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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

「重慶の変」に潜むもの< 中国古典にいわく「家に賢妻あれば、丈夫は横事に遭わず」!野心家の薄氏、「低調」過ぎた孫氏。対照的な重慶新旧トップが、共に妻に足をすくわれた??>

8月29日付東京新聞朝刊4面に、「論説委員の ワールド観望」という欄がある。筆者は、論説委員・加藤直人氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「中国の重慶市トップだった孫政才・同市共産党委員会書記(53)が、次期最高指導部人事を決める今秋の党大会を前に解任された。習近平政権の始動直前には、クーデターを企てたとして当時の重慶市トップの薄煕来氏が失脚し、収賄などの罪で無期懲役刑に服している。相次ぐ「重慶の変」に潜むものは何かーー。」と切り出した。

 続けて筆者は、「汚職を摘発する共産党中央規律検査委員会が7月下旬、「重大な規律違反で取り調べて得いる」と公表し、孫氏の失脚が明らかになった。規律違反の内容は公表されていないが、「第二重慶の変」ともいえる政変の伏線はあった。

 反腐敗闘争を進める「中央巡視組」が昨年11月から重慶を査察。二カ月に及ぶ調査を終え、「薄氏らが残した毒の除去が徹底できていない」との総括が中央に伝えられた。

 「実直さが取りえ」と評される孫氏は温家宝前首相らに抜擢され農相を務めるなどスピード昇進。広東省トップの胡春華・同省党委員会書記(54)とともに「第六世代の指導者候補」とされ、党大会でトップ7の政治局常務委員入りが確実視されたいた。

 それだけに、孫氏失脚は単なる腐敗問題より苛烈な権力闘争の結果に映る。その背景について、中国紙記者は「薄氏が打黒(マフィア撲滅)や唱紅(革命歌を歌う)などの大衆動員路線で自身を地方皇帝化しようとした反中央の政治風土を、孫氏が浄化できなかったため」と分析する。

 最高幹部入りの野望を込めた薄氏の派手な政治手法について、温首相は「文化大革命の悲劇が繰り返される恐れがある」と言って厳しく批判した。一方、孫氏は実直な性格そのままに「低調(控えめ)路線」を打ち出し、中央への忠誠ぶりを誓っていた。

 孫氏がトップに就いた重慶を訪れた際には、「やり手だった薄氏の時代が懐かしい」「孫氏の政治はもの足りない」との感想を多くの市民から聞いた。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「将来の中央指導者候補に地方勤務を積ませ、実力を測るのが、近年の中国政治の特色ともいえる。「規律違反」とされた汚職は孫氏粛清の大義名分にすぎず、「低調」過ぎた重慶統治が将来の首相候補としては、習氏のお眼鏡にかなわなかった可能性が高い。

 むろん、「第六世代」追い落としにより、党大会で「ポスト習」の青写真を明確にしなことは習氏の望むところでもある。習氏が画策するという最高指導部の定年延長が実現すれば、習氏が15年間にわたり君臨できる3期目続投に道を開くからだ。

 「重慶の変」を振り返ると、薄氏失脚は夫人の英国人殺害が端緒の一つであった。

 孫氏の夫人は有力金融機関が主催する「高官婦人クラブ」の派手な交友で知られ、不正利益を得たとのうわさも駆け巡る。

 中国古典にいわく、「家に賢妻あれば丈夫(夫)は横事(よこしまなこと)に遭わず」。

 野心家の薄氏、「低調」すぎた孫氏。対照的な重慶新旧トップが、共に妻に足をすくわれた「変」であったともいえそうだ。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「中国の重慶市トップだった孫政才・前同市共産党委員会書記(53)が、次期最高指導部人事を決める今秋の党大会を前に解任された」とのこと、

 「その背景について、中国紙記者は「薄氏が打黒(マフィア撲滅)や唱紅(革命歌をうたう)などの大衆動員路線で自身を地方皇帝化しようとした反中央の政治風土を、孫氏が浄化できなかったため」と分析する」とのこと、

 「「重慶の変」を振り返ると薄氏失脚は夫人の英国人殺害が端緒の一つであった。孫氏の夫人は有力金融機関が主催する「高官婦人クラブ」のはでな交友で知られ、不正利益を得たとのうわさも駆け巡る」とのこと、等々を知ることができた。

 中国事情の今を知るうえで、筆者の記事は大いに参考になる気がしている。

また、中国古典の「家に賢妻あれば丈夫は黄事に遭わず」は、権力と無縁であっても当てはまりそうで、おもしろかった。

 


by sasakitosio | 2017-09-03 10:36 | 東京新聞を読んで | Trackback