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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

抗争領域< 賃金と労働時間は常に労使の抗争領域であり、経済学者の大好きな均衡や最適などありえない!企業統治論が目的とする株主価値のために勤労者は働いているのではない!!>

1026日付東京新聞朝刊朝刊29面に、「本音のコラム」という欄がある。 筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。

 今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「安倍政権は労働基準法改正案を年明けの国会に提出する予定だという。

 法案はアメとムチの抱き合わせに見える。

 度重なる過労死・過労自殺を受けて、現行労基法で野放しの残業に上限をを設ける。

 他方、高度プロフェッショナル制(高プロ)新設と裁量労働制の拡大で残業代をゼロにして労働時間と報酬を切り離す。」と切り出した。

 続けて筆者は、「だが、実際は経営側の完全勝利に近い。

 賃金と労働時間は労使の抗争領域であり、経済学者の大好きな均衡や最適などあり得ない。

 事実、政権中枢の意向を受けた官僚が経営側を月100時間の残業上限(これ自体が過労死水準)で説得した後で、連合首脳との裏交渉で既成事実を突きつける。安倍一強におじけづいて連合首脳はこれを飲んでしまい、傘下の労組から批判されて右往左往。高プロの年収条件の1000万もいつでも下げられる。

 政権中枢は庶民の働き方など関心はない。

 だが、経営側の目標は明らかだ。4年前から財界首脳が「随意雇用」(労働契約法の正社員保護の廃止)と「解雇の金銭解決」を提案している。究極の経営側支配だ。」と指摘した。

 最後に筆者は、「企業統治論が目的する株主価値のために勤労者は働いているのではない。自分や家族の人生を全うするために働くのだ。

 下からの職場統治が侵食されれば何が生じるか。連発する製造業不祥事が示す通り。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「安倍政権は労働基準法改正案を年明けの国会に提出する予定だという」とのこと、

 「法案はアメとムチの抱き合わせに見える」とのこと、

 「現行労基法で野放しの残業に上限を設ける」とのこと、

 「高度プロフェッショナル(高プロ)新設と裁量労働制の拡大で残業代をゼロにして労働時間と報酬を切り離す」とのこと、

 「4年前から財界首脳が「随意雇用」(労働契約法の正社員保護の廃止)と「解雇の金銭解決」を」提案している。」とのこと、

 等々を知ることが出来た。

 圧倒的多数の労働者が、経営側にかくも簡単にやられている現状を知り、無力感に覆われている。
 労働者が選んだ議員が作った政権が、経営者側に寄り添い労働者いじめの制度を創り実行する。豆がらで豆を煮るような現実を見せられているようだ。

 労働者階級が、階級意識を持ちにくい今日、労働者の利益を守るのが政治・権力のしごとと認識する「政治家」を育てるところから始めかければならない、と思った。

 憲法第27条に「勤労の権利・義務、勤労条件の基準、児童酷使の禁止」が、28条に「勤労者の団結権・団体交渉権その他団体行動権」の規定がある。この憲法を生かし切れていないところに問題があるのではないか、と思っている。


by sasakitosio | 2017-10-27 06:35 | 東京新聞を読んで | Trackback