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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

民進党は何を間違えたか<民進党が求心力を取り戻すには、政権交代という目標を設定し、戦略を立てるしかない!例えば、政権を一緒に担った自由党や社民党と合流して、再び民主党を結成してもよい!いいかも!>

7月27日付朝日新聞朝刊15面に、「あすを探る 政治」という欄がある。

 筆者は、一ツ橋大教授・中北浩爾氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「民進党の低迷が続いている。先の都議選では離党ドミノの末に惨敗を喫した。

 「加計学園」問題などで自民党に逆風が吹くなか、野党第一党でありながら、政権批判の受け皿になっていない。

 その一因は連坊代表の「二重国籍」問題での発言のブレにあろうが、より大きな原因は、民主党が抱える求心力の欠如に求められる。

 それを突き詰めると、政権交代を成し遂げた民主党という名称を捨て去ってしまったことにある。

 野党への転落を機に、党名変更を考えたのは、自民党とて同じである。

 1993年の下野の後には、現在の安倍首相も当選一回で、「自由民主党の理念は誇るべきで、党名も悪くない。しかし都市部で選挙を有利に戦ううえで、場合によっては党名を変更してもいい」と発言している。

 だが、こうした意見は繰り返し退けられ、今日に至っている。」と指摘した。

 続けて筆者は、「名前は、他者と区別するための記号であり、アイデンティティーと密接に関係する。

 栄光と挫折の歴史を刻みつつ、時代を超えて自己の同一性を保つ何かを表現している。

 だからこそ、猛烈な逆風の中でも結束を保ち、耐え忍ぶことができる政党は、党名を大切にしてきた。公明党然り、共産党も然りである。

 実は、2012年政権から転落した民主党も、そのような政党を目指したはずであった。

 当時の海江田万里代表が口にしたのが「疾風に勁草を知る」。

 野党時代の自民党の谷垣禎一郎総裁も、同じ言葉を用いていた。

 政権末期に揺らいだ党の結束を回復し、しかる後に無党派層に支持を広げ、政権交代を実現する。

 新たな綱領の制定、党首による全国行脚と地方組織の強化など、下野した後の党の歩みは、途中まで驚くほど一致していた。

 ところが民主党の支持基盤は自民党に比べて脆弱であり、自力再建の努力はなかなか実を結ばなかった。国政選挙で連敗が続くなか、民主党のままでは16年参院選が戦えないという声が強まる。そうした声に押された岡田克也代表は、維新の党と合流するとともに、その要求を受け入れて党名変更に踏み切った。

 その結果、政権交代の党というアイデンティティーを希薄化させてしまった。

 民進党は、折からの安保法制反対運動の熱気を背景として、自力再建の努力を脇に置き、共産党などとの野党共闘によって参院選に臨んだ。

 「まず3分の2をとらせないこと」というスローガンである。

 安倍政権の憲法改正の動きを阻止することを優先し、政権交代という目標が実際にも後景に退いてしまったのである。

 蓮舫代表の「二重国籍」問題は、その後のことでしかない。

 反自民・反安保という観点からすれば、民進党よりも共産党の方が歯切れがよい。原発ゼロや改憲反対についても、民進党の現実的な方針は、政権に妥協的としか見えない。

 したがって、新潟県知事選への対応に見られるように、野党共闘の枠組みでは民進党に批判の矛先が向きがちである。」と指摘した。

 最後に筆者は、「結局民進党が求心力を取り戻すには、政権交代という目標を設定し、戦略を立てるしかない。

 そして、その本気を示すには、民主党政権の栄光と挫折の経験を正面から引き受けるべきであろう。

 例えば、政権を一緒にになった自由党や社民党と合流して、再び民主党を結成してもよい。

 「悪名は無名に勝る」ともいう。

 かって二度の政権交代を導いた小沢一郎元代表と和解するぐらいの度量が、少なくとも不可欠だ。

 今月初めの朝日の世論調査によると、自民党に対抗できる政党が「必要だ」という回答が82%にも上っている。安倍内閣の支持率が急激に低下するなか、こうした有権者の声にこたえるためにも、民進党に立ちすくんでいる余裕はない。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「民進党が求心力を取り戻すには、政権交代という目標を設定し、戦略を立てるしかない」との指摘、

 「その本気度を示すには、政権の栄光と挫折の経験を正面から引き受けるべきであろう」との指摘、

 「政権を一緒に担った自由党や社民党と合流して、再び民主党を結成してもよい」との指摘、

 「「悪名は無名に勝る」ともいう。かって二度の政権交代を導いた小沢一郎元代表と和解するぐらいの度量が、少なくとも不可欠だ」との指摘、等々を知ることができた。

 確かに筆者の指摘を理解し、民主党の指導者が実践するならば、今の自民党の受け皿にはなれそうな気がした。


by sasakitosio | 2017-07-31 07:03 | 朝日新聞を読んで | Trackback