獣医学部新設< 現在全国の獣医学部の定員は1000人に満たない!今回新設される学部定員が160人!十数パーセント定員が増えることになる?やはり、無理筋だったんじゃん??>
2017年 05月 30日
5月29日付東京新聞朝刊23面に、「本音のコラム」という欄がある。
筆者は、看護師・宮古あずさ氏だ。
今日はこの筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「加計学園が愛媛県今治市の国家戦略特区に獣医学部を新設するに際し、政府の介入があったとする内部告発が続いている、
権力の乱用は論外として、獣医学部の新設自体に問題はないのだろうか。」と切り出した。
続けて筆者は、「我が家飼い猫は6歳から腎臓が悪く、動物医療は身近である。
親しい獣医さんによれば、獣医学部卒後、動物病院で働く人は半数程度。企業への就職も多く、理由は新規開業の難しさだそうだ。
獣医師の場合、個人経営の小規模な動物病院が中心で、多数の勤務医が働く医療機関はごくわずか。勤務医として働く道がないため、開業医として、働くのが前提となっている。
この事情は歯科医師とよく似ているが、いまや歯科のクリニックはコンビニより多いと言われ、ワーキングプアと嘆く歯科医師もいる。
歯科医師の状況を見てか、学部の施設に慎重な医学部。そして、獣医師もまた、養成過剰にならぬよう学部を増やさなかった。
現在全国の獣医学部の定員は1000人に満たない。今回新設される学部定員が160人。
十数パーセント定員が増えることになる。」と指摘した。
最後に筆者は、「公的保険の影響下にある医師と異なり、獣医師は自由診療。常にモラルが問われる仕事である。
動物と人間の温かい関係を支える、獣医師という仕事。その養成を担うと思えばきちんとした基準で、可否を判断してもらいたい」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「勤務医として働く道がないため、開業医として働くのが前提となっている」とのこと、
「この事情は歯科医とよく似ている」とのこと、
「今や歯科医のクリニックはコンビニより多いと言われ、ワーキングプアと嘆く歯科医師もいる」とのこと、
「現在全国の獣医学部の定員は1000人に満たない。今回新設される学部定員が160人。十数パーセント定員が増えることになる」とのこと、
「公的保険の影響下にある医師と異なり、獣医師は自由診療」とのこと、等々を初めて知ることができた。
学部新設程度の問題で、総理筋が絡むことを不思議に思っていたが、筆者の指摘を読んでその理由がわかった気がした。でも無理筋だったな、と思った。