憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

カテゴリ:朝日新聞を読んで( 735 )

422日付朝日新聞朝刊15面に、「風」と言う欄がある。

筆者は、アメリカ総局長・山脇岳志氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「厳重なセキュリティーを通ると、れんが造りからモダンな建物までが並ぶ巨大な敷地が広がる。

 ワシントン郊外のベセスダにある米国立保健研究所(NIH)の本部は、東京ドーム26個分の敷地に90近いビルが立ち、22000人が働く。

 NIHが支援した研究で、約150人がノーベル賞を受賞している。この世界最大規模の先端医療研究の拠点で、大きな注目を集めている日本人がいる。」と切り出した。

 続けて筆者は、「革命的ながん治療に挑んでいる主任研究員の小林久隆さん(55)である。

 人体に無害な光(近赤外線)を当ててがん細胞を壊す新しい治療法を開発、患者で効き目を調べる臨床実験も始まっている。

 光を受けると熱を出す特殊な化学物質をがん細胞の表面に結びつけることで、がんだけを狙い撃ちし、死滅させる。

 抗がん剤などと違って、副作用がほとんどない。オバマ前大統領が、米議会での一般教書演説で取り上げたこともある。一部のがん治療では、あと23年で実用化される可能性がある。

 研究室で近赤外線の治療器具を右手で握らせてもらうと、赤くみえる光が指の中を通り、自分の骨の影がぼやっと浮き出てみえた。

 がん細胞だけを狙い撃ちにするというアイデアは、小林さんが京都大学医学部の学生だった30年以上前からあったという。

 ただ、実現までこぎつけるには、放射線医学の臨床医師としての経験だけでなく、化学や物理学を融合させることが必要だった。

 「NIHでは、研究の自由度が高いことが非常にプラスだった」と小林さんは話す。

 一時は日本の大学に戻ることも考えたが、実用化までのスピードを上げることを考え、NIHに残った。

 小林さんの研究開発には、米国のベンチャー企業が特許の権利を得て、楽天の三木谷浩史社長が資金を提供、新たな会社を日米で立ち上げた。小林さんはその企業のアドバイザーの立場だが、米国の国家公務員であるため無報酬だ。

 小林さんの研究室には、オリンパスや浜松ホトニクスと共同開発した特殊な顕微鏡や内視鏡がある。

 開発から実用化まで「日米合弁」と言えるこの先端医療で、多くのがん患者が救われるのなら、画期的なことだ。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「「NIHはシリコンバレーのようなところです」と小林さんは言う。

 西海岸のシリコンバレーには世界中から人が集まり、競争し、刺激し合いながら、新しい技術やアイデアが生み出される。

 NIHは、シリコンバレーと違って、起業で成功した人が大きな報酬を得るようにはなっていない。だが、世界中から研究者が集い、分野の異なる人が刺激し合い競い合う中で、大きな成果が生み出される構造が似ているという。

 トランプ政権は、NIHの予算を2割近く削減することを提案している。予算を決めるのは議会であり、調整はこれからだ。世界中から俊英を集めるのが米国の強みである。

 NIHの予算削減は米国にとって得策ではないかもしれない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「ワシントン郊外のベセスダにある米国立保健研究所(NIH)の本部は、東京ドーム26個分の敷地に90近いビルが立ち、22000人が働く」とのこと、

 「NIHが支援した研究で、約150人がノーベル賞を受賞している」とのこと、

 「この世界最大規模の先端医療研究の拠点で、大きな注目を集めている日本人がいる。 

 革命的ながん治療に挑んでいる主任研究員の小林久隆さん(55)である。

 人体に無害な光(近赤外線)を当ててがん細胞を壊す新しい治療法を開発、患者で効き目を調べる臨床試験も始まっている」とのこと、

 「小林さんの研究開発には、米国のベンチャー企業が特許の権利を得て、楽天の三木谷浩史社長が資金を提供、新たな会社を日米で立ち上げた」とのこと、等々を知ることができた。

 これは、日本の愛国者にとって、なにより嬉しいニュースだ。

 もう70まで生きたから、癌になったら、手術も抗がん剤も拒否して、がんと死ぬまで付き合うことに決めていた。が、がんをやっつけながら、長生きの道が開けたようだ。


[PR]
by sasakitosio | 2017-04-23 07:24 | 朝日新聞を読んで | Trackback

420日付朝日新聞朝刊39面に、「問う「共謀罪」表現者から」と言う欄がある。

 聞き手は・岩崎生之介さん、発言者は作家・半藤一利さん(86)氏だ。

 今日はこの発言者に学ぶことにした。

 まず半藤さんは、「私が11歳の時太平洋戦争が始まった。東京大空襲では、逃げている途中で川に落ちて危うく死にそうになる経験もした。

 向島区(現・墨田区)の区議をしていたおやじは「日本は戦争に負ける」なんて言うもんだから、治安維持法違反で3回警察に引っ張られた。

当時は戦争遂行のための「隣組」があった。

「助けられたり、助けたり」という歌詞の明るい歌もあるが、住民同士を相互監視させる機能も果たした。

 いつの世も、民衆の中には政府に協力的な人がいる。「刺す」と言う言い方もあったけれど、おやじを密告した人がいたんだろう。

 歴史を研究してきた経験から言えるのは、戦争をする国家は必ず反戦を訴える人物を押さえつけようとするということだ。

 昔は治安維持法が、いまは「共謀罪」がそれにえ代わろうとしている。内心の自由を侵害するという点ではよく似ている。」と指摘した。

 つづけて半藤さんは「治安維持法は1925年の施行時、国体の変革を図る共産主義者らを取り締まるという明確な狙いがあった。

 その後2度の改正で適用範囲が拡大され、広く検挙できるようになった。

 政府は今回の法案の対象について「「組織的犯罪集団」に限る」「一般人は関係ない」と説明しているが、将来の法改正によってどうなるか分からない。

 私に言わせると、安倍政権は憲法を空洞化し、「戦争できる国」を目指している。

 今回の法案は(2013年成立の)特定秘密保護法や、(15年成立の)安全保障法制などと同じ流れにあると捉えるべきだ。

 歴史には後戻りできなくなる「ノー・リターン・ポイント」があるが、今の日本はかなり危険なところまで来ている。

今と昔とでは違う」と言う人もいるが、私はそうは思わない。

 戦後の日本はずっと暗い時代だったと思い込んでいる若い人もいるが、太平洋戦争が始まる数年前までは明るかった。

 日中戦争での勝利を提灯行列で祝い、社会全体が高揚感に包まれていた。それが窮屈になるのは、あっという間だった。」と指摘した。

 さいごに半藤さんは、「その時代を生きている人は案外、世の中がどの方向に向かっているのかを見極めるのが難しいものだ。

 今回の法案についてメデイアはもっと敏感になるべきだ。

 例えば、辺野古(沖縄県名護市)での反基地運動。警察が「組織的な威力業務妨害罪にあたる」と判断した集会を取材した記者が、仲間とみなされて調べを受ける可能性はないか。「報道の自由」を頭から押さえつけるのは困難でも、さまざまなやり方で記者を委縮させるとはできる。

 法案が複雑なうえに、メデイアによって「共謀罪」「テロ等準備罪」など様々な呼び方があり、一般の人は理解が難しいだろう。

 でも、その本質をしっかり見極めてほしい。安倍首相は法律がなければ「東京五輪は開けないと言っても過言ではない」と答弁した。

 それが仮に事実だったとしても、わずか2週間程度のイベントのために、100年先まで禍根を残すことがあってはならない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「向島区(現・墨田区)の区議だったおやじは「日本は戦争に負ける」なんて言うもんだから、治安維持法違反で3回警察に引っ張られた。」とのこと、

 「いつの世も、民衆の中には政府に協力的な人がいる。」との指摘、

 「歴史を研究してきた経験から言えるのは、戦争をする国家は必ず反戦を訴える人物を抑えようとするということだ」との指摘

 「治安維持法は1925年の施行時、国体の変革を図る共産主義者らを取り締まるという明確な狙いがあった」との指摘、

 「安倍政権は憲法を空洞化し、「戦争できる国」を目指している。今回の法案は(2013年成立の)特定秘密保護法や、(15年成立の)安全保障法制などと同じ流れにあると捉えるべきだ。」との指摘、

 「わずか2週間程度のイベント(東京五輪)のために、100年先まで禍根を残すことがあってはならない」との指摘、等々を知ることが出来た。

 そして、自分の生きている世の中がどの方向に向かっているのか見極めながら、人の手で変えられるものは変える努力をしなければならない、と思った。


[PR]
by sasakitosio | 2017-04-22 08:10 | 朝日新聞を読んで | Trackback

417日付朝日新聞社説に、たばこ対策のことが載った。

 今日はこの社説を学習することにした。

 まず社説は、「「たばこのない五輪」に黄信号がともっている。受動喫煙対策をめぐる、厚生労働省と自民党たばこ議員連盟の対立だ。

 厚労省は先月、健康増進法改正案の概要をまとめた。

 焦点の飲食店については、食堂や居酒屋を原則禁煙としつつ、小規模なバーなどは例外とした。正解標準と言っていい「屋内全面禁煙」に踏み込まず、喫煙専用室を設ける妥協した昨秋のたたき台からさらに後退した。

 だが議連はこれにも反発。店が禁煙、分煙、喫煙を選び、外部に表示することだけを義務化する対案を考えている。

一見、個人の選択を尊重し,ゆだねる案のように見える。しかし、喫煙できる店で働く従業員の被害は解消されない。仕事上に付き合いなどから喫茶店の会合を断れないケースも多数想定され、とても「対策」と呼べる代物ではない。」と切り出した。

 続けて社説は、「世界保健機構(WHO)は20年の東京五輪・パラリンピックを機に、飲食店を含む公共の場での屋内全面禁煙を全国レベルで実施するよう塩崎恭久厚労相に求めている。

 このほど来日したダグラス・ベッチャー生活習慣病予防部長は記者会見で「換気や喫煙室の設置では効果はない」と強調した。

 スペインは06年、飲食店に限って喫煙室方式を認める法律を施行した。だがその後の調査で、従業員の受動喫煙を十分に防げないことが分かり、11年に全面禁煙に移行したという。

 社説で繰り返し指摘しているように、たばこの煙は好き嫌いの話ではない。生命・健康に直結する問題である。

 学校や病院など公共の場所での規制状況を調べたWHOの分類によると、先月の厚労省案が実現しても、日本は4段階の最低レベル(70カ国)から1ランク上がるだけだ(47か国)。

 最近、五輪を招いたカナダ、英国、ブラジルをはじめとする49か国は屋内全面禁煙を法制化している。」と教えてくれる。

 最後に社説は、「安倍首相は施政方針演説で、「五輪・パラリンピックの機をいかし受動喫煙対策の徹底を進める」と述べた。

 だが先月の参院予算委員会では「私の判断を待たずに(意見が)収斂すればいい」と答えるにとどまった。

 国民への周知や準備のための期間を考えると、五輪に確実に間に合わせるには、今国会での法改正が望ましい。

 開催国としての面目を何とか保つのか、それとも人々の健康に目をつむる「たばこ後進国」のまま、世界から選手や観客を迎えるのか。政府・与党の見識が問われている。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「「厚労省は先月、健康増進法改正案の概要をまとめた。焦点の飲食店については、食堂や居酒屋を原則禁煙としつつ、小規模なバーなどは例外とした」とのこと、

 「世界保健機構(WHO)は20年の東京五輪・パラリンピックを機に、飲食店を含む公共の場での屋内全面禁煙を全国レベルで実施するよう、塩崎恭久厚労相に求めている」とのこと、

 「スペインは06年、飲食店に限って喫煙室を認める法律を施行した。だが、その後の調査で、従業員の受動喫煙を十分に防げないことが分かり、11年に全面禁煙に移行したという」とのこと、

「最近、五輪を開いたカナダ、英国、ロシア、ブラジルははじめとする49か国は、屋内全面禁煙を法制化している。」とのこと、等々を知ることができた。

 たばこを全く吸わない自分には、喫煙する人の気持ちが全く分からない。最近は、たばこの煙が嫌な気持ちがますます強くなって、道を歩きながら、歩きたばこの人を発見すると、遠回りをするようにしている。でも、知人友人にたくさんのたばこ好きがいる。本当にいい人たちなのだが。

 古今の独裁者でも、古今の教祖でも、禁酒は言っても禁煙は言っていないようだ。


[PR]
by sasakitosio | 2017-04-19 06:27 | 朝日新聞を読んで | Trackback

417日付朝日新聞朝刊4面に、「政治断簡」と言う欄がある。筆者は、編集委員・国分高史氏だ。

 今日はこの筆者に、学ぶことにした。

まず筆者は、「一連の「森友学園」の問題ではっきりしたのは、安倍政権は教育勅語を決して全否定はしないということだ。

 国有地売却にからむ疑惑発覚当初、夫人から伝え聞いたという安倍晋三首相は、幼稚園の朝礼で教育勅語を暗唱させる籠池泰典理事長を「教育に対する熱意は芝らしい」と評価していた。

 そして、教育勅語を教材に使うことを否定しない政府答弁書と、朝礼での暗唱を「教育基本法に反しない限りは問題のない行為」という義家弘介・文部科学副大臣の国会答弁が、勅語に対する政権の姿勢を鮮明にした。」と切り出した。

 続けて筆者は、「明治憲法下の教育勅語の本質は、「父母に孝に」「兄弟に友に」「夫婦相和し」といった徳目を「汝臣民」に守らせたうえで、いざとなれば「一身を捧げて皇室国家のために尽くせ」と滅私奉公を求めている点だ。

 国民主権に反することは明らかなのに、政権中枢の政治家たちは、この徳目を切り取りとって「日本が道義国家を目指すというその精神は、取り戻すべきだ」(稲田朋美防衛相)という。

 だが、その部分だけと取り上げて評価するのは、意味がないばかりか、問題の本質を覆い隠す。

 教育勅語の時代は、家制度のもと家族の中にも戸主を筆頭に厳然たる序列があった。

 現代の私たちが当然だと思っている男女間の平等も個人の尊重もなかった。

 この背景を抜きに、内心に働きかける徳目の当否は語れない。

 西原博史・早稲田大学教授(憲法)は「教育勅語が言うのは、天皇を頂点とする国家とそれを構成する家族内の秩序維持のため、つまり天皇のために親孝行せよということだ。そこを切り離して「いいところもある」と評価するのは、まず無知であると言うしかない」と話す。

 天皇を元首とする。

 国民はそれぞれ異なる個性を持つ「個人」としてではなく、単に「人」として尊重される。

 そして家族は互いに助け合えーーー。自民党が2012年にまとめた憲法改正草案が描く国の姿は、教育勅語がめざした国家像と重なり合う。

 政権中枢が勅語を否定しないどころか、心情的には擁護する理由がよくわかる。」と指摘した。

 最後に筆者は、「その政権が今、テロ対策を理由に「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ新たな法の制定に向けひた走っている。

 共謀罪は、犯罪を実行に移した段階から処罰する日本の刑事法の原則を覆す。

 野党が危惧するように、犯罪を話し合い、合意したことが罪に問われるとなれば、戦前の思想弾圧の反省から現憲法で絶対的に保障されている内心の自由が侵されかねない。

 「教育委勅語にいいことも書いてある」

 「テロ対策がなければオリンピックが開けない」。

 うっかりしていると「そうだね」と答えてしまいそうな言葉とともに、権力は私たちの内心にづかづかと踏み込んでこようとする。

 ここははっきりと、「汝、立ち入るべからず」の意思表示をしておかなければ。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「一連の「森友学園」の問題ではっきりしたのは、安倍政権は教育勅語を決して全否定はしないということだ」とのこと、

 「教育勅語の時代は、家制度のもと家族の中にも戸主を筆頭に厳然たる序列があった。現代の私たちが当然だと思っている男女平等も、個人の尊重もなかった」とのこと、

 「西原博史・早稲田大学教授(憲法学)は「教育勅語がいうのは、天皇を頂点とする国家とそれを構成する家族内の秩序維持のため、つまり天皇の為に親孝行せよということだ。そこを切り離して「いいところもある」と評価するのは、まず無知であると言うしかない」とはなす」とのこと、

 「野党が危惧するように、犯罪を話し合い、合意をしたことが罪に問われるとなれば、戦前の思想弾圧の反省から現憲法で絶対的に保障されている内心の自由が侵されかねない」とのこと、

 等々を知ることができた。

 森友学園問題がマスメデイアや国会で取り上げられたおかげで、教育勅語の中身を知り、それをいまだに心情的に擁護する人がいて、しかも安倍内閣が全体として教育勅語を擁護する人たちであることが、わかった。

 となれば、安倍内閣は、改憲内閣と言うよりは、今の憲法に合わない内閣ではないか?

 


[PR]
by sasakitosio | 2017-04-19 06:15 | 朝日新聞を読んで | Trackback

415日付朝日新聞朝刊17面に、「風」という欄がある。

 筆者は、中東アフリカ局長・翁長忠雄氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「海抜マイナス420メートル。

 イスラエル、ヨルダン、パレスチナ自治区に接する死海。

 塩分が高すぎて生物の生息が難しいことからその名がついた。

 3月末にヨルダン側の死海ほとりで開かれたアラブ連盟首脳会議を取材した。

 首脳たちの演説を、会議場とは別のホテルに設けられた記者会見場の大画面で見た。

 中東和平、シリア内戦、リビアの混乱、イエメン内戦、過激派組織「イスラム国」(IS)との戦い・・・・・。

 日ごろ取材対象になっているテーマばかりだが、列挙されると、中東が抱える課題の深刻さを思い知る。

 レバノンのミシェル・アウン大統領の発言は痛切だった。

 「不幸なことに爆発音と殺戮がこの地域を覆っている。アラブ連盟は解決策を見いだせていない。今こそ流血を止めるための役割を取り戻さなければならない」」と切り出した。

 続けて筆者は、「アラブ連盟は1945年にアラブ諸国の独立と主権を守るために発足したが、迷走を続けてきた。

 48年、第一次中東戦争で結束を欠いてイスラエル建国を招き、

 79年、エジプトはイスラエルと平和条約を締結すると脱退に追い込まれ(89年に復帰)

 90年、湾岸戦争では親イラク派と反イラク派が対立した。

 混迷の原因は、王制国家や独裁国家同士の主導権争いや大国の介入が続いてきたからだ。

 その構図は今も変わらない。

 2年前の首脳会議ではイエメン紛争の激化や、ISの台頭を背景にアラブ合同軍の創設に合意。

 だが合意を主導したエジプトとサウジアラビアの指揮権をめぐる思惑から調整がつかず、立ち消えになった。

 シリア内戦では、政治的解決を目指していながら、化学兵器使用問題で米国がシリアの空軍基地を爆撃すると、アサド政権に反対するサウジアラビアや湾岸諸国は歓迎した。

 アサド政権と協調するイラク、同政権を支えるロシアに気兼ねするエジプトは態度をあいまいにした。

 パレスチナ出身の知人は「アラブの首脳はチェスの駒だ」とたとえた。

 キングやクイーン、ナイトなどの駒はさまざまな動きを見せるが、プレイヤーあくまで米国やロシアといった大国。駒は自らの思惑で動けないというのだ。」と指摘した。

 最後に筆者は、「今回の首脳会談は、パレスチナ問題の「2国家共存」を支持し、在イスラエル米大使館のエルサレム移転に反対する姿勢を共同宣言で明確にした。

 イスラエル寄りの姿勢をあらわにしているトランプ大統領への異議申し立てだ。

 結束して意思を示したことは成果だが、米国を説得できるかどうかがより重要だ。

 4月に入り、エジプトのシーン大統領やヨルダンのアブドラ国王が渡米し、トランプ氏と相次いで会談した。

 中東和平交渉の再開を話し合った。パレスチナ自治政府アッバス議長も近く渡米する。

 「トランプン詣で」と揶揄する向きもあるが、交渉再開に向けた前向きな動きだと評価したい。

 アラブ世界は大国の草刈り場になってきた。

 トランプ氏がアラブの声に謙虚に耳を傾けなければ、大国の横暴に向けられた人々の怒りが噴出しかねない」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「3月末にヨルダン側の死海のほとりでアラブ連盟首脳会議が開かれた」とのこと、

 「アラブ連盟は1945年アラブ諸国の独立と主権を守るために発足したが、迷走をつづけてきた」とのこと、

 「48年、第一次中東戦争で結束を欠いてイスラエル建国を招いた」とのこと、

 「79年、エジプトはイスラエルと平和条約を締結すると脱退に追い込まれ(89年に復帰)」とのこと、

 「90年、湾岸戦争では親イラク派と反イラク派が対立した。」とのこと、

 「2年前の首脳会議ではイエメン紛争の激化や、ISの台頭を背景にアラブ合同軍の創設に合意。だが合意を主導したエジプトとサウジアラビアの指揮権をめぐる思惑から調整がつかず、立ち消えになった」とのこと、

 シリア内戦では、政治解決を目指していながら、化学兵器使用問題で米国がシリアの空軍基地を爆撃すると「アサド政権に反対するサウジアラビアや湾岸諸国は歓迎した。アサド政権と協調するイラク、同政権を支えるロシアに気兼ねするエジプトは態度をあいまいにした」とのこと、 等々を知ることができた。

 筆者は「混迷の原因は、王制国家や独裁国家同士の主導権争いや大国の介入が続いてきたからだ」と指摘する。その通りだとすると、王制国家の変革も、大国の介入排除も、誰も手が付けられない難題だ。
 日本としては、八方美人を決め込み、誰とでも経済交流文化交流を積み友好促進を重ねるしかないようだ。
 過日、エルサレム一人歩きの旅のついでに、死海のほとりのホテルで一泊し、死海の沿岸、死海の中を走る真っ白な「塩の道」ホワイトロード歩き、死海に指を突っ込み、死海の塩水をなめた、ことを思い出した。水はしょっぱいを過ぎて、苦かった。


[PR]
by sasakitosio | 2017-04-18 06:29 | 朝日新聞を読んで | Trackback

415日付朝日新聞社説に、アフリカと中東の飢饉のことが載った。

 今日はこの社説を学習することにした。 

 まず社説は、「第二次大戦後で最悪規模の人道被害が懸念される事態だ。

 アフリカと中東で深まる食糧難で、2千万人以上が飢餓に直面している。

 特に南スーダン、ナイジェリア、ソマリア、中東のイエメンの状況が深刻だ。

 国連は2月、南スーダンの一部地域が「飢饉になった」と宣言した。

 餓死者などが一定のペースを超えて認定される飢饉の発生は,約26万人が死んだ6年前のソマリア干ばつ以来である。

 今回も一部で異常気象の影響が認められるものの、主たる原因は紛争だ。」と切り出した。

 続けて社説は、「南スーダンではこの1年で民族紛争が全土に拡大した。以前は比較的安定していた農耕地域でも戦闘が起きている。農民らが逃げ出し、生産が途絶えた。

 支援も困難を極める。

 物資を運ぶ車両を武装勢力が妨害し、略奪も横行する。政府軍の関与まで疑われるありさまだ。

 政府軍と反政府武装勢力が内戦を繰り広げるイエメン、イスラム過激派の掃討作戦が続くナイジェリアも似た状況という。

 紛争と国家統治の崩壊。

 「人災」以外の何ものでもない。

 生命の危機にさらされる人を救う緊急支援から、長期的な和平実現まで課題は山積する。だが世界の関心はまだ低調だ。

 国連は7月までに約5千億円の資金が必要だと見積もる。しかし、3月中旬までに集まったのは、その一割に過ぎない。

 何より懸念すべきは、大幅な予算削減を打ち出した米国の対応だ。

 「海外の人々に使う金を国内に回す」と米当局者は話し、対外援助に大なたが振るわれる可能性がある。

 イスラム過激派の温床となる貧困や格差、絶望感の解消こそが、長い目でテロ根絶につながることを、トランプ大統領は理解する必要がある。」と指摘した。

 最後に社説は、「安倍政権は、南スーダンでの平和維持活動(PKO)から自衛隊を撤収する理由を「国内の安定に向けた政治プロセスの進展」とした。現実から目をそらす強弁の感がぬぐえない。

 むしろ情勢悪化を率直に認めたうえで、食糧問題解決の取り組みで日本が国際社会を先導する姿勢を示すべきだろう。

 緊急を要する事態だ。

 何も国だけが支援の担い手ではない。

 国連が定めた「持続可能な開発目標」(SDGs)に賛同して、経営戦略に採用する企業が日本でも増えている。

 SDGsは飢餓の解消も掲げており、企業や個人の貢献も期待される。

 生きる基本である「食べること」を守るために、一人一人ができることから始めたい。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

「アフリカと中東で深まる食糧難で、2千万人以上が飢餓に直面している」とのこと、

 「国連は2月。南スーダンの一部地域が「飢饉になった」と宣言した」とのこと、

 「餓死者などが一定ベースを超えて認定される飢饉の発生は、約26万人が死んだ6年前のソマリア以来だ」とのこと、

 「国連は7月までに約5000億円の資金が必要だと見積もる。しかし3月中旬までに集まったのは、その1割に過ぎない」とのこと、等々を知りことができた。

 社説が「紛争と国家統治の崩壊。人災」以外の何ものでもない」との指摘は、その通りだとして、国連に人災を取り除く実力があるのか、その後の新しい統治機構を維持する経済的力があるのだろうか?

 戦勝国の親分が仕切る今の国連に、制度的限界が来ているのかもしれない。 


[PR]
by sasakitosio | 2017-04-17 06:53 | 朝日新聞を読んで | Trackback

416日付朝日新聞朝刊3面に、「日曜に想う」という欄がある。

 筆者は、編集委員・福島伸二氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「カギ十字ほどではないけれど、ファシズムの時代を想起させるものの一つは鼻の下のチョビひげであろう。

 ゆえに世界中で、人々はしばしば気に食わない為政者の写真にあのチョビひげを書き加える。

 するとたちまちある種のイメージをまとうものだから、死してなおヒトラーの残像は恐ろしい。

 そのヒトラーの絶頂期に、敢然とファシズムに立ち向かったもう一人のちょびひげがいた。

 喜劇王のチャップリン。

 ヒトラーを痛烈に笑い飛ばした名作「独裁者」を作るに至る憂いを、自伝の中で回想している。

 「戦争の気配がふたたびただよいだした。ナチスが隆々と伸びていた。それにしても、第一次大戦とあの死の苦しみの4年間を、なんと早く忘れたものか」(中野好夫訳)。

 トレードマークのチョビひげを武器に独裁者と町の床屋の二役を演じ、両者が取り違えられるストーリーは、巨大で恐ろしく見えるものの姿を矮小にし、権威をはぎ取り滑稽さをあばく。

 改めて映画をみると、現実より5年早くヒトラーとファシズムの敗北を予告したかのような洞察に脱帽せざるを得ない。

 その喜劇王の今年は没後40年、今日は生誕128年の日である。」と切り出した。

 続けて筆者は、「「独裁者」の政策にはナチスの妨害だけでなく、ドイツを刺激したくない他の方面からも圧力がかかった。

 しかし、ニューヨークで上映されると連日の大入りとなる。

 80年近くを経た今も心に響いてくるのはラストシーンの名高い演説だ。

 中野好夫氏の名訳を抜粋して拝借する。

 「わたしたちは、他人の不幸によってではなく、他人の幸福によって、生きたいのです。憎みあったり、軽蔑し合ったりしたくありません」

 「(地球の)大地は肥沃で、すべての人間を養うことだってできるのです」

 「独裁者というのは、自分だけ自由にするが、人民は奴隷にするのです」

 「世界の開放のために戦おうではありませんかーー国と国との障壁を毀ちーー貪欲や非寛容を追放するために」

 チャップリン自身が練りに練った渾身の演説を、映画史上最も感動的なせりふという人もいる。

 一方で、言葉が胸にしみるのは、おびただしい理不尽が今も地上から消えない証しでもあろう。

 深刻がきわまるシリアでは、今世紀最大の人道危機とされる内戦で30万人は落命し、数百万という人が難民になって流浪する。

 古今の独裁者の例にもれず、アサド大統領は自分が生き延びることにしか頭にないのかもしれない。

 東アジアに目を向ければ北朝鮮の独裁者は飢える民をよそに、なけなしの体力を核やミサイルにつぎ込んで体制の維持を図る。

 独裁国でなくても、一日1.25ドル未満で暮らす極度な貧しさに今も世界で8億人があえぐ、小学校へ通えない子は5670万人、5歳までになくなる子は年600万人。

 政治的にも経済、社会的にも「他人の不幸」は地球上に満ち満ちている。

 天の采配ひとつで自分がそうであったかもしれないというまなざしを、私たちはもちえてえいるだろうか。」と指摘した。

 最後に筆者は、「戦後になって、チャップリンはユーモアを交えて自らを「平和の扇動者」と称したそうだ。

 その作品と人生は、排他と非寛容、貪欲と憎悪に蝕まれてやまない世界への絶えざる問題提起でもある。

 ゆえにいつも新しい。

 悲しむべきか古びている暇などない。

 でも、もう一人のチョビひげはすっかり過去に葬られたのだろうか。

 NHKスペシャル「新・映像の世紀」がヒトラーが自殺の前に語ったという言葉を伝えていた。

 「(ナチズムはわたしと共に消滅するが)100年後には新たな思想が生まれるだろう。宗教のように新しいナチズムが誕生するだろう」

 不気味な予言だ。

 しかし、欧米で起きているポピュリズムへの傾斜、喝采を見ると、それを妄言ともいえない空気が時代を包みつつあるかに思えてならない。

 歴史に学べば、なにごとも始まりの小さな芽の中に結末が包摂されているのに気づく。

 むろん、他国だけの話ではない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「ヒトラーの絶頂期に、敢然とファシズムに立ち向かったもう一人のチョビひげがいた。喜劇王のチャップリン」」とのこと、

 「その喜劇王の今年は没後40年、今日は生誕128年の日である」とのこと、

 「「独裁者」の政策にはナチスの妨害だけでなく、ドイツを刺激したくない他の方面からも圧力がかかった。不気味な脅迫も相次いだ。 しかしニューヨークで上映されると連日の大入りとなる」とのこと、

 「80年近くを経た今も心に響いてくるのはラストシーンの名演説だ」とのこと、

 中野好夫氏の名訳によれば、「 「わたしたちは、他人の不幸によってではなく、他人の幸福によって、生きたいのです。憎みあったり、軽蔑し合ったりしたくありません」、

 「(地球の)大地は豊沃で、すべての人間を養うことだってできるのです」、

 「独裁者というものは、自分だけは自由にするが、人民は奴隷にするのです」、

 「世界の開放のために戦おうではありませんかーー国と国との障壁を毀ち、-貪欲や憎悪や非寛容を追放するために」、」とのこと、

 「独裁国でなくても、11.25ドル未満で暮らす極度な貧しさに今も世界で8億人があえぐ。小学校へ通えない子は5670万人、5歳までに亡くなる子は年600万人。」とのこと、

 「戦後になって、チャップリンはユーモアをまじえて自らを「平和の扇動者」と称したそうだ」とのこと、 等々を知ることができた。

  なかで、NHKスペシャル「新・映像の世紀」がヒトラーが自殺の直前に語ったという言葉が気にかかる。

 それは、「(ナチズムは私と共に消滅するが)100年後には新たな思想が生まれるだろう。宗教のように新しいナチズムが誕生するだろう」とのこと。「浜の真砂は尽きるとも、世に泥棒の種は尽きまじ」と似ていることに驚きだ。

 2014年の年末から2015年の年始にかけて、ヒトラー終焉の地に立ちたくて、ベルリンを訪れ短い滞在中3日間三回歩き回った。高層マンション群に囲まれた駐車場になっていた。中に歴史の証人であろう「大きなポプラが一本」立っていた。そして、ベルリンではナチズムの復活は全く感じられなかった。

 


[PR]
by sasakitosio | 2017-04-17 06:36 | 朝日新聞を読んで | Trackback

3月31日付朝日新聞社説下に、「社説余滴」という欄がある。 筆者は、国際社説担当・沢村 亙氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「外国の政治を論ずるときに悩むのは、日本政治の「物差し」とのずれである。

 例えば、近ごろ欧州で勢力を伸ばす反移民の政党は、地元では「極右」と呼ばれる。

 そうした政党の幹部で、日本にも詳しい人物にかって問い詰められ、返す言葉を失った。

 「日本の方が移民や難民に厳しいはず、なぜ、あなた方まで私たちを「キョクウ」呼ばわりするのか」

 今月、総選挙のあったオランダはさらに複雑だ。

 この国の「極右」自由党はイスラム排斥を声高に主張する。

 方やオランダといえば同性婚や安楽死を合法化したリベラルな気風知られる。

 「イスラム教徒はオランダの自由な価値観を受け売れようとしない」と決めつけ、自由党を支持する人も少なからずいる。

 リベラルだけど不寛容。何ともややこしい。」と切り出した。

 続けて筆者は、「その自由党は議席を増やしたとはいえ、事前に取りざたされた第一党の座は逃した。

 現地の知人によると、選挙後の話題は、トルコ系政治家が設立した「親移民」の新党がいきなり3議席を獲得したことや、「動物権利党」の躍進(2→5)だという。

 総選挙に28の政党が参加した。

 環境保護や年金生活者の権利を掲げる政党もそれぞれ議席を増やした。

 一方、これまで政権を率いてきた左右の中道政党は退潮傾向だ。

 オランダでは政党の設立が簡単だという。

 だが、単一の争点を掲げる小政党ばかりだと政治が混乱しないか。

 ライデン大学の政治史研究者ヘルテン・ワリング氏に、日本的な物差しで質問をぶつけてところ、「とんでもない」と一笑に付された。

 「伝統政党に新興政党が競争を挑みながら、この国の政党政治は発展してきた。それに小政党であるほど、国民とより近い関係を築ける」

 前述した動物権利党も、持続可能な生活スタイルを説く、主張が、知識層の心をつかんでいるという。

逆に有権者の関心が多様化すればするほど、あらゆる政策を取りそろえた百貨店のような政党は、かえって存在感がぼやけそうだ。

安定多数を得る政党がない代わり、選挙後の連立交渉には時間をかける。

 「オランダは連立の国。徹底的に議論し、政権のめどがつくころには落ち着くところに落ち着く」とワリング氏。

 知人も「オランダ政治は選挙後が面白い」。

 うらやましく思えてきた。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「総選挙には28の政党が参加した。環境保護や年金生活者の権利を掲げる政党もそれぞれ議席を増やした」とのこと、

 「選挙後の話題は、トルコ系政治家が設立した「親移民」の新党がいきなり議席を獲得したことや、「動物権利党」の躍進(2→5)だという」とのこと、 

 「有権者の関心が多様化すればするほど、あらゆる政策を取りそろえた百貨店のような政党は、かえって存在感がぼやけそうだ」とのこと、

 「安定多数を得る政党がないかわり、選挙後の連立交渉には時間をかける」とのこと、

 等々オランダの政治事情を知ることができた。

 江戸時代、先進国オランダに学んだことが医学をはじめ沢山あった。日本人は、外国の制度を取り入れるのが上手な国民のような気がする。

 多様な政党の存在できる社会のシステムは、国民一人一人の多様性を認め、能力の自由な開放を認め、そのことが社会の進歩・発展に貢献できるような、気がしている。

 


[PR]
by sasakitosio | 2017-04-15 16:10 | 朝日新聞を読んで | Trackback

3月30時朝日新聞社説下に、「ザ・コラム」という欄がある。筆者は、GLOBE編集長・国末憲人氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は「多様な役柄を一人でこなす人気芸人「劇団ひとり」の名にあやかれば、こちらはさしずめ、「政党ひとり」である。

 何せ、党員は党首一人。

 所属の議員もスタッフも、党員資格もない。

 党大会も党機関紙もない。

 すべては党首の一存で決まり、それに従う人だけが、党の名のもとに総選挙や地方選に立候補できる。

 どこかの独裁国家の話でもなければ、独自の戦いを繰り広げる弱小政党でもない。

 先進国の、しかも主要政党の一つ。

 強烈な反イスラムの立場を掲げるオランダのポピリスト政党「自由党」である。ただ一人の党員ヘルト・ウィルダース党首(53)がすべてを差配する。

 15日に投開票があったオランダ総選挙でも、当初躍進が予想された。英国の欧州連合(EU)離脱決定、米国でのトランプ政権成立に続き、ポピュリズムの波が欧州大陸にも押し寄せるのでーー。そんな懸念が広がった。ふた開けてみると、中道右派政党が勝利を収め、自由党は2位。関心は急速にしぼんだ。

 ただ、私には気になって仕方ない。こんな奇妙な政党がなぜ、現代先進国に存在しうるのか。」と切り出した。

 続けて筆者は、「「一人政党には、それなりの合理性があるのです」

 そのような分析を聞いたのは、欧州のポピュリズムを比較研究する中央大学の古賀光生准教授(38)からだった。

 通常、政党はできるだけ多くの人を集めようと腐心する。多ければ、党費も人材もそれだけ増える。選挙ポスターを貼る作業一つとっても大勢で手分けができる。それが。政治の形態として定着してきた。

 ところが、その前提が揺らぎ始め、必ずしも大人数を必要としなくなってきた。党費を集めなくても、政党助成金で活動は十分可能。ポスターを貼る以前に、メデイアを通じて名前は売れる。

 加えて少人数だと身軽に動きやすい。

 古賀さんによると、ポピュリズム政党とは「風を見る」組織。強固な支持基盤を持たないだけに、どんなテーマに風が吹いているかを敏感に察知し、流れに乗って大衆の支持を集める。「うかうかしていると、せっかくの風を逃がしてしまいます」

 一人政党である自由党の場合、党内合意も必要ないから、風に合わせて政策や方針をすぐさま変えられる。これが大政党なら「決定は党大会で」などと言っている間に風向きが変わってしまう。

 「政党ひとり」の試みはそれなりの論理に基づいているのである。彼らの主張が正しいかどうかは、また別問題だが。

 「政党はもともと、存在自体にジレンマを抱えています。支持を広げ、党員を増やすほど、内部の結束を維持するのが難しい。一人政党は、この矛盾に対する極端な解決法であり、一つの政治実験です」」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「ドイツ出身の政治学者ヤン=ヴェルナー・ミュラー氏は、話題作「ポピュリズムとは何か」(邦訳は4月刊行予定、板橋拓己氏訳)で自由党を分析した。

 彼によると、この党は一枚岩で、意見の多様性を認めない。「何が正しいか」はすでに自明であり、改めて議論するまでもないと考える。

 ミュラー氏はこの状態を「党内権威主義」と位置づけ、各国のポピュリズムに共通する傾向だと警告した。

 実際党内で反対意見を許さない態度は、フランスの「国民戦線」にも顕著にうかがえる。

 同様の政党は、日本にも現れるだろうか。

 ポピュリズムと位置づけられる政治家としては小泉純一郎元首相、大阪市の橋下徹前市長らが知られるが、それぞれの党内ではまだ、いろんな党員がいろんなことを主張していた。それなりの多様性があった。

 党内権威主義を確立するには、候補者の公認権を党首が掌握し、党内を子飼いの政治家で固める必要がある。

「小泉さんが小泉チルドレンを引き連れて選挙を重ねれば、それに近い政党になっていたかもしれません」と、古賀さんは推測する。

 そのような人物や政党が今後登場するかもしれない。それが現実になる時、党内の多様性が曲がりなりにも認められてきた日本の政治は、大きく変貌するだろう。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「強烈な反イスラムの立場を掲げるオランダのポピュリスト政党「自由党」は、ただ一人の党首ヘルト・ウィルダース党首(53)がすべてを差配する」とのこと、

 「中央大学の古賀光生准教授(38)によると、ポピュリズム政党とは「風を見る」組織」とのこと、

 「一人政党である自由党の場合、党内合意も必要ないから、風に合わせて政策や方針をすぐさま変えられる」とのこと、

 「ドイツ出身の政治学者ヤン=ヴェルナー・ミュラー氏によると、この党は一枚岩で、意見の多様性を認めない」とのこと、

 「ミュラー氏はこの状態を「党内権威主義」と位置づけ、各国のポピュリズムに共通する傾向だと警告した」とのこと、等々を知ることができた。

 時代の変化のスピードが速すぎて、日本の政党には思想的・政策的に賞味期限の到来を思わせる昨今、政党助成金とメデイアや通信技術の活用で「一人政党」がオランダで誕生し、立派に存続していることを知り、驚いた。

 筆者の「そのような人物や政党が、今後登場するかもしれない。それが現実になる時、党内の多様性が曲がりなりにも認められてきた日本の政治は、大きく変貌するだろう」と指摘している。
 そんな時代には、今の党内の多様性が、政党の多様性に変わっているかもいるかもしれない、と思った。ただそのためには、小選挙区制と高額な供託金の制度が障害になるのではないか。 


[PR]
by sasakitosio | 2017-04-15 15:25 | 朝日新聞を読んで | Trackback

413日付朝日新聞社説に、東芝のことが載った。今日はこの社説を学習することにした。

 まず社説は、「自らまとめた決算について、専門家の了承え得る、そのうえで情報を公開し、投資家や取引先の判断材料にしてもらう。それが上場企業に課せられた基本的なルールだ。

ところが、原発事業で巨額の損失を抱えた東芝が、監査法人のお墨付きを得ないまま、16412月記決算の公表に踏み切った。

 損失の調査や処理をめぐって監査法人と意見が食い違う中,すでに公表を2度延期していたため、見切り発車した。

 東芝は「これ以上、株主らに迷惑をかけられない」と説明するが、正確さが保証されない業績を上場企業が発信するのは異例だ。

 投資家らに不安を与え、株式市場の土台を揺るがしかねない。」と切り出した。

 続けて社説は、「決算の公表が遅れたのは、巨額の損失を出した米国の原子力子会社ウェスチングハウスで、経営者が損失を小さく見せようと部下に圧力をかけた疑いが浮上したのがきっかけだった。

 東芝は社内調査を進め、会計処理には影響がなかったと結論付けた。

 一方、監査法人は、調査結果の評価作業を続ける必要があり、決算の数値が妥当かどうか判断できない、と主張した。

 東芝側は「調査を続けても、適正との意見をもらえるめどはたたない」とも話し、監査法人への不信感すら漂わせる。

 だが、15年に不正会計が発覚しただけに、監査が厳しくなることは予想できたはずだ。

 事案が限られる中でも決算のとりまとめに支障が出ないよう、監査法人の納得を得ながら作業できなかったのか。

 東芝は不正会計問題で、東京証券取引所から「特設注意市場銘柄」に指定されている。

 再発防止の対策を進めているが、改善が不十分と判断されれば上場廃止になる。

 今回の失態が加わったことで、上場を維持できるかどうか、ますます予断を許さなくなった。」と指摘した。

 最後に社説は、「東芝株が上場廃止になれば、株主や取引先の混乱や損失が避けられない。上場を維持するためには、足元の混迷を収め、内部管理体制を立て直すことが急務になる。

 東芝の経営危機は、原発事業に前のめりだった歴代幹部の責任が大きい。だが、その後始末と再建に責任を負うのは、今の経営陣である。

 損失を穴埋めするために、半導体メモリー事業の売却を進めている。

 稼ぎ頭を手放すという重い決断をしただけに、その後の姿をしっかり描けるかが問われる。

 再生に早く踏み出すためにも、信頼の回復を急がなければならない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「原発事業で巨額の損失を抱えた東芝が、監査法人のお墨付きを得ないまま、16年4~12月の決算の公表に踏み切った」とのこと、

 「監査法人は、調査結果の評価作業を続ける必要があり、決算の数値が妥当かどうか判断できない、と主張した」とのこと、

 「東芝は不正会計問題で、東京証券取引所から「特設注意市場銘柄」にしていされている」とのこと、

 「東芝株が上場廃止になれば、株主や取引先に混乱や損失が避けられない」とのこと、

 「東芝の経営危機は、原発事業に前のめりだった歴代幹部の責任が大きい」とのこと、

 「損失の穴埋めするために、半導体メモリー事業の売却を進めている」とのこと、等々を知ることができた。
 読んで勉強になった。

 そして、社会の変化のスピードがものすごく速くなった昨今、信頼回復も経営再建も従業員や株主には気の毒だが、難しい様な気がした。

また、「原発事業で巨額の損失が抱えた東芝が、監査法人のお墨付きを得ないまま、16年4~12月期決算の公表に踏み切った」とのこと、

 「正確さが保証されない業績を上場企業が発信するのは異例だ。投資家らに不安を与え、株式市場の土台を揺るがしかねない」とのこと、

 「東芝は不正会計問題で、東京証券取引所から「特設注意市場銘柄」に指定されている」とのこと、

「東芝株が上場廃止になれば、株主や取引先に混乱や損失が避けられない」とのこと、等々を知ることができた。

 社説の指摘のように「東芝に経営危機は、原発事業に前のめりだった歴代幹部の責任が大きい」ことは確かだ。だから、後始末と再建を担わされる今の経営陣は気の毒と言えば気の毒だ。

 同じ政府の笛いた原発政策に踊ったのに、原発事故を起こしていない東芝が、原発事故を起こした東電に比べて、政府の支援と言う点で、だいぶ割を食っているような気がしてならない。

 


[PR]
by sasakitosio | 2017-04-15 11:31 | 朝日新聞を読んで | Trackback