憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

カテゴリ:朝日新聞を読んで( 791 )

5月30日付朝日新聞朝刊7面に、「波聞風問」という欄がある。筆者は、編集委員・多賀谷克彦氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「先日、小学生を対象にしたプログラミングの教室に伺った。

 大阪・千里の駅前ビルの一室で、子ども10人がパソコンと向き合う。レゴの教材を使って、疑似紙幣を読み取り、チャージするICカードシステムをつくっていた。

 パソコンの画面上で、さまざまな機能を持つブロックをつなぎ合わせ、プログラムを組み立てる。模型が実際に動いたときは満面の笑みだった。

 教室のコーチ役で人工知能(AI)を研究する大学院生は「楽しみながら論理的な思考が身に付きます」と言う。

 この教室は阪神電鉄と読売テレビが昨年来、一挙に13校開設した。

 生徒は1千人に上る。彼らの生き生きした様子を見て、20年後の活躍に期待したいとも思った。」と切り出した。

 続けて筆者は、「ところが、今の企業社会では、この分野の人材が不足しているという。とりわけ話題のAI,いろんなものがインターネットにつながるIoTなど、最先端の技術者は1万5千人、3年後には5万人不足するという推計がある。

 どうすればいいのか。

 AIは自社ビジネスに関係あるのか。

 社内に人材はいるのだろうか。

 立ちすくむ経営者は少なくないと聞く。

 例えば、AIを作る人材、米西海岸の大学でコンピューターサイエンスを学んだ新卒者は年収2千万という。

 日本の年功型賃金にはなじまない報酬だ。

 また、AIの研究者やデータサイエンティストと呼ばれる技術者は、20代、30代が多い。

 彼らを採用しても、誰がマネジメントすればいいのだろう。

 経営共創基盤取締役の塩野誠さんは指摘する。

 AIの技術者を自ら採用するのか、別の分野の人材を育てるか、自社にノウハウがない場合、他社を買収するのか、委託するのか、提携するのか。

 「どれも日本企業が苦手なところ。日本企業には、AIは技術課題だけではなく、経営課題でもある」と言う。」と教えてくれる。

 さらに筆者は、「トヨタは自動運転を念頭に、米国にAI研究の新会社を設立した。10億ドルを投じるという。みんなが同じようにできるわけでもない。でも、何もしないのは不安だ。

 空調大手のダイキン工業の十河政則社長は「来春の採用からAI、IoTを担う人材として100人の別枠を設けて育てる」と言う。米国に人材育成に備える情報拠点を設ける準備も進めている。

 企業規模を問わずに使えるAIの汎用プラットフォームと作ろうという企業もある。

 京大、阪大の研究性らが設立したエクサインテリジェンス取締役の粟生万琴さんは「大学の最先端技術と企業ニーズをつなげたい」という。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「プログラムを学ぶ小学生らに、どんな環境を残せば残せばいいのか。

 企業は専門知識を評価する報酬制度を用意できるだろうか。

 大学は世界に通用する研究態勢を整えられだろうか。

 文部科学省は社会の変化を見通した人材育成のビジョンを作れるだろうか。

 AIから課題が見えてくる」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「この教室は阪神電鉄と読売テレビが昨年来、一挙に13校を開設した。生徒は1千人に上る。」とのこと、

 「今の企業社会では、この分野の人材が不足しているという。とりわけ話題のAI,色んなものがインターネットにつながるIoTなど、最先端の技術者は15千人、3年後には5万人不足するとういう推計がある」とのこと、

 「AIをつくる人材、米西海岸の大学でコンピューターサイエンスを学んだ新卒者は年収2千万という」とのこと、

 「AIの研究者やデータサイエンティストと呼ばれる技術者は、20代、30代が多い。」とのこと、

 「トヨタは自動運転を念頭に、米国にAI研究の会社を設立した。10ドルを投じるという」とのこと、

 「空調大手のダイキン工業の十河政則社長は「来春の採用からAi,IoTを担う人材として100人を別枠を設け、育てる」と言う」とのこと、

 「企業規模を問わずに使えるAIの汎用プラットホームをつくろうという企業もある」とのこと、等々を初めて知ることができた。

 また筆者は、AIからの見えてくる課題を挙げた。 

 ①プログラミングを学ぶ小学生に、どんな環境を残せばいいのか。

 ②企業は専門知識を評価する報酬制度を用意できるだろうか。

 ③大学は世界に通用する研究体制を整えられるだろうか。

 ④文部科学省は社会の変化を見通した人材育成のビジョンを作れるだろうか。

 この課題の中に、平和が続き、医学知識の普及などで健康寿命が大幅に伸びた今日、定年後の高齢者の再教育・再活用も、入れてほしいと思った。有能で健康な高齢者に、夢と希望を与えて、日本社会を活性化しよう!

 

 

 


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by sasakitosio | 2017-06-04 14:31 | 朝日新聞を読んで | Trackback

5月31日付朝日新聞社説に、「加計学園問題」が載った。今日はこの社説に学ぶことにした。

 まず社説は、「安倍首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐり、前文部科学事務次官の前川喜平氏が新たな証言をした。

 昨年9月~10月、和泉洋人・首相補佐官に首相官邸に複数回呼ばれ、新設を認める規制改革を早く進めるよう求められた。

 和泉氏はその際、「総理は自分の口から言えないから、私がかわりに言う」と述べたという。

 事実なら、すでに明らかになった内閣府からの求めに加え、首相補佐官も「総理」の名を直接あげて、文科省に働きかけていたことになる。

 証言は、国家戦略特区という政権の目玉政策に公私混同があった疑いを抱かせる。

 国政への信頼がいっそう揺らいでいることを政権は自覚すべきである。

 信じられないのは、事実関係を調査し、国民に対して説明する姿勢が首相らに全く見られないことだ。」と指摘した。

 続けて筆者は、「菅官房長官は記者会見で政府として調査はしないとし、「前川さんが勝手に言っていることに、いちいち政府として答えることはない」と突き放した。

 首相は国会で「改革を進めていくうえで常に抵抗勢力がある。抵抗勢力に屈せずにしっかりと改革を前に進めていくことが大切だ」と述べた。

 だが今回、問われているのは特区で獣医学部新設を認めることの是非ではない。

 トップダウンで規制に風穴を開ける特区である以上、首相が指導力を発揮することは当然だろう。

 問題はその手続きが公平、公正で透明であるかどうかだ。

 行政府として当然の責務を安倍政権は軽んじている。そう思わざるを得ない証言や文書がこれだけ明らかになっている。

 特区であれ、通常の政策であれ、行政府として、それを進める手続きが妥当であると国民や国会から納得が得られるようなものでなくてはならない。

 なのに首相は自ら調べようとせず、「私が知り合いだから頼むと言ったことは一度もない。 そうではないというなら証明してほしい」と野党に立証責任を転嫁するような発言をした。

 考え違いもはなはだしい。」と指摘した。

 最後に社説は、「政府が説明責任を果たさないなら、国会が事実究明の役割担う必要がある。

 前川氏をはじめ関係者の国会招致が不可欠だ。

 自民党の竹下旦国会対策委員長が前川氏の証人喚問について「政治の本質に何の関係もない」と拒んでいるは、全く同意できない。

 問われているのは、政治が信頼に足るかどうかだ。

 それは政治の本質にかかわらないのか、」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「菅官房長官は記者会見で政府として調査しないとし、「前川さんが勝手に言っていることに、いちいち政府として答えることはない」と突き放した」とのこと。

 この首相や官房長官が事実関係を調査し、国民に対して説明する姿勢が全く見られない「現実」は、政府は前川喜平前次官の発言を否定できない、何よりの証拠ではないのか。

 野党やマスメデイアには、政府が告訴も告発もできず、ただ「前川発言や文書」を無視し居直っていることの意味を「深堀りと深詰め」してほしいと思った。

 


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by sasakitosio | 2017-06-04 13:40 | 朝日新聞を読んで | Trackback

5月27日付朝日新聞朝刊17面に、「政治季評」という欄がある。

 筆者は、早稲田大学教授・豊永郁子氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「森友学園問題について考えた。

 これは政治家の口利きで政府が一民間事業者に国有地の払い下げについて利便を図るという、よくある政官民癒着の話ではないか。

 だが、それだけでは割り切れない何かを感じた人が多かっただろう。

 首相夫人の関与に世間の注目が集まり、夫人が公人か私人かという論点が国会で大真面目に論じられたりした。

 そんな中、ふと、この事件の気持ち悪さは、民間業者から政治家への見返りが、通常の票や政治献金ではなく、イデオロギー的忠誠や個人崇拝のジェスチァーであったことからくるのだろうと思った。

 そういえば、社会的・経済的な制裁や報酬をちらつかせてイデオロギー的な迎合を求めるのは、安倍政権一流の新しい国民へのアプローチであった。

 実際私たちを驚かせたのは、森友学園での教育の内容である。

 単に右翼的というのではない。

 異様なのは、安倍氏への個人崇拝が盛り込まれている点だ。

 学園の当時の理事長、籠池泰典氏としては、イデオロギー的ジェスチァーによって利便が得られるなら安いものと考えたのかも知れない。

 現に、国会の証人喚問などで、氏は首相への忠誠を簡単に翻している。

 しかし、私が何より注目したのは、安倍氏も籠池氏も、次世代へのイデオロギー教育の重要性がよくわかっている点だ。」と切り出した。

 続けて筆者は、「若い頃は、政治にとって最も重要なのは教育だと言われてもピンとこない。

 気の長い迂遠な話だと思う。

 ところが、世の中の風潮ががらりと変わるのを何度か体験すると、変化の駆動力が世代の交代にあるらしいこと、新しい世代があっという間に育つことに気づかされる。

 つまり次世代への教育が、意外に早く大きな効果をもたらすことを知る。

 実際、それは新しい価値観を持った若者たちを5年、10年のうちに世の中に送り込める。

 これによって、支配的イデオロギーを覆すことも可能だ。

 安倍氏とその周辺は、第一次政権時代あるいはその前から、このことを意識していたのだろう。そのイズムは徐々に目鼻を整え、浸透できる場所に浸透してきた。

 その一つの結晶が森友学園だったのだろう。

 飼い犬に手をかまれたからといって、安倍氏を侮ってはいけない。

 冷笑を浴びた10年前の「美しい国」キャンペーンも空振りではなかった。安倍氏は攻める場所と効果の時を心得ているようだ。

 リベラルはこれにどう対抗するのか。

 世代交代の油断のならなさには、2400年前にプラトンが着目している。

 著書「国家」の第8巻では、国制(政治体制)の類型と変化をめぐる議論にこのテーマが絡められる。

 巻の冒頭、プラトンは、想像上の理想国家を描き出す。

 哲学を治めた王が統治し、統治を補佐する戦士集団は、私有財産を持たず共同生活を送る。

 理想国家が実現するのは、優秀者支配制だ。

 智者が支配し適材適所が行われる「最善の国制」である。

 そしてこのあとプラトンは、理想国家がいくつかの国制を経て、「最悪の国制」、すなわち僭主(暴虐な独裁者)が支配する僭主独裁制に至る道筋を考察する。

 まず、優秀者支配制は解体が必至だ。

 解体は、世代交代が早晩もたらさす統治者たちの質の低下に始まり、勝利を善とし、戦士階級が支配する名誉支配体制に帰結する。

 だが無教養な支配者たちは富の誘惑に弱く、国制は、富を善とし、財産の多寡が支配者を決める寡頭制に変化する。

 寡頭制のもとでは、貧富の差が国民を分断し、貧民や無頼の徒も表れ。

 やがて革命がおこり、何でもありの民主制が生まれる。

  民主制では自由が善だ。すべての価値観が平等であり、どんな生き方も称揚される。

 無頼たちはいまや政治家となって民衆の喝さいをを競う。彼らの中の一人を民衆が押し立て、他もその一人に従うとき、独裁制が誕生する。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「ではそれぞれの国制と同じ価値観を持ち、国制を成り立たせる人間がどうして生じるのか。

 その説明が面白い。

 端的には、親子間の確執があればよい。

 優秀者支配制的な内面を持つ父親への母親の愚痴は、息子を名誉支配的な人間に育てるだろう。

 名誉支配的な家庭の若者は、親の不名誉な失脚を契機に、カネがすべての寡頭制的な人間に転じる。

 けちくさい寡頭制的な親に反発する息子は、悪い友人お誘いで様々な欲望を解き放ち、民主制的な人間に生まれ変わる。

 民主制的な親の子供には、最初からタガがない。

 誰かに強烈な欲望を植え付けられ、これが他の総ての欲求を圧倒するとき、彼は僭主独裁的な人間となる。

 いかにもありそうな話ばかりではないか。

 親たちの奉じる国制がどんなに磐石でも、こうした子供たちによって次の国制の誕生が促される。

 さて、世代交代が絡むがゆえに、私たちが思う以上に政治体制は変わりやすく、変化も唐突でありうる。

 何でもありの民主制をすでに経験した感のある私たちは、そろそろ民主制の次におこる「最悪の国制」にあっという間に陥る可能性に注意した方がよい。

 森友学園流のイデオロギー教育に対する呑気が禁物なのは無論である。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「そういえば、社会的・経済的な制裁や報酬をちらつかせてイデオロギー的な迎合を求めるのは、安倍政権一流の新しい国民へのアプローチであった」との指摘、

 「実際、私たちを驚かせたのは、森友学園での教育の内容である。単に右翼的というのではない。異様なのは、安倍氏への個人崇拝が盛り込まれている点だ。」との指摘、等々の指摘はその通りだと思った。

 また、「世帯交代の油断のならなさには、2400年前にプラトンが着目している」とのこと、

 「著書「国家」の8巻で、巻の冒頭、プラトンは理想国家を描き出す」とのこと、

 「理想国家が実現するのは、優秀者支配制だ」とのこと、

 「そしてこのあとプラトンは、理想国家がいくつかの国制を経て、「最悪の国制」すなわち僭主(暴虐な独裁者)が支配する僭主独裁制に至る道筋を考察する」とのこと、

 「優秀支配制から名誉支配制に帰結する」とのこと、

 「名誉支配制から寡頭制に変化する」とのこと、

 「寡頭制から民主制が生まれる」とのこと、

 「民主制から独裁制が誕生する」とのこと、等々を教えてくれる。

 さらに筆者は、「プラトンはそれぞれの国制と同じ価値を持ち、国制を成り立たせる人間がどうして生じるかの説明」が面白い、という。

 「優秀者支配制的な内面を持つ父親への母親の愚痴は、息子を名誉支配的な人間に育てるだろう」と指摘、

 「名誉支配的な家庭の若者は、親の不名誉な失脚を契機に、カネがすべての寡頭制的な人間に転じ得る」との指摘、

 「けちくさい寡頭制的な親に反発するその息子は、悪い友達の誘いで様々な欲望を解き放ち、民主制的人間に生まれ変わる」との指摘、

「民主制的な親の子供には、最初からタガが無い。誰かに強烈な欲望を植え付けられ、これが他の総ての欲求を圧倒するとき、彼は僭主的な人間となる」との指摘、等々は2400年前のプラトンの著作が、今も通用することに、驚いた。

 最後に筆者は「世帯交代が絡むが故に、私たちが思う以上に政治体制は変わりやすく、変化も唐突でありうる」と教えてくれる。

 民主制の次におこるという「最悪の国制」にあっという間に代わる可能性には、注意をしなければ、と思った。

 


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by sasakitosio | 2017-06-02 14:17 | 朝日新聞を読んで | Trackback

5月23日付朝日新聞朝刊7面に、「波聞風問」という欄がある。

 筆者は、編集委員・堀篭俊材氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「安倍晋三首相が憲法9条などを見直す方針を打ち出した。財界でも経団連と経済同友会が、憲法問題について久しぶりに議論を始める。

 経済同友会で14年前、憲法について意見書をまとめた伊藤忠商事元常務の高坂節三さん(80)は思い起こす。

 湾岸戦争前年の1990年夏、「イラクがクウェ―トに侵攻した」のニュースが入ると、米コロンビア大学であった経営者セミナーは重い雰囲気に包まれた。

 教授は「あなたの国はどうする」と聞かれ、各国から集まった企業の幹部たちが「イラクを武力で制裁すべきだ」と口にする中で、唯一の日本人だった高坂さんは黙っていた。

 昼食を共にした米ボーイング社の幹部から「ペルシャ湾のタンカーはほとんど日本向けだ。日本は何もしないのか」と問われた高坂さんは「憲法上の制約で、武力による制裁は応援できない」と答えるのが、やっとだった。

 企業の海外展開が進み、日本の国際貢献の在り方が問われ、「財界も憲法について真剣に考えるようになった」と高坂さんは振り返る。」と切り出した。

 続けて筆者は、「同友会が2003年に改憲に踏み込んだ意見書をまとめると、日本商工会議所や経団連も続いた。

 憲法9条について当時、同友会が「改めるのをためらうべきでない」としたほか、日商は「戦力の保持」、経団連は「自衛隊の保持」の明記を提言した。

 戦争体験を持つ護憲派の財界人が退いた。

 米国での同時多発テロや北朝鮮の核開発など、今と似た国際情勢も改憲論の背景にあった。

 「国のかたち」を改めて議論する以上は、前回の蒸し返しや政権を後押しすることに終わっては、財界の存在意義が問われる。」と指摘した。

 さらに筆者は、「米大統領選や英国の欧州連合(EU)離脱で、財界が最も警戒したのは反グローバリズムのうねりだった。

 仏大統領選で歯止めがかかったとはいえ、先進国における格差への不満が明らかになった。

 経済開発協力機構(OECD)によると、所得が全体の真ん中の半分に満たない人の割合を示す相対的貧困率は、日本は16%とOECD平均の11%を上回る。移民問題は深刻ではないが、成長の果実が行き渡らない日本でも、格差問題は他人事とは思えない。

 生活困窮者を支援するNPO[もやい]理事長の大西進さん(30)は「貧困の連鎖を防ぐという意味で、首相が掲げる高等教育の無償化は評価できる。だが、教育だけが焦点ではない」と話す。

 「憲法の理念は実現されていないものが多い。その実現にこそ政治の力を使ってほしい。」と話す大西さんは、憲法25条の「最低限度の生活を営む権利」の確立を訴える。

 「社会福祉や社会保障の向上」を25条は国にに課す。

 グローバル化は貧困や格差の問題も突きつける。

 改めるだけでなく、憲法の理念をどう実現するか。

 財界人ならではの議論を期待したい。」として締めくくった。

読んで勉強になった。

 「同友会が2003年に改憲に踏み込んだ意見書をまとめると、日本商工会議所や経団連も続いた。憲法9条について当時、同友会が「改めるのをためらうべきでない」としたほか、日商は「戦力保持」、経団連は「自衛隊の保持」の明記を提言した」とのこと、

 「米大統領選や英国の欧州連合(EU)離脱で、財界が最も警戒したのは反グローバリズムのうねりだった。」とのこと、

 「経済協力開発機構(OECD)によると、所得が全体の半分に満たない人の割合を示す相対的貧困率は、日本は16%とOECD平均の11%を上回る。」とのこと、

 「グローバル化は貧困や格差の問題も突きつける」とのこと、等々を知ることができた。

 日本国憲法は、前文で

 「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起きないようにすることを決意し」と明記し、

 「主権が国民に存することを宣言し」と明記し、

 「これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する」と明記し、

 「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力を挙げてこの崇高な理想と目的を達することを誓う」と明記している。 

 全文を読んだだけでも、日本国憲法の崇高さがわかる。

 また、各条項で、基本的人権の保障、生存権・国の生存権保障義務、教育を受ける権利・教育を受けさせる義務・義務教育の無償、勤労の権利・義務、勤労者の団結権・団体交渉権その他団体行動権、等々国民の自由を守る条項がキラ星のごとく並ぶ。

 経営者の皆さんには、特に知り合いの中小零細会社の社長には、従業員に給料を払い続けているという点で、尊敬している。財界人の人々には、日本人全体の所得を保証する気概を持って、憲法の理念をどう実現するか、ぜひ議論してほしいと、思った。

 


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by sasakitosio | 2017-05-24 19:18 | 朝日新聞を読んで | Trackback

5月22日付朝日新聞朝刊4面に、「政治断簡」という欄がある。

 筆者は、編集委員・国分高史氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「安倍晋三首相は、憲法改正論議を「政局化」した。

 これが5月3日に首相が出した「9条改正」メッセージの本質である。

 政局化とはどういうことか。自民、公明、日本維新の会の3党で憲法改正案の国会発議に持ち込み、あわせて党内改憲積極派と慎重派がいる民進党の分断を図ろうというものだ。民進幹部は「野党共闘つぶしの意図は明らかだ」と身構える。

 憲法論議は政局にからめず、与野党が合意できる改憲案を練り上げる。これが衆院憲法審査会の主な議員の共通認識だった。

 政局化が極まれば、3党は改憲案の採決強行すらしかねない。」と切り出した。

 続けて筆者は、「そのために首相が投げてきたのが、9条1項、2項は残しつつ、自衛隊の存在を新たに書き加えるという曲玉だ。

 自民党幹部は「低めいっぱいの絶妙な変化球だ」と表現する。

 自民党結党以来の改憲論の核心は、戦力不保持と交戦権の否認を定めた9条2項の変更または削除だ。2005年と12年に党がまとめた二つの改憲草案はいずれもそれを踏まえている。

 2項削除を「ど真ん中の直球」とするならば、首相が投じた球は「ねじ曲がってはいるが、ぎりぎりストライク」というわけだ。

 ただ、党内には首相の案には「今までの議論にはなかった」(石破茂・元防衛相)という「直球派」からの批判のほか、「いまさら自衛隊を書くことに意味があるとは思えない」との声もある。

 「9条」はどのようにせよ日本人の琴線に触れるだけに、評価は一様ではない。

 自衛隊は献身的な災害救助活動などを通じ、高い評価を受けている。

 それだけに、その存在を明記することに限れば、多くの国民は受け入れると首相はふんだんだろう。

 首相に近い改憲派は「共産党以外はだれも反対できないはずだ」という。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「だが、そんな単純な話ですむはずがない。

 昨年施行された安保法制で、自衛隊に集団的自衛権の限定行使が認められた。新たな条文追加で2項が空文化し、自衛権の行使の範囲がさらに拡大する恐れはないか。

 「1項と2項は残す」という首相の言葉の裏側に、細心の注意をめぐらす必要がある。

 首相の意思表明を受け、9条改正に向けた党内の歯車は回り始めたが、党改憲本部のベテランは「首相は大きなリスクを背負った」と語る。

 「どんな形であれ9条に手をつけるとなれば、安保法案の時を上回る反対運動が起きる。国民投票で否決されたら、首相退陣だけではすまされない。自衛隊が否定されることになるのだから」

 朝日新聞の世論調査では、首相が唱える9条改正が必要か必要でないかは41%対44%で拮抗している。

 国会内の議席だけをみれば自公維3党は圧倒的な多数派だ。

 だが、国会の外に目を転じれば、首相の9条改正論に懐疑的な人たちは決して少数派とはあなどれない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「政局化とはどういうことか。自民、公明、日本維新の会の3党で憲法改正案の国会発議に持ち込み、あわせて党内に改憲積極派と慎重派がいる民進党の分断を図ろうというものだ。」とのこと、

 「自民結党以来の改憲論の核心は、戦力の不保持と交戦権の否認を決めた9条2項の変更または削除だ。2005年と12年に党がまとめた二つの改憲草案はいずれもそれを踏まえている。」とのこと、

 「党改憲本部のベテランは「首相は大きなリスクを背負った」と語る。「どんな形であれ9条に手をつけるとなれば、安保法案の時を上回る反対運動が起きる。国民投票で否決されたら、首相退陣だけではすまされない。自衛隊が否定されることになるのだから」」とのこと、等々を知ることができた。

 ここまで来たら、憲法9条改正反対の国民投票の準備をした方がいいかもしれない。

 そして、この機会に、グローバル時代の日本と世界と地球の将来展望を見据えた「日本国憲法」を構想したいものだ、と思った。 


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by sasakitosio | 2017-05-23 06:58 | 朝日新聞を読んで | Trackback

 5月18日付朝日新聞朝刊15面に、「科学季評」という欄がある。筆者は、京都大学総長・山極寿一氏だ。今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「3年後の東京五輪に、遺伝子操作で協議に必要な筋力だけを増強させたアスリートが登場するのも、夢物語と片付けられない。

 欧米や中国での人体への応用を見ていると、そう感じる。

 そんな技術をめぐる議論が、国内では混乱の様相を呈している。

 先月、日本人類遺伝学会などの学会が共同で、ゲノム編集で人間の受精卵を操作する基礎研究について、内容や研究体制などを個別に審査する委員会を立ち上げた。

 ところが、1週間後には解散することになったと報道された。

 学会側は「国の意向で審査体制を築いたのに、学会が自主的にやっていると受け取られているため」と説明している。

 国の支援が明確でなく、責任意識が薄いことに学会側が不満を募らせたのである。

 しかし、このままではゲノム編集技術が規制なしに応用されたり、基礎研究が進まなかったりする恐れが生じる。

 ゲノム編集とは、酵素を用いてDNA鎖を切断し、そこに別のDNAを組み入れる遺伝子操作の技術。

 効率の高いゲノム編集技術を発見した独マックス・プランク感染生物学研究所のシャルパンティエ所長は、今年、日本国際賞を受賞した。

 すでにイネやトマトなど栽培植物、豚などの家畜,マダイやトラフグなどの魚に応用され、成長が早く収量が多いものが作り出されている。

 筋ジストロフィーや白血病など遺伝性の難病治療や、寄生虫の遺伝子を組み換えて感染症を根絶する効果も期待されている。

 2014年には、中国で世界初の遺伝子組み換え猿が誕生し、15年からはやはり中国で,ヒトの受精卵の遺伝子操作が試みられ、昨年は臨床応用に向けた研究も始まった。

 英国でも昨年から人の受精卵にゲノム編集が使われることになった。」と切り出した。

 続けて筆者は、「ヒトの受精卵や生殖細胞にゲノム編集の技術が応用されれば、親が望むような特徴をを持つ子供を作ることができる。

 日本では国の生命倫理専門調査会が、この技術でのヒトの受精卵と生殖細胞の遺伝子改変を禁止している。

 ヒトの生き方に新しい可能性を開く夢の技術だが、命をめぐる仕組みを根本から変えかねない危険をはらむ。

 ゲノム編集や再生医療技術が急速に進む背景には、人類の進化の歴史が深くかかわっている。

 人類に遺伝的多様性が低いため、数多くの遺伝的疾患を抱えることになったのだ。

 世界人口は70億を超えるが、遺伝子をたどると1万人程度の共通のご先祖様に行き着く。

 祖先がアフリカ大陸を出てユーラシアやオーストラリア、南北アメリカ大陸へ広がる前に、一旦極端に人口が減った。

 人間に最も近縁なチンパンジーはアフリカに30万頭いるが、10万頭から枝分かれした。

 祖先の母集団が十分に大きければ、交配を繰り返す中で弱い遺伝子は淘汰されるが、小さいと悪影響を持つ遺伝子が淘汰されずに残る可能性がある。

 そのため、現代人を悩ませるアルツハイマー、リュウマチ性関節炎、ぜんそく、子宮内膜症、心筋梗塞、熱帯性マラリヤ、HIVなどに、チンパンジーは縁がない。」と教えてくれる。

最後に筆者は、「遺伝子を改変する技術は、こうした疾患に対処できると期待される。

 ビジネスと結びついて巨大な富を生み出し、国の財政を支える基盤にもなりうる。

 科学技術だけでなく、人文社会学的な見地からも生命倫理についての考え方を早急にまとめ、規制を設ける必要がある。

 日本学術会議は03年、「生命科学の全体像と生命倫理」という声明を出した。

 その中で①被験者への有害事象の増加②遺伝的あるいは経済的に恵まれた人たちが陥りやすい優越感③未来世代に対する責任の増大④臓器細胞移植などのための人体組織の商品化⑤急速に進むグローバル化が

招く価値対立の先鋭化や価値観の強制などを、生命倫理上の新たな問題として指摘した。

 21世紀に生きる私たちは、知らず知らずのうちに遺伝子差別による優生思想の復活、「いのち」の操作や「こころ」の破壊、クローン人間の誕生、生態系の不調和といったことにつながらないよう、最大限の注意を怠ってはならないと警告している。

 この生命倫理に基づいて作り出されたのが、京都大学の山中伸弥教授が発見したips細胞(人工多能性幹細胞)である。

 受精卵や生殖細胞に手を付けずに、体細胞からさまざまに分化できる性質を持つ幹細胞をつくりだし、ヒトの臓器を再生させることを目的としている。

 すでに、60歳以上の最大の失明原因である加齢黄斑変性症の治療に用いられ、認知症や脳神経変性疾患の治療法が、格段の速さで進む期待が高まっている。

 一方で、その応用課程でヒトの生殖細胞や脳神経細胞が形成される可能性も否定できない。

 ゲノム編集や再生医療技術は、治療だけではなく、ヒトの命の始まりや遺伝的シナリオに手を加える可能性を広く持つ。

 地球に誕生した命のつながりを恣意的に変えることが私たちに許されるのか。

 人類が神の領域に踏み込む技術を持った今、確かな哲学と倫理の創出が求められている。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「ゲノム編集とは、酵素を用いてDNA鎖を切断し、そこに別のDNAを組み入れる遺伝子操作の技術。」とのこと、

 「効率の高いゲノム編集技術を発見した独マックス・プラング感染生物学研究所のシャルパンティエ所長は、今年、日本国際賞を受賞した」とのこと、

 「既にイネやトマトなど栽培植物、豚などの家畜、マダイやトラフグなどの魚に応用され、成長が早く収量が多いものが作り出されている」とのこと、

 「筋ジストロフィーや白血病など遺伝性の難病治療や、寄生虫の遺伝子を組み換えて感染症を根絶する効果も期待されている」とのこと、

 「2014年には、中国で世界初の遺伝子組み換えサルが誕生。15年からはやはり中国で、ヒトの受精卵の遺伝子操作が試みられ、昨年は臨床応用に向けた研究も始まった」とのこと、

 「英国でも昨年からヒトの受精卵にゲノム編集が使われることになった」とのこと、

 「日本では国の生命倫理専門調査会が、この技術でのヒトの受精卵操作を基礎研究に限って認め、厚生省は受精卵と生殖細胞の遺伝子改変を禁止している」とのこと、

 「世界人口は70億を超えるが、遺伝子をたどると1万人程度の共通のご先祖様に行き着く」とのこと、

 「人間に最も近縁なチンパンジーはアフリカに約30万頭いるが、10万頭から枝分かれした」とのこと、

 「現代人を悩ませるアルツハイマー、リュウマチ性関節炎、ぜんそく、子宮内膜症、心筋梗塞、熱帯性マラリア、HIVなどにチンパンジーは縁がないのである」とのこと、

 「日本学術会議は03年、生命科学の全体像と生命倫理」という声明を出した」とのこと、

 「21世紀に生きる私たちは、知らず知らずのうちに遺伝子差別による優生思想の復活、「いのち」の操作や、「こころ」の破壊、クローン人間の誕生、生態系の不調和といったことにつながらないよう、最大限の注意を怠ってはならないと警告している」とのこと、

 等々初めて知ったことがたくさんある。

 ただ、ゲノム技術で人間を作って、それが「今の」人間にとって有害無益であった時に、その作った人間を家畜のように殺すことができるのだろうか、殺していいものなのだろうか。そこが、ロボットとゲノム技術による人間との大きな違いのような気がするが。

 また今の人間に攻撃的で「知的・体力的に圧倒的にパワフル」なゲノム人間が出現した時に、現在の人類は、どうすればいいのだろうか?

 ゲノム技術の発展、ゲノム人間の誕生、みな地球の創造主のシナリオどおりなのだろうか?

 疑問は尽きない。命は短い。  

 


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by sasakitosio | 2017-05-22 09:30 | 朝日新聞を読んで | Trackback

5月15日付東京新聞社説に、「パワハラ防止

 法制化を急ぐべきだ」との見出しで、労働問題が載った。

 今日はこの社説を学習することにした。

 まず社説は、「政府がまとめた「働き方改革実行計画」を受け、厚生労働省は職場のパワーハラスメント(パワハラ)防止対策の強化に向けた有識者会議での議論を始める。働く人の心身を守る対策は急ぐべきだ。

 佐川急便の仙台市の事業所に勤務していた男性社員=当時(22)=が自殺したのは上司のパワハラでうつ病になったのが原因だとして遺族が、労災を認めなかった労働基準監督署の決定を取り消すよう国に求めた訴訟の判決で、仙台地裁は労災だと認定した。

 判決理由などによると、男性社員は上司から足元に向けてエアガンを撃たれたり、唾を吐きかけられたりした。

 退職を申し出たが、引き続き仕事を要求された。

 2011年のの年末にうつ病と診断され、その数日後に自殺した。

 エアガンで撃つなどはパワハラを超え、暴力に等しい。」と指摘した。

 続けて社説は、「厚労省によると、パワハラとは同じ職場で働く人に対し、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える、または職場環境を悪化させる行為という。

 同省のパンフレットでは、主に①殴る蹴るなどの身体的な攻撃②必要以上に長時間、繰り返し執拗に叱るなどの精神的攻撃③業務上の過大な要求④過小な要求⑤一人だけ別室に移す、送別会に出席させないなど「人間関係からの切り離し」⑥交際相手について執拗に問うなどの「個の侵害」――がパワハラに相当する。

 企業で働く1万人を調べた結果、3人に一人が過去3年間に職場でパワハラを受けたと回答していたことが厚労省の調査で明らかになった。憂慮すべき数字だ。

 調査によると一回でもパワハラを受けた人は6割超が「怒りや不満を感じた」「仕事への意欲が減退した」と答えた。

 何度も受けた人に限ると「眠れなくなった」が4割近く、「通院したり、服薬をした」が2割超に上った。」と教えてくれる。

 最後に社説は、「セクシャルハラスメント(性的嫌がらせ)や妊娠や出産を理由とする嫌がらせ、

マタニティーハラスメントは男女雇用均等法などで定義され、事業主は防止するための体制整備が義務付けられている。

 しかし、パワハラについては法律上の規定はない。このため労働基準監督署や裁判所で認定されにくいという。

 パワハラに関しても定義や対策義務付けを法定化することは待ったなしだ。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「厚労省によると、パワハラとは同じ職場で働く人に対し、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える、または職場環境を悪化させる行為という」とのこと、

 「同省のパンフレットでは、主に

①殴る蹴るなどの身体的攻撃

②必要以上に長時間、繰り返し執拗に叱るなどの精神的な攻 
 撃

③業務上の過大な要求

④過少な要求

⑤一人だけ別室に移す、送別会に出席させない  

 など「人間関係からの切り離し」

⑥交際相手について執拗に問うなどの「個の侵害」

 がパワハラに相当する」とのこと、

 「セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)や妊娠出産を理由とする嫌がらせ、マタニティーハラスメントは男女雇用機会均等法などで定義され、事業主は防止するための体制整備が義務付けられている。」とのこと、

 「しかし、パワハラについては法律上の規定はない」とのこと、等々は知った。

 職場のいじめでがもとで、若者が自殺する。そんなニュースを聞くたびに、かわいそうで、もったいない気がしてならない。

 職場の人たちで、家族で、友達で、励まし合いながら、生きる元気と希望を持てなかったのだろうか。「門松は冥土の旅の一里塚、めでたくもあり、めでたくもなし」と昔うたった僧侶がいたが、人は努力しなくても必ず死ぬことになっている。死に急ぐことはない、と思うのだが。


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by sasakitosio | 2017-05-21 16:04 | 朝日新聞を読んで | Trackback

5月14日付朝日新聞社説に、東電改革のことが載った。今日はこの社説を学習することにした。

 まず社説は、「東京電力の新たな再建計画がまとまった。

 福島第一原発の事故に伴って膨らみ続ける損害賠償や廃炉などの費用をまかなうため、大胆な経営改革で「稼ぐ力」を高めることが主眼だ。

 東電にとって、被害額や被災地への責任を全うするのは、当然の義務である。

 ただ、収益目標のハードルは高く、実現が見通せない項目も目に付く。

 絵に描いた餅にならないか。

 今後も検証しながら取り組む必要がある。」と切り出した。

 続けて社説は、「東電は11年の事故で経営がとりゆかなくなり、実質国営化された。さまざまな支援を受けながら、政府の監督の下で賠償や事故の後始末に当たってきた。

 昨年末には、事故処理費用が従来の想定から倍増する見通しになった。

 政府は、総額約22兆円のうち約16兆円を東電の負担や国が持つ東電株の売却益でまかなう枠組みをまとめた。

 これ受けて見直された再建計画は、東電が今後30年間、年5000億円の資金を確保することを想定する。そのうえで、利益を大幅に伸ばす目標を掲げる。」と指摘した。

 さらに社説は、「ただ、疑問は多い。

 切り札と期待する柏崎刈羽原発の再稼働は、めどが立たない。

 東電が収容施設の耐震性不足を原子力規制委員会に報告していなかったことが最近になって発覚し、地元の新潟県知事らだ不信を一層強めている。

 安全対策の徹底が先決であり、再稼働に頼らず必要な資金を稼ぎ出す方策を考えるべきだ。

 収益力を高める新たな手としては、送配電や原発などの事業部門ごとに他社との再編を目指すことを柱に据えた。

 エネルギー業界全体の改革につなげたい経済産業省の思惑もちらつくが、他の電力大手は東電の原発事故対応に巻き込まれるリスクを警戒する。実際に再編が進むかは不透明だ。」と指摘した。

 最後に社説は、「そもそも、新計画の前提として政府がまとめた事故費用の負担枠組みも問題がある。原発を持たない新電力に一部を負担させる方針には、「筋違いのつけ回し」といった批判がやまない。

 東電の収益が拡大し、株価が大幅に上がらなければ、4兆円の除染費を東電株の売却益でまかなう目算は狂い、税金による尻ぬぐいが現実味を帯びる。

 国民の負担で東電が存続を許された理由は、福島に対して重大な責任を負っているという一点である。

 東電がその責任を果たせないなら、国がさらに前に出るしかない。東電の解体論も高まるだろう。経営陣を一新して再出発する東電と政府は、国民の厳しい目を忘れてはならない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「東電は11年の事故で経営がたちゆかなくなり、実質国有化された」とのこと、

 「政府は、総額約22兆円のうち約16兆円を東電の負担や国が持つ東電株の売却益でまかなう枠組みをまとめた」とのこと、

 「これを受けて見直された再建計画は、東電が今後30年間、年5千億円の資金を確保することを想定する」とのこと、

 「原発を持たない新電力に一部を負担させる方針には、「筋違いのつけ回し」といった批判がやまない」とのこと、

 「東電の収益が拡大し、株価が上がらなければ、4兆円の除染費を東電株の売却益でまかなう目算は狂い、税金よる尻ぬぐいが現実味を帯びる」とのこと、

 「東電がその責任を果たせないなら、国がさらに前に出るしかない。東電の解体論も高まるだろう」とのこと、等々を知ることができた。

 そのうえで、「東電の株価が上がらなければ、4兆円の除染費を東電株の売却益でまかなう目算が狂う」とのくだりは、最初から不可能を前提にしているようで、「新計画」を作った政府始め有識者の「見識」「感覚」「想像力」に大いなる疑問を感じた。

 普通の人間の知恵・感覚を持ってすれば、6年たってもめどが立たない福島第一原発の「事故処理」を目の当たりにして、東電の株を買う気が起きるわけがない、と思った。

 だから、東電株の値上がり後の株式売却で4兆円の除染費をまかなうことができるわけがない、と普通の人は思うのでなかろうか?


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by sasakitosio | 2017-05-15 11:27 | 朝日新聞を読んで | Trackback

5月12日付朝日新聞朝刊社説下に、「社説 余滴」という欄がある。筆者は、論説副主幹・前田史郎氏だ。今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「記者が殺されるとはどういうことか。毎年。5月になると考える。

 2人の記者が殺傷された朝日新聞阪神支局銃撃事件から30年。その社説を書くに当あたり、事件発生直後の記憶をたぐり寄せた。

 当時、犯人像を絞り込む取材班にいた。

 記事に手掛かりはないか。

 狙われるとすればどんな論調なのか。

 スクラップブックを繰り、記者たちに心当たりをたずねる。

 気の重い仕事だった。 

 不審人物が浮かべば、聞き込みや周辺取材をした。こわもての幹部にも会いに行った。

 怒鳴られたり、高額のものを売りつけられそうになり、情けなくなったりもした。

救いだったのは、仲間を失った無念に共感し、「頑張れよ」と励ましてくれた人が少なくなからずいたことだ。」と切り出した。

 続けて筆者は、「記者が真実に迫るのは、国民の知る権利にこたえるためだ。だから銃口は市民社会に向けられたも同然で言論の自由への挑戦である。

 そう考えたからこそ、新聞社が自ら犯人を追跡することが重要だった。

 事件を忘れず、再び起こしてはならないという意思表示でもあった。

 今社会は右傾化がすすむ。過激で極端だった団体の主張も、かってほどは目立たない。当時取材した右翼団体の幹部に改めて聞くと世の中の変化に戸惑っていた。

 「政治家は平和路線だと票が集まらない。普通の人も右翼的なことを言わないといけない,という空気だ。みんながタカ派になり、周りが「そうだ」とはやし立てる。この国はどうなっていくのか」

 メデイアを取り巻く環境も30年前より厳しい。事件を知らない人も増えた。それでも事件が起きた5月3日は暴力に立ち向かう決意を示し日として、変わらず継承したい。

 国際NGO・国境なき記者団によると、昨年1年間で世界で61人の記者が殺された。

 自分と異なる価値観を否定し、攻撃する動きは勢いを増す。多様な価値を認め合う民主主義社会の土台を守る必要性を今ほど感じることはない。

 言論機関が毅然たる態度でのぞむことが大切だ。」と指摘した。 

 最後に筆者は、「阪神支局事件が時効になった2002年5月、朝日新聞が特集紙面を掲載した。

 その時、大阪本社の鈴木規雄編集局長(当時)は「私たちに時効はない。脅しには屈しない」と書き、こう結んだ。

 「赤報隊は失敗したのだ」逃げ続ける犯人に、改めてその言葉を言いたい。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「2人の記者が殺傷された朝日新聞阪神支局襲撃事件から30年」とのこと、

 「国際NGO・国境なき記者団によると、昨年1年間で世界で61年に記者が殺された」とのこと、

 「阪神支局事件が時効になった2002年5月、朝日新聞は特集紙面を掲載した」とのこと、

 「その時、大阪本社の鈴木規雄編集局長(当時)は「私たちに時効はない。脅しには屈しない」と書き、こう結んだ。「赤報隊は失敗したのだ」」とのこと、等々を知ることができた。

 朝日新聞阪神支社襲撃事件は、今もなを忘れない。その時はもう朝日新聞を購読していた。いまどきは、殺人事件には時効がないが、法改正前は15年だった。

 が、この犯人はたとえ刑事罰は時効で科せられないとしても、民主主義社会の破壊、言論の自由の破壊、の行為として許すことはできない、と思った。忘れずに、探し続けましょう。

 


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by sasakitosio | 2017-05-14 17:19 | 朝日新聞を読んで | Trackback

4月27日付朝日新聞朝刊36面に「問う 「共謀罪」表現者から」という欄がある。

 聞き手は岩崎生之助さん、発言者は作家・落合恵子さん(72)だ。

 今日はこの記事に学ぶことにした。

 まず落合恵子さんは、「「共謀罪」法案の国会審議を見ていると、無理に通そうとしているのがありあり。

 法務大臣でさえ答弁が危ういから法務省の刑事局長に答弁させる。

 テロ防止とは別問題なのに、東京五輪を引き合いに出す。

 国民に対するフェアな姿勢ではない。

 人間にとって何を考えるかは基本的な権利だ。

 共謀罪の問題点「心の内」さえ処罰すること。

 「一般の人には適用されない」と言うが、信じられない。」と切り出した。

 続けて落合恵子さんは、「30年ほど前、戦時中に軍事機密を漏らしたとして、北海道帝国大学(当時)の学生が逮捕された冤罪事件を取材した。学生の妹や弁護士に話を聞いたが、「スパイ」がぬれぎぬだと明らかになった後も、周囲からの偏見は消えなかったと感じた。

 共謀罪によって警察の動きが強まるのは間違いない。さらに恐ろしいのは、国民がその影響を受けることだ。

 私は長い間、市民運動にかかわってきたが、「運動は危ない」「近づくな」となりかねない。

 共謀罪には、ある人たちを「異質だ」と切り捨てる風潮を加速させる効果もあるのではないか。」と指摘した。

 最後に落合恵子さんは、「安倍政権は高い支持率なので法案を止めることは難しいという声もあるが、それでも反対していきたい。

 本当に話を聞いてほしいのは、抗議集会などに足を運ばない人たちだ。

 声高な「固い言葉」ではなく、関心のない人にも届く言葉で今後も問題点を伝えたい。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「人間にとって何を考えるかは基本的な権利だ。共謀罪の問題点は「心の内」さえ処罰すること。」とのこと、

 「スパイがぬれぎぬだと明らかになった後も、周囲からの偏見は消えなかった」とのこと、

 「長い間市民運動にかかわってきたが「運動が危ない」「近づくな」となりかねない」とのこと、

 「本当に聞いてほしいのは、抗議集会などに足を運ばない人たちだ。声高な「闘いの言葉」ではなく、関心のない人にも届く言葉で今後も問題点を伝えたい」とのこと、等々を知ることができた。筆者のますますの活躍を期待する。

 また「スパイ」がぬれぎぬだとわかっても、周囲からの偏見は消えなかった、とのことを知って、それがその当時の民度だったと思う。

が、今の日本の民度が治安維持法時代の民度より深く広くなったといえるかが疑問だ。

 その尺度は、治安維持法と同質の「共謀罪」が国会を通るかどうかにかかっていると思っている。通るようでは、民度は戦前と変わらないということだろう。

 民度が質的に高まっていることを期待したい。

 


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by sasakitosio | 2017-05-04 19:05 | 朝日新聞を読んで | Trackback