最優先の歳出とは <2011年頃の欧州債務危機の際、そうした局面に至って初めて借金国家の国民は、最優先の歳出が実は社会保障費でも国防費でもなく国債費だったことに、気づかされるのだ!!>」
2018年 01月 12日
1月11日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」いう欄がある。筆者は、日本総研上席主任研究員・河村小百合氏だ。今日はこの筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「政府の2018年度予算案が固まった。
ところで、優先順位の一番高い歳出項目とは果たしてどれなのか。
聞くまでもなく、国民の暮らしと命にかかわる社会保障が最優先?
いや次世代を担う子どもたちの教育?
北朝鮮の脅威が増すなかでは国民の命を守るための防衛予算こそが一番?
何が優先かは、人それぞれの価値観次第か。」と切り出した。
続けて筆者は、「安倍政権は、新規国債発行額を6年連持続で減額し、来年度予算では34兆3千億円に抑えたと胸を張る。
ところが、過去に積み上げてきた国債残高は883兆円。そのうちの110兆円余りが来年度満期を迎える。元本をきれいに償還して借金を返し切る予定なのはわずか14兆円。残りの100兆円余りは、借換債を発行して借金し続ける予定だ。
目下、この自転車操業に特段の痛みはない。問題は1年間で150兆円近く予定する新規・借換国債の消化が難しくなり”平穏”が崩れた時だ。
借換債など満期が来て掘っておけば、などとは決して言えない。それは国債の債務不履行、デフォルトを意味する。」と指摘した。
最後に筆者は、「2011年頃欧州債務危機の際、各国が直面したのはまさにこの事態。
そうした局面にいたって初めて借金国家の国民は、最優先の歳出が実は社会保障費でも防衛費でもなく国債費だったことに気づかされるのだ。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「過去に積み上げてきた国債残高は883兆円」とのこと、
「そのうち110兆円余りが来年度満期を迎える」とのこと、
「来年度予算で、元本をきれいに償還して借金を返し切る予定なのはわずか14兆円。残りの100兆円余りは、借換債を発行して借金をし続ける予定だ」とのこと、
「目下、この自転車操業に特段の痛みはない。が問題は1年間で150兆円近く予定する新規・借換国債の消化が難しくなり”平穏“が崩れた時だ」とのこと、
「2011年頃の欧州債務危機の際、各国が直面したのはまさにこの事態」とのこと、
「そうした局面に至って初めて借金国家の国民は、最優先の歳出が実は社会保障費でも防衛費でもなく国債費だったことに気づかされる」とのこと、等々を知ることが出来た。
あらためて国債残高883兆円のしっかりとした返済計画を立てないと、とんでもないことになるということを知ることが出来た。