は、今のところ、当たっていると思います。その心配を、解消することをみんなで考えることができないか。東京五輪を、被災地復興につなげる事はできないか。オリンピック開催までの7年の間に「首都直下型の大地震」が来ても、東京五輪を「返上」しなくていい方法。それは、仙台が東京壊滅の時に首都としての機能を持ち、仙台でオリンピックができる準備をする、こんな発想はできないか。東日本大震災は、数百年に1度の災害とも言われてきた。
少なくとも、7年後は大丈夫だろう。なれば、それに伴って、原発の後始末も、津波被害の復興も、オリンピックに向けて、加速されるのではないか。
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by sasakitosio | 2013-10-04 17:57 | 朝日新聞を読んで | Trackback
 9月30日付朝日新聞社説下に、「風」という、署名入りの囲み記事がある。筆者は、中国総局長古谷浩一氏だ。今日はこの記事を勉強することにした。
 筆者は、「毛沢東が象徴するのは、みんなが貧しかった社会主義計画経済の時代。深刻な貧富の差に不満を持つ人々は、その平等さを懐かしむ。今年12月には生誕120年も巡ってくる。今、この国の抱える問題を端的に表すキーワードは「毛沢東」である。」と指摘した。
 さらに筆者は、「薄熙来事件の公判では、裁判所前に毛沢東の肖像を持った支持者が現われた。強引な財政投入で貧困対策に取り組んだ元重慶市書記の薄熙来が掲げたのが、毛路線への回帰だった。その失脚は、党内の路線対立を表面化させ、権力闘争に火をつけた。」と指摘した。
 つづけて、筆者は、「北京航空航天大学の韓徳強研究員(46)は、薄熙来書記への支持を訴え、募金運動を呼びかけている。「党は人民のためでなく、人民元のために奉仕している。と大衆は感じている。このままでは危ない」。格差是正のため毛主席のような強力な指導者が必要だと主張する。一方、著名な経済学者、茅于軾氏(84)はこうした毛崇拝の広がりを懸念する。「毛沢東は人権を犠牲にし、貧富の平等さを求めた。最も重要なのは人権のはずだ」。多数の死者を出した大躍進運動や文化大革命を繰り返してはならないと訴えた。」と、両論を紹介した。
 最後に筆者は、「党内の対立を反映するかのように、10月に行われるとみられた党中央委員会第三回全体会議(三中全会)は11月にずれ込んだ。政治的に毛支持者に配慮しつつ、経済面では改革開放を推し進める矛盾。その先にある社会は何か。建国の父、毛主席は亡霊のように、習体制を揺さぶっている、」と指摘した。
 現在の中国の、悩みを、少し理解できた。また、共産党一党独裁で、資本主義を進めるという「矛盾」の先に、ある社会は何か、それを早く見たい。
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by sasakitosio | 2013-10-03 20:09 | 朝日新聞を読んで | Trackback
 9月29日付朝日新聞7面に、「波聞風問」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、編集委員原真人氏だ。 今日はこの記事に学ぶことにした。
 筆者は、「今の東電は以前のような独立した民間会社ではない。自力で資金調達もできない。政府に選ばれた経営陣が政権や国会に伺いを立てながら経営している。いわば政府に生命維持装置を取り付けられたゾンビ企業である。
 2年前、東電が破綻すれば賠償と除染、廃炉の当事者が不在になることを恐れた政府は、東電を生きながらえさせる道を選んだ。上場企業の体裁をたもちつつ、原子力損害賠償支援機構が資金繰りを助けることしたのだ。想定される必要資金5兆円を機構が調達し東電に貸す。東電は、奉加帳を回された他の電力会社とともに、それを分割返済する。税金を投入するわけでないから一見すると国民の懐は痛まない。ただ電力会社の負担はいずれ電気料金値上げで国民が支払わされるものだ。
 しかも、負担額は国民の知らぬ間に急速に膨らむ。低線量汚染基準が国際ルールよりはるかに厳しいため、除染や賠償の費用が予定よりかなり増えているのだ。これに廃炉や最終処分のための巨額設備投資も含めれば控えめに見積もっても総費用は15兆円をくだらない。つまり、10兆円足りない計算になる。
 それでも、財務省や経済産業省が焦らないのは、機構の支援額さえ増やせば当面つじつまが合うからだ。東電にはあくまでも貸しているだけ。そして、東電が生きている限り、回収は可能、との理屈だ。
 ただ、ベストシナリオでも23年計画だった返済は、額が15兆円に増えれば100年計画となる。これでは計画とは言えない。単純な先送り策だ。実質債務超過でも東電を破綻させなかったため、株主責任も銀行の貸し手責任も問われていない。」と指摘した。
 最後に筆者は、「東電を破綻させれば、大規模な損害賠償に支障が生じ、金融市場の混乱や人材の流出を招く恐れもある。それでもゾンビのまま100年生かすよりましだ。政府も責任の主体であることをはっきりさせ、役割分担を決めた上で、東電の再処理を急ぐべきだ。」と締めくくった。
 読んで、勉強になった。原発問題で、矢面にたたされている「東電社長」はゾンビ社長なんだ!!とうりで元気が、まるで感じられなかったわけだ。それにしても、政府(経産省)の責任は重いと思った。







 
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by sasakitosio | 2013-10-02 20:20 | 朝日新聞を読んで | Trackback
 9月28日朝日新聞社説に、「首相国連演説 平和主義というのなら」という見出しで、首相の言う「積極的平和主義についての記事が載った。今日は、この社説に学ぶことにした。
 社説は、「安倍首相がニューヨークでの国連総会の一般討論演説で「新たに積極的平和主義をかかげる」と表明した。国連平和維持活動(PKO)に積極的に参加を図るという。-中略ー気がかりなのは、首相が前日に米国の保守系シンクタンクで講演した際、「集団的安全保障」だけでなく「集団的自衛権」にも触れながら、積極的平和主義を唱えていたことだ。ー中略ー講演で首相が強調したのは、米国主導の安全保障の枠組みで、日本が同盟国らしい役割を果たす決意だった。-中略ーしかし、米国主導の軍事介入に深入りすることがはたして平和主義と呼べるか。憲法九条の下日本は紛争への直接介入とは距離を置く平和主義を掲げてきた。その条件下で自衛隊はPKOに参加し、高い評価を得てきた。こうした平和主義と、集団的自衛権の行使を含めた積極的平和主義は、全く別物である。」と断定した。
 最後に社説は、「いま首相が平和主義という言葉を使うのは、集団的自衛権への理解を求め、憲法解釈の変更を実現するための方便のように見える。」と、疑問を呈している。
 確かに、国内でのこれまでの首相の言動を見る限り、社説のいう「解釈改憲の方便」にくみしたい。
 また、いつも思うのだが、国連演説で、見識の高さで「世界中をうならせる」演説を、生きているうちに、一回は聞きたいものだ。
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by sasakitosio | 2013-10-02 17:46 | 朝日新聞を読んで | Trackback
 9月27日付朝日新聞社説下に、「記者有論」という署名入りの囲み記事がある。「廃炉会計見直し 東電はまず上場廃止を」という見出しで、企業会計原則の例外(廃炉会計の見直し)についての記事が載った。
 筆者は、経済部松浦新氏だ。今日は、この記事に、学ぶことにした。
 筆者は、「東京電力の福島第一原発の現場を19日に視察した安倍晋三首相は、廃炉費用1兆円増と、5.6号機の廃炉を求め、広瀬社長は応じる姿勢をしました。」、「実現が遅れたのは、東電の経営問題のためだ。2013年3月決算で東電の連結純資産は1兆1378億円。一方、5.6号機の廃炉に2000億円かかる。廃炉費用の追加1兆円が加わると純資産の額を上回り、債務超過になる。すると、東電は銀行との取引が受けられず、経営破綻が表面化する。」、「この決断ができる前提には経済産業省が進めている「廃炉会計の見直し」がある。見直し案によれば、原発は廃炉になっても、会計上は資産として残すことができる。それどころか、廃炉のために新設する設備も資産として計上でき、廃炉にかかるひようの積立不足も、まとめて損失として処理せず、10年に分割して処理できる。こんな経理処理を普通の会社がすれば、すぐに「粉飾決算」に問われ、刑事罰の対象になる。-中略ーところが、電力会社の場合は、経産省が企業会計原則の例外を定めることができる。これを使って一連の廃炉会計の変更を進める動きが進んでおり、10月中旬にも実現する見込みになっている。-中略ー問題は、これが帳簿上の処理でしかなく、実態は何も変わらないことだ。」と目の覚めるような見事な指摘をして見せてくれた。
 最後に筆者は、「東電がこの会計処理をするのであれば、まず、上場廃止することから始めるべきだ。」と主張している。
 読んで、経産省によって、電力会社の場合企業会計原則の例外を定めることができること、を初めて知った。こんな国民だましの、手品が用意してあったとは!!
 実態が何も変わらないまま、実態は赤字で破綻しているのに、帳簿上の黒字、これで、株式を上場したままでは、国家(経産省)が「国民だまし、投資家だまし」の手伝いをしたことになるのではないか?  
 筆者の言う通り、東電は、一日も早く、上場を廃止すべきだと、考えました。
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by sasakitosio | 2013-10-01 08:22 | 朝日新聞を読んで | Trackback

軍や外圧は危うい誘惑

 9月26日付朝日新聞15面論壇時評に、「あすを探る 外交」という署名入りの囲み記事がある。「軍や外圧は危うい誘惑」という見出しで、中東情勢を分析している。筆者は、千葉大教授・中東政治研究の酒井啓子氏だ。
 今日は、この記事に学ぶことにした。
 筆者は、「9.11の再来を防ぐために、と行われたアフガニスタン戦争、イラク戦争は、従来国際社会がタブーとしたことを人道と世界の安全を名目として既成事実化した。それは、「外国軍が介入して、一国の政権を転覆する。」ことである。換言すれば、外圧と軍事力だ。今中東で起きていることの底流には、その規制事実がある。「外国軍の介入で政権転覆」は介入する側とされる側で、持つ意味が違う。」、
 「介入する側にとっては、あくまでもそれはリスクとコストの問題である。自国や同盟国の安全に脅威となる事態に対して、その原因となる政権を取り除きたいと考えるかどうか。そのことに費やす理念と労力が、介入国にあるかどうか。」、
 「一方介入される側にとって「外国軍の介入で政権転覆」は、意味が異なる。それは「内政不干渉」国家主権」に矛盾し、植民地支配の延長とみなされる。」、「だが、全く反対のメッセージもまた、イラク戦争後の中東に残された。それは、「政権を転覆するには外圧と軍の介入が有効」である。イラクとアフガニスタンの戦争は反政府勢力が微力でも、外国が軍事力をもって圧力をかければ政権打倒が可能だ。という実例になった。」、 「外圧によらず自らの尊厳を取り戻す、としたのが2011年エジプト革命だった。だが、それも「外圧と軍隊の有効性」の罠から自由ではない。なぜならエジプト市民がこの7月選んだのは、自国の軍を巻き込みクーデターをおこさせることだったからだ。選挙によって選ばれた政権に我慢できない場合、それを既存の制度によって変えられない場合、軍が倒す。外圧も軍事力も無用だった2年半前の非暴力抵抗路線から、自軍とはいえ軍依存へというエジプトの転向は「逆行」に見えると。」、と指摘した。
 筆者の分析と指摘によって、不可解極まりない「中東」の」現状認識に「正確さ」が一つ増したような気がしました。
 さらに筆者は、「西欧近代知識人の左派が貧困層を母体とする右派と対立して、軍が文民支配に終焉を告げる例は、世界の各地にみられる。」、
 「このように見れば、民主政治の外部要因なのに軍や外圧を切り札として期待する短絡性と性急さは、9.11の遺産以上の問題である。むしろ、民主主義の歴史の中で普遍的な課題だろう。」
 「知の前衛を謳って知識人が軍依存に陥るのは、日本を含めて、多くの非西欧諸国がかってたどった道に他ならないからだ。」、とも指摘した。
 このような視点で、日本の歴史をみると、少なくとも敗戦前までの歴史に当てはまりそうな気がしました。」
 最後に、筆者は、「では、日本はその課題を乗り越えたのか。外圧と暴力に政治の行き先を委ねる誘惑に本当に打ち勝ったのか。」という友人の問いに答えられない自分がいると、締めくくっている。
 筆者には、今の「日本国憲法」下、「外圧と暴力」に政治の行き先をゆだねることなく、平和で民主的で豊かな「日本」でいられるように、「新しい哲学」を「世界へ発信」してほしいと思いました。
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by sasakitosio | 2013-09-30 17:52 | 朝日新聞を読んで | Trackback
 9月26日付朝日新聞社説下に、「社説 余滴」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、経済社説担当田中雄一郎氏だ。今日は、この記事に学ぶことにした。
 筆者は、暴論であることは分かっているとことわったうえで、「企業がため込んだおカネ、いわゆる内部留保に税金をかけられないか。会社全体の経常利益は増えており、リーマン・ショック前の水準にほぼ回復した。日銀によると、金融を除く企業の内部留保は、現金と預金だけで220兆円に達する。」、「お金を吐き出させることを狙った税制の実例はあるのか。京都大学の諸富徹教授によると、世界大恐慌後の1930年代、米国のルーズベルト政権が導入した留保利潤税が当てはまる。-中略ーだが、企業の猛反発に加え、実施後景気が悪くなったこともあり、わずか数年で姿を消した・。-中略ー経営者の責任感に訴えたり、圧力をかけたりするのではなく、政策を通じて賃金を増やす。内部留保課税に賃金支払いへの誘導策を組み合わせるのだ。」と大胆な提案を下した。
 さらに筆者は、「2000年以降の年平均で見ると、米欧の主要国では消費者物価指数の上昇以上に賃金が増えている。日本は、デフレ化で物価が下がった以上に賃金を下げてきた。-中略ー政労使協議が始まった。抽象論の応酬はむなしい。内部留保課税も題材に、利益をため込んでいる代表的な企業のトップを呼んで、何故使わないのか、いつ使うのか、徹底討論してはどうか。」と、ユニークな提案をした。
 読んで、勉強になったし、よいヒントを得たような気がする。
 個人が貯蓄できるのは生活費に余裕があり、努力があったからだ。社会保障制度の現状で、その貯蓄はどの程度あれば老後の「安心」か、は人それぞれだ。
 企業も、内部留保は「余裕と努力」の結果である。世界情勢の現状で、企業が継続できるために、内部留保がどれだけ必要か。それは会社それぞれだろう。知人の会社社長には、尋ねられた時、一年間、収入ゼロでも、社員の給料を払えるだけの「社内留保」があれば、まず会社は続くだろう。世界の変化のスピードは、今は早いので、最悪の事態も1年は持たなかろうからと。
 個人も会社も、将来の備えとしての、「貯蓄」であり、内部留保だから、それらを限りなくゼロにするのは、社会・国家・世界の安定が不可欠のような気がするが?だから、筆者の提案は時宜を得たもののような気がしました。




稀に貯蓄が「趣味」の人がいるかもしれないが、最低限生きていくための「支出」は削るわけにはいかないはずだ。
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by sasakitosio | 2013-09-29 09:18 | 朝日新聞を読んで | Trackback
 9月25日付朝日新聞社説に、「反差別デモ ふつうの感覚を大切に」の見出しで、特定の人種や民族への憎悪をあおりたてる差別的表現「ヘイトスピーチ」についての記事が載った。
 今日はこの社説で、勉強するすることにした。
 社説は、「3連休の中日の東京・新宿周辺。在日韓国人らを罵倒する街頭行動が繰り広げられてきた新大久保などで、差別撤廃を求めるデモ行進があった。 ー中略ー沿道からの飛び入りも加わり、参加者は約1200人に上った。-中略ー日本は人種差別撤廃条約に加盟しており、条約はヘイトスピーチを禁じる法整備を求める。ー中略ー処罰法のあるなしにかかわらず、市民の側から自主的に、外国人排斥の主張に反対する動きが出てきた。」と報じ、「それは健全なことであり支持する。」としている。
 一方、社説は、「先週末、「日韓交流おまつり」の開会式に安倍首相の妻の昭惠さんが出席し、フェイスブックに投稿したところ、首相夫人としての行動を疑問視するような批判が相次いだ。開会式ではビビンバが混ぜ合わされ鏡割りが披露されただけ。市民中心の交流会だった。-中略ー冷え切った政治の関係が、市民同士の感情に影響し始め、ふつうだったことが、ふつうでなくなりつつある。」と心配している。
 社説にあるように、「昭惠さんは「色々なご意見がおありだと思いますが、お隣の国ですので仲良くしていきたい」とフェイスブックに書き加えたとのこと。これが、指導者の処すべき道だと思いました。
 日韓双方の指導者は、国民が仲良くする「外交努力」が足りないのではないか、と思いました。総理夫人の努力を多としながら。
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by sasakitosio | 2013-09-28 18:53 | 朝日新聞を読んで | Trackback